○…ニューヨークのパンクバンド「Linda Lindas」が日本のネットでも注目を集めている。10代の少女4人のグループで、見た目は小学生から中学生ぐらいに見えるのだが、ロサンゼルス公共図書館でのライブ(日本からしたらそれ自体が凄い!)での歌が、米国だけでなく世界で注目されている。
その歌のタイトルは「Racist, Sexist Boys」(人種差別、性差別の男子達)というもの。「ロックダウンに入る少し前、クラスで男の子が私のところに来て、お父さんが中国人に近づくなと言ったと言っていたの。私が中国人であることを伝えた後、彼は私から離れていきました。その経験をもとにこの曲を作りました」といういきさつを語った後、「You are a racist, sexist Boy!」「And you have racist,sexist joys」「We rebild what you destroy」と歌う。差別的な行為をきっちり批判したうえで、「お前たちが壊したものを作り直す」と宣言するなんて…正直感動しちゃった。
歌の内容だけではない。演奏そのものは当然未熟でありながら、何故かカッコイイのである。パンクというジャンルの効果もあるかもしれないが、シンプルで力強い。とにかくストレートに伝わってくるので、つい聞いてしまう。
既にこの動画以前から、Netflixのドキュメンタリー番組にもオリジナル曲を作って、出演も果たしている。またメジャーの音楽事務所との契約まで果たし、まさに今大注目のバンドとなった。
また彼女たちのバンド名は日本のパンクバンドであるブルーハーツのヒット曲「リンダリンダ」が由来と言われており、実際彼女たちは日本語でリンダリンダをカバーしている所もグっとくる。
一方、若い女の子が社会問題をテーマに活動すると、一部の大人は激烈な反応をする。グレタ・トゥーンベリさんの時と同じく反発も多いようだが、「差別に反対」というごくシンプルなメッセージぐらい、真っ直ぐに受け止められる大人であって欲しい。
|