EnB 11号 目次
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■EYE
新市場に横たわるリスク

■GLOBAL Business
・MAN、ガスタービン事業を売却
・Technip EN、CCUSソリューションを強化
…Technip ENなど3社、電気分解炉でデモ装置
…thyssenkrupp、水素部門でIPO
…ABB、洋上風力保守で運用プランナーを導入

■INTERVIEW
総合エンジニアリングでシナジーを
千代田エクスワンエンジニアリング 伊藤 卓 代表取締役社長

■TOPICS
CCS調査、本格始動へ

マレーシア・豪州の脱炭素化へ

■Projects News
…アバディLNG、近くFEEDに着手か
…Axens、カザフスタンのPEに技術供与
…Engie、オマーンにグリーンアンモニア設備
…SIDEM、アブダビのMirfa2 RO造水プラント受注
…Air Products、NEOMのグリーン水素設備を受注
…CLG、ラービグのグラファイト設備を受注
…カタールNFSで、AP-X LNG技術採用
…Honeywell、トルコのPDHに技術供与
…Tecnimont、エジプトの肥料プラント受注
…Petrofac、アルジェリアでPPプラント受注
…英CO2回収型CCGTでTechnipとGEがFEED
…Woodfibre LNG、2027年運転開始へ
…Sabine Pass LNGでエクイノールが契約
…TotalEnergies、Rio Grande LNGで枠組み契約
…TotalEnergies、米石油・石化でFEED
…KBR、米国グリーン製油所のFSを受託
…thyssenkrupp等、米Koch肥料増強を受注
…商船三井、DelfinのFLNG事業に参画
…MOECOとChevron、ACL技術で地熱発電
…SUMUCO、吉野ヶ里にウェハー工場
…出光興産、固体電解質の能力増強を決定
…JFEスチール、倉敷、千葉で設備投資
…メタウォーター、茅ヶ崎の粗大ごみ処理を落札
…淡路広域組合、DBO新ごみ処理施設で基本計画
…長崎・県央県南組合、DBO中継施設で入札公告
…羽咋郡市広域圏組合、新ごみ処理で公告
…明石市、基本設計業務はパシコン
…伊勢広域、JFEエンジグループを選定
…ふじみ衛生、整備実施計画案を策定
…淡路広域、基本計画案公表
…箱根町、ごみ中継施設で神鋼環境を選定

■NEWS Flash
・千代化、INPEXからメタネーション設備工事受注
・日立エナジー、欧州海底送電線でHVDC変換所受注
・TOYO、オンサイトPPA事業を拡大
・加地テック、水素および窒素圧縮機を受注
・JERA/千代化等、大規模アンモニア分解触媒開発へ
・日造など、浮体式風車ウェイク評価技術開発へ
…Primetals、ゲルダウ向けに電源システム受注
…MODEC、Buzios向けFPSOのチャーター開始
…日鉄エンジ、さいたま市で地産地消電力
…川崎重工、LH2運搬用貨物タンク技術開発を完了
…NEDO、長距離海底直流送電関連技術を開発へ
…双日、ナノ分離膜DACで新会社
…矢野経済、燃料電池市場を調査

■Procurement News
・アズビルと関電、設備異常検知「BiG EYES plus」発売
・三菱重工、ラック型液浸冷却システムを開発
・横河計測、高性能光スペクトラムアナライザ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■データ・ファイル

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EnB 11表紙

 

EDITORAL

 

●編集後記

○…気象庁によると、通常なら冷夏となるエルニーニョが発生しているにもかからず、今年の夏の気温は平年並みかやや暑くなるという。台風や線状降水帯による被害も今年既に出ている。この夏も油断はできない。
 IPCCの第6次統合報告書では、現状では1.5℃に気温上昇を抑えるという目標の達成が難しくなってきたという危機感が示されている。ただ、IPCCでもオーバーシュートという考え方を導入しており、目標より気温が上がっても、その後今世紀末までに1.5℃上昇に抑えるというシナリオを出している。
 ところが最近Natureに載った論文で、ちょっと怖い話が出た。「南極氷床のヒステリシス(The hysteresis of the Antarctic Ice Sheet)」というタイトルで「産業革命以前の水準より摂氏約2度上昇した地球温暖化レベルでは、海洋氷床の不安定性により西南極大陸が長期的に部分的に崩壊する可能性がある」というもの。これにより海抜は1.3m上昇する。2~6度の温暖化では2.4mとほぼ2倍になり、1℃度あたり約10mに増加する。しかもヒステリシス(物質の状態が、現在の条件だけでなく、過去の経路の影響を受ける現象)動作が生じ、気温が現在のレベルに逆転したとしても、現在観察されている氷床には回復しないという。
 パリ協定の2℃の上昇でも最終的に2.5mの海面上昇が起こり、ニューヨークや東京などの大都市を水没させ、元に戻らないという。
 この論文内容が事実だとすると、オーバーシュートシナリオでもリスクはあり、一度水没した都市は元に戻らないということになる。温暖化については、未だに懐疑論もあるが、もはや受け入れざるを得なくなっている。それだけでなく、温暖化のリスクを甘く見ることも危険、ということだろう。

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