○…最近で一番驚いたニュースの一つが「豪シャーク湾で世界最大の植物発見、4500年かけ180kmにわたり拡大か」というもの。オーストラリア西岸のシャーク湾には、海中に大きな海草藻場がある。その広さは約200平方kmにもなるという。これは米マンハッタン島の約3倍の広さに相当する大きさだ。
西オーストラリア大学の研究チームは、この藻場に生えている海草の遺伝的多様性について調べていた。約1万8,000個の遺伝子マーカーを調べ、この広大な海草藻場を構成する植物の数を調べようとしたもの。だがその結果見つかったの1つの遺伝子だけであった。つまりたった1つの植物がシャーク湾で180キロ以上に広がり、地球上で最大の植物となっていた。
この海草、通常は1年に最大35cm程度成長するということで、少なくとも4500年の時間をかけて1つの種子から広がったと考えられる、としている。
これほどの広がりを持つ「個体」が地球上に存在しているということに、感動すら覚えた。
実はこのニュースを目にするちょっと前から「感覚が生物を進化させた」という本を読始めたところだった。これがまた面白い本で、最近の研究成果から判明している生命の進化の姿をわかりやすく説明してくれるのでオススメ。
ちなみに先日、「はやぶさ2」で採取された砂からアミノ酸が検出された。これによって、生命の宇宙起源説が補強される形となった。宇宙のアミノ酸から地球の海中で生命が進化し、陸上へ展開、さらに空中へと生命圏を広げている。微生物は成層圏に近い空中でも検出される。生命は次第に再び宇宙へと飛び立とうとしているのかもしれないと、少しの間、夢想に浸る幸せな時間を過ごさせてもらった。
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