○…古代中国の思想である「五行」は、自然界の全てを木、火、土、金、水の五つの要素に分類し、この五つが互いに影響しているとする。
あるとき突然、何となく五行が脱炭素に当てはまりそうな気がしてきた。水は水素、木はバイオマス、土は地熱、火はそのままだと火力だけれども、「日」に読み替えることで太陽光となる。苦しいのは「金」である。これをなんと読むか。金属的であるものと考えるとウラン燃料で原子力という見方もできる。ただ、蓄電池の方がしっくりとくる。より広く考えると、FT合成などの触媒にも思えてくる。
というわけで「日、風、水、土、金」を「脱炭素五行」として制定したい。これらを上手く組み合わせて行くことで、脱炭素を推進し、人類社会を持続させていく、というのはどうだろう。
考えてみれば、人類社会は過去数百年間、社会生活を自然を如何に切り離し、人類のみを快適にすることを目指してきたようにも思える。そういう、自分たちだけが快適になろうとすることで、地球の持つ容量の制限が限界に達しようとしているのだ、とも言える。自然観察に基づいた古代中国の思想に立ち返って社会を整理しなおすことで、自然と人類社会の乖離を修正し、新しい形で自然の中にゆったりと回帰していくという視点を生み出せることができれば、より良い社会生活を構築していけるのかも知れない。スタジオジブリの「風の谷のナウシカ」は風力ベースの社会だった。あのような形で「五行」を活かした社会を形成していきたいものである。
と、古代中国思想にタダ乗りしただけで、何やら意義ありそうな話に、ようやくたどり着くことができたので、ホっと一息。
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