○…恒例の「終末時計」の残り時間が、さる1月末に発表になった。あまり深刻に考える必要がないのかもしれないが、予想通り?終末までの残り時間は過去最短の「2分」となった。
米誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」が、地球最後の日までの残り時間を概念的に示す「終末時計」の時刻を残り「2分」と発表したのだ。米ソ冷戦中で、水爆開発に向けた核実験競争が過熱していた1953年と並び、過去最短となった。前回発表の2017年1月には、トランプ大統領誕生、同氏の核兵器や地球温暖化に対する発言、地球規模で悪化する治安状況などを理由として、針は残り2分30秒を指していた。時刻は過去1年の出来事を踏まえ、進めたり戻したりし、毎年この時期に発表されるが、この1年は、「北朝鮮による核兵器や弾道ミサイルなどの大量破壊兵器の開発が進み、大きな懸念材料になった」としている。
2007年には北朝鮮の核実験強行、イランの核開発問題、地球温暖化の更なる進行で5分前に進んだが、バラク・オバマ米大統領による核廃絶運動がなされた2010年には6分前に戻ったこともある。トランプ大統領が「米国はあらゆる国際武力紛争から撤退する」と宣言したとしても、予測不能な言動の人だから誰も驚かない。この際…。
○…2月26日、パプアニューギニアでマグニチュード7.5の地震が発生。高地が震源地なので、津波の心配こそなかったが、大きな被害が発生している。エクソンモービルはこの地震発生直後に、ガスプラントを停止させた。日本も建設に参加したPNG LNGにガスを供給するもの。この緊急停止によって、ガスプラント廻りの損傷は最小限に抑えられたとしているが、復旧には多くの時間が掛かるらしい。震源周辺では多くの家屋が倒壊し、道路も破壊されているという。しかし通信インフラも打撃を受けているため、現地の様子があまり伝わってこない。一部では「数百人規模の死者がでている」との話も伝えらえているが、赤十字によると3月5日までに死者は67人としているなど、情報は混乱している。被災者の総数は14万人以上。避難者数は1万7,000人というから、被害の規模はかなり大きそうだ。日本の外務省も緊急支援を始めている。さらに、その後もマグニチュード6程度の規模の地震が続いており、復旧もままならないようだ。
気になるのは、これだけの規模の災害でありながら、日本での報道があまりないこと。とにかく情報が少ないという事もあるだろうが、大きな被害が出ているうえ、この地震の影響でLNGスポット価格も上昇しているのに、ここまで報道が少ないのには、違和感がある。 |