○…過去三年間、十分に注意して過ごしてきた。居酒屋にも行かず、外食も殆どせず、マスクを付けて過ごし、手洗いを欠かさず、ワクチンは最速で受けてきた。
にも拘わらずついに、新型コロナに感染してしまった。しかも、どこで感染したのかが全く解らない。人混みには出ていないどころか、連続の猛暑のなかで殆ど引きこもっていた。たまに近くに買い物に行くのにミニバスを使ったぐらいで、電車にも殆ど乗っていない。それでも感染してしまったのである。猛暑のなかで息苦しさを感じ、他の人々も徐々にマスクを外す姿を見ていて、自分もマスクを外して歩いたりしてしまった。手洗いへの注意も散漫だったような気がする。
そうした心の緩みをウィルスにつけ込まれてしまったのかもしれない。世間ではもう、新型コロナの話題は徐々に少なくなっている。マスクを装着していく人も減ってきた。しかし確実にコロナウィルスは再び勢いを増してきている。
診察して貰った医者が言うには、現在の発熱患者の約半数が新型コロナに感染しているという。有無を言わさず新型コロナの検査をされ、その場で陽性と判断された。実に手慣れた感じだった。それだけ日々感染者を相手にしているのだろう。
「軽症ですね」とは言われたものの、インフルエンザよりもかなり苦しかった。なんと言っても喉の痛みが激しくて寝られないのだ。これまでも何度か喉の炎症を経験しているが、寝られないほどの痛みは初めてだった。痛み止めが効いてきて寝られるようになったが次に咳が止まらなくなり、これでまた寝られない夜が数日。
新型コロナの抗ウィルス剤は色々と制約があって、あまり処方されない。従ってインフルエンザよりも治癒に時間は掛かる。国はアテにならない。自分たちでなんとかするしかない。マスクも手洗いも、まだまだ必要だと痛烈に感じた。
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