○…最近、以下のようなことが書かれたものを目にした。『最近、日本ではついに高齢者向けのおむつの販売数が幼児用おむつの販売数を超えた。これは人口崩壊の指標である。一時代前にはアメリカ人を恐怖させたあの経済大国に凋落の翳りが見えているのである。新たな労働者が長期にわたって不足しているせいで、日本の経済成長は一世代にわたって停滞を続けている。いま「日本化」という言葉は「人手不足のせいで経済的衰退に向かうこと」という意味に変わった。』というのだ。
「日本化」をさらに加速させる推計がある。国連人口部が2019年6月中旬に発表した推計では日本の人口は、2058年に1億人を下回り、2100年に7500万人になるとしている。この推計は国連人口部が2年ごとに発表するもので、前回の17年は日本の人口が1億人を下回るのは65年としていたが、今回は7年早くなった。
このような少子高齢化傾向が日本で急速に加速されということは1970年頃からいわれてきたが、その対策は殆ど進んでいない。確実におむつが必要になりそうな身には居場所がますます狭まる。こうなると、未来は外国人に頼るしかない。日本で働く外国人はいまや146万人、我々の暮らしや産業の維持には欠かせない存在となっている。彼らに日本に溶け込んでいただくしか展望はないかも。
○…台風15号が通過した日、首都圏の交通網が大混乱するなか、取材に行かねばならなかったので、時間に間に合うよう、数時間早めに事務所を出たのだが、普段なら1時間ほどで着くところが2時間以上かかってしまった。まだ、マシだったかもしれない。
聞くと、取材先でも会社に来れない社員もかなりの人数居たという。中には出社を諦めて、最近流行の駅に設置されているブース型シェアオフィスを利用して、仕事をするという人も居たらしい。
これはネット環境や電源が装備されているブースのなかで仕事ができる、時間制の小規模オフィスで、JRでは「STATION BOOTH」の名前で、主要駅に設置している。
ブース型オフィスが、交通機関がマヒしている時に、テレワークの拠点として役に立つという事が今回わかった訳だ。
首都圏の電車は台風直撃の際、計画運休するようになってきた。利便性を削ってでも、乗客の安全を最優先する、と姿勢を変えた。それでも、なんとか会社に行こうとして、すし詰め電車に乗り込む。駅では入場制限に多くの警官が動員されていた。テレワークの拠点が各地にあれば、わざわざそんな思いをしなくてもよく、「台風時は無理に出社しない」が浸透していけば、交通マヒの時間ももっと短くできる。社会費用負担も減らせる。
出社は正義じゃない。 |