○…若い頃はとんと縁のなかった「図書館」に、最近は月に数回は顔を出している。なにしろ、新刊本の購入を積極的に行う懐事情も影響しているから、図書館に通うことになる。
ところが、通っているうちに分ることは、話題の新刊本は予約が殺到し、順番待ち人数がすごいことになる。人気小説家の新刊ともなると、半年待ち、1年待ちという書籍もある。そこで、まだそれほど知られていない作家の本、あまり人気が無いだろうと思われる題材の本などをあさることになる。
もう一つ、図書館で気がついた点がある。最近は特に近所のお年寄りが時間を過ごす場所になってしまっているということ。これが全く公共図書館としての使命にそぐわないかどうかは議論のあるところだろう。兎に角、お年寄りの居場所が少なくなっているということが問題なのだろう。
最近、思想家内田樹氏の「図書館について」という文章を読んだ。氏が図書館の役割についての講演で、ふっと「図書館というのはあまり人が来ない方がいいのだ」という言葉が口を衝いて出てしまったそうである。それは氏のこれまでの経験から出た言葉であるらしい。やはり、図書館には「静」と「聖」が似合うのかも知れない。
○…先日話題となった吉本興業の社長記者会見。色々と叩かれていたが、記者側の視点として、確かに違和感はある。まず第一に、問題のあったタレントとの契約解除と言う処分を撤回するということ。そもそも、特殊詐欺グループのイベントに事務所抜きで参加し、金銭を得ていた事実と、それが発覚した際に金銭を受け取っていないというウソを付いた、と言うことに対してペナルティを与えないという事に等しい。企業としてそれで良いのか。しかも複数のタレントのうち契約解除の話は一人しかないので、他のタレントについては曖昧なまま。ここは企業としてのコンプライアンスが問われる大事な場面なのだが。
パワハラについても「冗談のつもり」と通る筈もない稚拙な話。同社のイベントに反社会勢力企業がスポンサーだった件について、パネルを使って説明したが、このパネルは、記者からこの件について質問されて初めて提示したという。事前に作成していたなら、質問される前に会社側から説明すべきだ。これでは「聞かれなければ黙っていたつもりか」と、記者から「信用できない会社」と受け取られる。これらが多くの批判を受けることに繋がった。
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