EnB 17号 目次
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■EYE
脱炭素燃料の度量衡

■GLOBAL Business
・ORLENと横河、SAFで提携
・Technip Energies、LanzaJetとSAFで協力
・米国の再生可能燃料製油所が増強
…カタールエナジー、社名を変更
…SonagolとAzule、アンゴラの脱炭素でMOU

■PERORT
加速する水素社会への道
千代田化工建設、三菱重工の水素展開

■TOPICS
エンジ産業、受注は好調-ENAA白書 ①

プラントO&M市場、着実に成長-矢野経済研究所

■Projects News
…台湾海龍洋上風力発電でFID
…Pertamina、Cilacap再生可能燃料にTopsoe技術
…BPとPertamina、ブルーアンモニア生産へ
…BPCL、Bina Etawa製油所を拡張
…アブダビEWEC、400MW蓄電PJで入札
…EWEC、1.5GWソーラーでEOI
…Masder、EDF、Amaalaプロジェクトを発表
…C2X、大規模グリーンメタノール施設建設へ
…英Acorn CCS、CO2貯留ライセンスを取得
…Air Liquide、4億ユーロで電解槽建設
…伊藤忠、スペインでアンモニアバンカリング
…POSCOとCF Industries、低炭素アンモニア検討
…OCI Global、米グリーンメタノール生産を倍増へ
…FERC、ポートアーサーLNG2を認可
…Rio Grande LNGで3億5,600万ドルの融資契約
…TVA、2つのガス火力発電でCO2回収検討
…INEOSとSINOPEC、天津にABSでJV設立
…KBR、韓国のアンモニア分解装置にH2Act技術
…EniとLG化学、バイオリファイナリーを検討
…Ormat、ニュージーランドの地熱発電を受注
…レノバ、由利本荘で陸上風力
…住友大阪セメント、ESC生産能力を増強
…浜松市、西部清掃工場で12月に実施方針
…松山市、新ごみ処理施設基本計画で建設技研
…羽咋郡市広域圏事務組合、ごみ処理DBOで公告
…柏市、DBO方式基幹的改良で荏原環境を選定
…南相馬市、基本構想策定で日産技術コンサル
…南魚沼市・湯沢町、新ごみ処理で基本計画
…静岡市、最終処分場侵出水処理で三菱化工機

■NEWS Flash
・国内でのCCS設備検討が本格開始へ
・水素関連機器開発が進展
・三菱重工、SBMとFPSO向けCO2回収で協業
・IHI、豪グリーンアンモニア事業に参画
・三菱化工機、初の国産SAF実証向け遠心分離器
…Air Water India、SAILにオンサイトガス供給
…JFEエンジと日清、水素対応CGSを導入へ
…日揮HDと帝人、産学WGで衣服回収の報告書
…日造、メタノール対応舶用原動機体制を整備へ
…東芝エネルギー、変電所デジタルシステム実証

■Procurement News
・横河電機、OpreX Data Model Brokerを機能強化
・Skydio、インフラ点検に使える「Skydio X10」
・日本サーモエナー、CO2濃縮型小型貫流ボイラ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■データ・ファイル

■Editorial 詳細へ

EnB 17表紙

 

EDITORAL

 

●編集後記

○…「ポジティブシンキング」がリスクを無視する方向に歪められ、社会に悪影響を与えるようになってきているように思う。
 一つの事例として、最近目立ってきた「電動キックボード」がある。キックボードにモーターを取り付け、蹴らなくても前進するヤツである。これが導入される際「規制緩和」という前向きの観点で語られることが多かった。しかし都心部で車を運転している人からすれば、これは道路交通における攪乱要因となる。というのも、この乗り物は基本的に不安定なのだ。車輪が小さいため、走行時の安定性が自転車よりもかなり低くなる。またコーナリング時にはジャイロ効果が働かず、不安定化する。そのうえ、ステップの位置が低いから、コーナリング時に路面に接触する可能性が高い。実際に、電動キックボードでの転倒は多い。
 また車輪が小さく、幅も狭いのでブレーキ性能も低く、緊急停車も難しい。急に止まろうとしたり、障害物を急に避けようとすれば、転倒事故を起すリスクが非常に高い。電動キックボードは公道を免許無しで走れるような代物ではない。自転車でさえヘルメット装着が努力義務となっているのに、電動キックボードはヘルメット装着義務すらない。規制緩和とは「リスクを無視する」ことではない筈だが、「ポジティブシンキング」で推し進められてしまう。
 福島第一原発の処理水放出も、同様にポジティブシンシンキングでおかしくなっている。「科学的に安全が証明されている」と一貫して主張され、それを信じない方が悪いとされている。これは「欠如モデル」とも言われるものだ。「反対する側は科学的知識が欠如している」「上から説明してあげれば納得するだろう」はコミュニケーションとして成立しない。処理水の場合、各種放射性物質が測定限界値以下に達したことが確認されたものでないと放出されない、ということが担保されているかどうか。それが誰でも確認出来る形になっているかどうかがポイントだが、実際にはそういう形にはなっていない。ポジティブシンキングはコミュニケーションを阻害する場合もあるということだ。

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