○…公務員倫理が問題になっている。公務員が倫理規定に背くことは、行政の信頼性を失わせる。単に信頼が揺らぐだけならばまだしも、それは公益を失い、一般市民の生活そのものを脅かす可能性がある。公共部門が倫理を守ることは、我々の生活を守るということだ。
倫理問題を問うと、「聖人で無ければいけないのか」と理屈の通らない批判をする人がいる。倫理を求めることが、すなわち聖人を求めるということに短絡的に繋げてしままっているのだ。
しかし誰も、お役人に聖人になれとは言っているわけではない。公益に携わる人に倫理を守れと言っているだけなのだ。例えば、一般企業で働く人間でも、それぞれに倫理が必要で、皆それにできるだけ背くことなく業務を遂行しようとしている。それが企業への信頼や、社会の安全に繋がっていくので、倫理を守ることは、利益にも繋がっていく。それを公的部門に求めることは。そんなにハードルの高いことだろうか?
レンタカー屋にも客が並ぶ。途中の大通りは車の大渋滞。タクシーももう拾えない中、2時間以上歩いてやっと帰宅できた。後日、夜通し歩いて帰った人やタクシーで何万円もかかってしまった人の話を聞いて、自分はまだ良い方だったと感じた。
最大の問題は、その倫理違反に対しての懲罰がどうも軽いのではないかということ。政権に忖度した場合の倫理違反は懲罰に問われず、自ら身を引けばそれでお咎め無し。その一方で、上司にから倫理違反行為を強要され、それを苦にして自殺してしまった公務員もいる。より倫理感の強い人間が公的部門から居なくなり、そうでも無い人が残っていく。これで公共部門の倫理が本当に守られていくのか?これほど倫理が軽んじられる状況が、これまでこの国にあったか?この国の人々の将来がこれほど不安になったことは今までなかった。 |