EnB 17号 目次
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■EYE
復権するか?LNG市場

■GLOBAL Business
・LNG供給契約、昨年に続き好調
・IAEA、世界の原発が2050年までに950GWと予想
…McDermott、洋上アンモニア生産技術開発へ
…Schneider、プラスチックリサイクルに取り組み

■REPORT
ABB Japan、再エネ/水素/CCSに注力

■TOPICS
日機装、脱炭素事業で攻勢

エンジ産業、海外受注が増加-エンジニアリング白書(上)

■Projects News
…ABB、米Argent LNGとMoU
…Golar LNG、EPCをCIMC Rafflesと締結
…JGA、アカバにGアンモニア用地を確保
…KBR、浮体式ブルーアンモニア概念設計を受注
…BPとIberdrola、スペインのG水素でFID
…GE日立、英国にSMR技術を提供へ
…FPXニッケル、硫酸ニッケル精錬所開発で調査
…KBR、ブラジルのFPSOでエンジ契約
…KBR、中国のSDAユニットに技術供与
…Nextchem、エジプトの尿素工場にライセンス
…Nextchem、SOCAR向けに2件のライセンス
…印IOCL、Paradip石化でUnivation技術
…Oil India、Numaligarh製油所を拡張
…ヴェスタス、米国向け初の洋上風車を受注
…1PointFive、DACで連邦資金を獲得
…McDermott、サウジのメタノール工場拡張を受注
…Technip~KBR、レイクチャールズLNGを受注
…UTMオフショア、FLNG建設を承認
…B&W、CCS付き廃棄物発電のFEEDを受注
…環境のミカタ、焼津に新工場
…ツムラ、茨城工場新工場棟に着工
…日本触媒、福岡に工場建設
…東亞合成、リチウムイオン電池用バインダー増産
…太平電業、筑西市で木質バイオマス発電
…南房総市、可燃ごみ中継施設で実施方針
…西尾市、広域ごみ処理で実施方針

■NEWS Flash
・TOYO、日本触媒のSAP製造プラント増設を受注
・JAPEX/日揮HDなど、サラワクCCSで設計作業受託
・三菱商事、ExxonMobilのアンモニアPJに参画へ
・千代化、筑波大学附属病院にCPFを完成
・NEDO、大型浮体式垂直軸風車の実証へ
・三菱重工技術による欧州初のCO2回収プラントが稼働
…ブラウンリバース、ネシアでGHG削減スタディ
…荏原、液体水素ポンプ試験開発センター新設へ
…富士電機、中部電力とオフサイトPPA契約
…タクマ、廃棄物発電で「非FIT非化石証書」
…IHI等、J-クレジットをトータル支援

■Procurement News
・ABB、DCSの新製品“SDe”シリーズ
・横河計測、コンパクト型高分解能オシロスコープ
・三菱重工、“CO2MPACT”ラインアップを刷新

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■データ・ファイル

■Editorial 詳細へ

EnB 17表紙

 

EDITORAL

 

●編集後記

○…知っているようで意外と知らない、ということは良くある。自分にとってはアイヌ民族がその一つだ。昔からその名前は知っているし、どんな民族衣装かもなんとなく見ている。しかし、先住民としてのアイヌ民族その出自も歴史もよく考えて見れば知らないことが多い。
 実は先日「アイヌの世界」(瀬川拓郎)という本を読んだのだが、むしろアイヌ民族を誤解していたように思う。昔「アイヌは古モンゴロイドの生き残り」という説があり、この本を読むまでその説を鵜呑みにしていた。しかし、この本の第1章でそれは完全に間違いだと知った。それどころか、遺伝子調査によってアイヌ民族は「モンゴロイドからもコーカソイドからも遠い」存在であるという。アイヌ民族は1万年続く縄文時代を直接受け次ぐ民族であり、その長きにわたり、他の人種との交わりが極めて少なかったことで、孤立した一つの人種を形成したのかも知れない。そう考えると、その歴史的な存在価値を強く感じる。
 また有名な「熊祭り」は、春先に子熊を捉え、それを育てたのちに、成長した熊を殺し、神として祭るというものであり、これも世界的に見て他に類を見ないものであるという。しかも、そのルーツはアイヌではなく、より北方のオホーツク文化にあり、もともとは北海道に生息しない本州のイノシシを使っていたという。実際にアイヌ民族の擦文文化の遺跡からはイノシシの骨が見つかる。船に子供のイノシシを乗せて、北海道まで運び、熊の毛皮などと交換していた。これは古代北日本から北海道、そしてオホーツクにつながる北の交易圏が存在したことを示している。
 日本の古代史は西日本に偏っていることが多い。しかしアイヌ民族を中核とすると、北日本の古代史が浮き上がってくる。
 昨今、アイヌ民族への差別がまた増えてきたが、こうしたことを知っていくことで差別意識は消えるだろう。差別は常に無知から生まれるのだ。

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