○…しばらく前から、SNSで頻繁にAIが作成した絵がアップされているのを見るようになった。スマートフォンでも複数の画像生成AIアプリが登場しており、一部では「テクノロジー分野で今年最も注目されたテーマのひとつ」という声も出てきているようだ。
画像生成AIは、何かしらのキーワードを入力すると、自動的に画像を作り上げるサービスである。これまでSNS上では「絵師」と呼ばれる人達が、腕を競って自ら描いた画像をアップすることが多かったが、今やそれにとって変わろうという勢いである。
これによって作成される画像の数は、最近では毎日100万件を超えている、と言われる。絵というのは、人の創造力を示すことのできる、最も身近な表現方法である。それがAIによって簡単に作成されてしまうようになった。「パンドラの箱が開かれた」という有識者も居るらしい。
と言うわけで、ちょっと好奇心から画像生成AIを試してみた。いきなりアプリをダウンロードするのも何なので、ブラウザで直ぐに試せるものを探してみたら、英国のスタートアップ企業が開発した「Stable Diffusion Demo」というサイトがあった。ここは登録も必要なく、オープンに画像生成AIを試すことができる。サイトに入るとすぐに、キーワードを入力する部分が示される。そこに入力すればかってに画像を生成してくれるので、早速いくつか試してみた。
が、なかなかうまく行かない。画像はその都度生成してくれるのだが、酷いものばかりで困惑する。いくつかワードを変えて試してみる。あるいは同じワードで複数回試して見る。試行錯誤を繰り返して、やっと何とか見られる画像が生成された。入力したワードは「Cat Panda」。パンダ模様のネコの納得できる画像を何とか作成できたのだが、それでも如何せんブサイクなネコとなってしまった。SNSでも「こんな絵になってしまいました」という投稿は多い。AIにマトモな絵を描かせるには、如何にワードを与えるか、如何に辛抱強く何度も生成させるかという苦労が必要なようだ。
ただAIというのは、学習機会を与え続ければ進化する。すぐにマトモな絵が出てくるようになるのに、そう時間はかからないかも知れない。
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