○…先日、某国会議員さんが「三角関数を高校で教える必要はない」と述べたことで、炎上した。この国会議員さん、みずほ銀行に勤めていた経験もあるそうで「三角関数より金融教えることを優先すべきだ」という考えらしい。
特定の教科を学校で教える必要はない、ということ言いたがる議員さんは他にも居た。最近では古文・漢文を教えるのをやめろという人たちもいた。漢文に関しては「中国の古典だから」、古文については「現在使われていない言葉だから」教える必要がないそうだ。
昔は「学校で性教育する必要はない」という議員も多くいた。実際に、学校に乗り込んでまで性教育をやめさせようとした人も居た。だがその学校は特殊学級であった。発達障害を持っている児童は、通常の児童よりも性被害を受ける比率が高い。性教育をやめさせようとしたことで、一番被害を受けるのは子供たちなのだ。この騒動はその後裁判沙汰となり、議員側が敗訴した。当然の結果である。
古文や漢文については、古典を知ることの重要性が全く抜け落ちている。しばらく前に「平家物語」をアニメ化した良作品があったが、古典の知識がなければこういうものも理解されず、作られなくなっていく。中国の古典だから、という理由に至っては差別的な匂いすらする。
三角関数を学校卒業以後使わない、という理由も話にならない。数学に限らず、学問への入り口を示すことは学校教育の基本であり、それを否定しては個々人の知の広がりを狭めてしまうことになる。それはて結局、国力を弱らせていくことに繋がる。全くもって無責任な話である。
そういえば、みずほ銀行では問題もあったが…。
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