EnB 12号 目次
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■EYE
付加価値が評価される市場に

■REPORT
課題多いデータハンドオーバー CFIHOS実用版が近くリリースへ

海外プラント成約、5億ドル減−日機輸まとめ

■GLOBAL Business
・Aramco、韓国との関係を強化
・BHGE、石油ガス部門のAIで合弁
・中国ファンドがACWA Power子会社の49%取得
…CO2利用技術開発が活発化

■TOPICS
ENAA新理事長にTOYO永松社長

■Projects News
…Arctic LNG2、FIDへ
…CPCとQP、カタールで石化コンプレックス
…SK、Jubailで石化、PDH/PPなど
…Woodfibre LNG、BPとLNG供給契約
…チリ、石炭火力閉鎖、再エネ拡大へ
…米エチレン計画で正式契約
…Fluor、Ecopetrolから製油所向け業務受注
…現代化学、大山石化PPでGrace技術採用
…Ineos、米Chocolate BayouでEO/EOD
…Ineos、La Porteの石化を拡張
…KBR、中国にフェノールのライセンス供与
…Lenzing Group、タイに繊維工場
…Linde、シンガポールでExxonMobilにガス供給
…McDermott、サウジアラビアでEPCI受注
…英Norfolk Boreas洋上風力が認可
…Siemens、ブラジルでGTCC受注
…オステッド、米東海岸で洋上風力
…アラスカLNG、環境影響多大と報告

■NEWS Flash
・TOYO、新潟で大規模太陽光受注
・千代田化工、米メガPJが前進
・東芝グループ、五井火力更新工事受注
・川崎重工、世界最大のGtGプラント完成
・Primetals、水素直接還元技術を開発
・MHIET、トリプルハイブリッドで自立給電
…電発、宮城県高日向山で地熱調査開始
…東芝エネルギー、豪州の火力改修工事受注
…千代化、債務超過解消も東証2部へ
…MHPS、フィリピンでサービス会社
…IHI原動機が発足
…丸紅、UAEの太陽光発電が運転開始
…NEDO、超臨界地熱で地表調査
…洋上風力で欧州との提携相次ぐ

■Environmental
・日立造船、中国上海市向けごみ焼却発電プラント受注
・神鋼環境、改良工事2件を受注
・MHIEC、高粘度汚泥対応汚泥乾燥機が産機工会長賞
・東京二十三区清掃組合、江戸川工場建替え入札公告へ

■Biomass
…タクマ、福岡・苅田の50MW木質バイオマス発電受注
…北海道電と石狩市、エネ発電事業で地域活性化
…タクマ、75MW級バイオマス発電設備受注
…佐賀市とグリーンラボ、バイオマス活用でバジルを栽培

■Procurement
・富士電機、配管工事不要で飽和蒸気計測の超音波流量計
・三菱電機、AIで高精度に機器の異常を検知
・横河ソリュ、製造業DXトータルサポートプログラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial 詳細へ

EnB 12号 表紙

 

EDITORAL

●編集後記

○…先日、近所の友人数人で雑談をしていたとき、ある友人が「近くの店舗でレジがロボット化されていて素晴らしい」と礼賛した。ロボットを導入したのはどんな店舗か忘れたが、商品を認識して正確に価格を表示し、精算を行うそうだ。「ブスッとした定員よりロボットがなんぼかましだ」とのたまう。
 その友人は、とにかくAI導入にはなにからなにまで賛成で将棋などゲームの人工知能対プロとの対戦でもAI側を応援する。車の自動運転が進展すれば、最近世間を騒がせている高齢者の自動車事故は激減すると断言する。
 IoT、AIの導入・活用は産業界でも今後大いに進展するだろうし、技術の進歩に乗り遅れまいとする企業努力を否定するものではない。
 ただ、なんでもかんでも自動化して便利になればいいというものでないと思うが、私の独りよがりだろうか。以前、ホテルの受付けロボットが話題になったことがある。受付けに人はまったくおらず、ロボットがお客に対応するのだという。
 人にとって苛酷な現場へのロボット導入に異論はないが、店舗での店員代替、受付けロボットなどが果たして必要なのか。それらは人間の生身の温かさを必要とする労働現場ではあるまいか。そこでロボットには会いたくない。

○…キリスト教と仏教の大きな違いは、人の位置づけに関することだという。仏教は大乗仏教と小乗仏教があり、大乗仏教ではお経を唱えれば、仏に近づくことが出来ると教えている。小乗仏教はそれだけではダメで、厳しい修行が必要となる。しかしいずれにしても、人が仏、すなわりブッダに近づくことができる、と言うことが大前提としてある。
 これに対してキリスト教(イスラム教も同様だが)人が神になることは決してない。いくら善徳をつんだとこところで、それは善い人になるだけで、神にはならない。人と神はある意味断絶しているのだ。しかし、神が完全に人を超越した存在であるからこそ、キリスト教世界では「神の眼差し」を意識することになる。それが「倫理」なのだ。だから倫理に背くということは、神に背くことと同義であり、すなわち悪魔となって地獄行きだ。
 ちょっと大げさかも知れないが、日本人が「倫理」に対処できないのは、こうした世界観の違いがあるではないかと思う。日本での倫理は超越者である神の眼差しではなく、「場の力学」に支配されている。したがって、その場その場で倫理や正義は揺らいでいく不安定さを持つ。しかしそれでは、複雑化した社会の中で公益を追求することは難しい。神の眼差しをより意識していくことが、日本の倫理観には必要かもしれない。

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