○…怠慢といっていいのか、作為といっていいのか、その悪意ここに極まれりという事態が起こっている。起こっているというより、続いているといった方が正しいのかも知れない。官僚による現内閣への「忖度」としか考えられないものもある。
厚生労働省の毎月勤労統計で不適切な調査が長年続いていたことが発覚し、各府省が全56統計の点検を進めていた。総務省は1月24日、政府が重要と位置づける56の基幹統計のうち4割にあたる22統計で作成に誤りがあったと発表したのだ。必要な項目を集計していなかったり、公表が計画より遅れたりするケースがのべ31件あった。政府による統計作成のずさんな実態が浮き彫りになった。
景気判断によく使われる統計では、総務省の全国消費実態統計や財務省の法人企業統計、国交省の建築着工統計などでも集計・公表の項目に計画との違いが見つかったようである。
そういえば「実態とかい離した事柄を国民に信じさせる」という経験を日本は過去に何回も行ってきた。いわゆる、「大本営発表」である。その結果が、国のかじ取りを誤る事態に結びついたことを我々は肝に銘じたはずである。
しかし、為政者にとって国民を欺く、疑いを逸らす「大本営発表」を信じて疑わない国民は何とも魅力的なのかも知れない。
○…動物園が近所なのでたまに行く。飼われている動物を見るというより、そこにあるテラスでのんびりしに行く、といった所だ。このテラスは池に面していて、夏は一面、蓮が伸び盛り、ピンクの蓮の花があちこちに咲いている。その写真を撮りに来る人も多い。夏も終わりになるとトンボが飛び回るようになる。冬は寒くて長居は出来ないのだが、蓮が枯れて池の水面が見通せるようになる。そこに、キンクロハジロ、オオバン、マガモ、そしてユリカモメなどが多く見られるようになる。時に池の端をメジロが飛んでいるのにも出くわしたりする。
ところで動物園なので、子連れがとても多い。見ていると子供達は池の大きな鯉にも興奮している。鳩を追いかけ回す子供も多い。檻の中で近寄れない動物よりも身近に感じるようだ。
一方親御さんたちは、この際だから子供に楽しんで貰おうと、色々と話しかける。例えば「アヒルさんがいるね!」と自分が見たものを子供にも伝えようとしている。でもねお母さん、それ本当はカルガモなんです。通りすがりに聞こえたのは「アイアイが吊り橋渡ってるよ!」。いいえ、それはワオキツネザルです。「コウノトリの赤ちゃんがいるよ!」おばあちゃん違います。それはコウノトリの餌を横取りに来たコサギなんです…、と心の中でそっとツッコミを入れたりもする。 |