○…先日、コロナワクチンの接種を受けた。これが7回目である。一度も欠かすことなくワクチンを受け続けているのだ。しかも年に一度はインフルエンザのワクチン接種も受けているので。コロナ以後、ワクチン接種の回数はかなリ増えた。しかしこれまで、体に大きな問題が起ったことはない。
ワクチンにはアナフィラキシーショックを起すリスクがあることは知られており、だからこそコロナワクチン接種後15分間はその場に残って体調の変化があればその場で対応できるようになっている。しかし、反ワクチン派はこのリスクを過剰に評価している。例えば超過死亡数を引き合いにして、多くの死者が発生しているという話がSNSなどで出回っていたが、そもそもその数字が間違っていたうえ、超過死亡はワクチンによる死者を示したものではない、という大原則を無視している。原因が特定されていない数が示されているだけなので、ワクチンが原因とは限定できない。
コロナワクチンは、極めて大規模に接種が行われた最初の事例であるが、ワクチン接種が直接死因というのは数件程度。新たに開発されたmRNAワクチンであるという特性もあって、遺伝子を変化させるとか、色々な誤解が生じたものでもある。
東京大学大学院工学系研究科の鳥海不二夫教授らは先般「人はなぜワクチン反対派になるのか」という研究をまとめた。コロナワクチンに関する大量のツイートを機械学習を用いて分析し、新たにワクチン反対派になる人の特徴を明らかにした。それによるとコロナ禍以前から一貫して反ワクチン派である人は、政治への関心が高くリベラル政党とのつながりが強い。コロナ禍でワクチン反対派になった人は陰謀論やスピリチュアリティ、自然派食品や代替医療への関心が強いという。反ワクチン派にリベラルとネトウヨが両方存在するというのも皮肉であるが、いずれにしても科学的思考は根付きにくいということを示しているようだ。
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