○…第48回衆議院議員選挙が10月10日に公示された。22日投開票されるので、その結果は本誌10月15日号が発行される頃にはまだ混沌としているはずだ。
今回の解散総選挙について、「解散の大義名分がない」、「何やら“風”頼みの新党」、「どうせ○○チルドレンともて囃されても泡のように消えていく」などいろいろな憶測・批判があるようだ。それにも拘わらず、各党党首、候補者は、当選するため、なりふり構わず「耳触りの良い」言葉を並べだてる。だが、これまでの経験から言えることだが、これらの言葉は何んと軽く、いとも簡単に覆されてきたことか。よほどの風が吹かない限り、現在の政権政党は過半数を維持すると思うのだが、与党の一つの言葉に危うさを感じているのは私だけだろうか。首相は、二つの「国難」とする少子高齢化と北朝鮮危機の対応に責任与党として当たる考えを表明した。
辞書編集者の神永暁さんは、「国難」は辞書的に説明すれば、国の災難、危機という意味で、このことばそのものには何の色もついていない。だが、このことばがかつてファシズムが台頭する中で盛んに使われたということは、もちろん国語辞典には記載できないことではあるが、忘れてはならない-とする。「国難」はやたらに使う言葉ではないと思うのだが。
○…前号の当欄でのパソコンの話もそうだが、日本メーカーの製品の信頼度が問われる事が色々と起こってきている。
パソコンいうと、昨年の調査で「メーカー別故障率ランキング」というのがネット上に掲載されている。調査方法も記されており、なかなかしっかりとした調査のようである。故障率だけでなく、サポート体制も評価されているので、各メーカーの信頼性が評価されているようなものだ。そのランキングによると、最も故障が少ないのはASUSであった。次いでHP、Lenovo、Appleと海外勢が続き、日本のメーカーでは富士通がやっと5位に登場、以下パナソニック、NECと日本の信頼性は上位ではないのが現実だ。 日本の電気製品はかつて品質の高さに定評があったが、最近では「○○タイマー」と呼ばれてるメーカーもある。同社の製品は1年間のメーカー保障が過ぎた直後に故障が多く発生する、という、いわば都市伝説のようなものだが、そういう話が生まれてしまうほど「日本ブランド」の信頼性が低下しつつある。
先日、日産自動車が完成検査を資格の無い人にやらせていた。しかも全工場で常日頃から行われていたことが発覚。神戸製鋼でもデータ改竄が行われていた。日本のモノづくりが、歪んできていることの表れなのかもしれない。
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