EnB 19号 目次
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■EYE詳細へ
あらゆる技術に可能性

■REPORT
LNGプロジェクト、次は?

■GLOBAL Business
・CB&I/Topsoe、合成ガス技術でアライアンス
…CB&I、新規PP触媒工場をオープン
・Axens、Heurtey Petrochem買収へ
・Aker、ブラジルC.S.E.の筆頭株主に
・Alstom、スペインの電気自動車普及組織に参加
…豊田通商、バイオマス技術開発に参加
…SinochemとChemChinaが統合へ?

■TOPICS
「常温核融合」復権へ-開発はエンジニアリング段階に

動き出す水素実証事業

■Projects News
…Flint Hills、Pine Bend製油所改良計画
…Covestro、中国でPC生産を倍増へ
…AECOM、電気自動車工場関連工事を受注
…Air Liquid、米バージニア州で特殊化学
…Air ProductsとNICE、中国で水素供給事業
…BPC、製油所拡張でSPM関連工事発注
…BASF、タイでPUシステムハウスを拡大
…BASF、豪州で殺虫剤製造へ
…Chevron、ソルトレイクでリバンプ
…Clariant、LouisvilleのPP触媒プラントを完成
…Evonik、シンガポールのメチオニンに着工
…Fluor、オイルサンド向け機器を納入
…GE、スイスの水力発電向けに新発電機
…ICA Fluor、メキシコの金銀プロジェクト受注
…イラン、石化部門で投資拡大
…KBR、インドネシアで再気化のプレFEED
…クウェート政府、Al-Zour運用会社設立を承認
…LG化学、エチレンを増強
…三菱ガス化学、インドネシアのアンモニアに参画
…Praxair、KP EngineeringにEPC
…Repsol、中国にPOSM技術をライセンス
…SemGroup、サワーガス処理設備でFID
…Sibur、無水マレイン酸プラント建設へ
…宇部興産、スペインでナイロン6を増設
…スリランカ、印IOCと共同で製油所建設へ
…Technip、ロシア向けエチレン炉受注

■NEWS Flash
・TOYO、ミャンマーで無収水対策事業
・三井物産、オマーンIPPでファイナンスクローズ
・原油価格「年末にも60$に」JX木村会長
・JCOAL-MHI、カナダでCCUSのFSへ
・MHPS、コスタリカとウズベクで発電設備受注
・福島でIGCCとGTCC事業化へ
…日揮、室蘭のバイオマス発電を受注
…HZI、独でバイオガスプラント改造工事受注
…JFEエンジ、バルメットのバイオマス発電受注
…三菱電機、HDVC事業に参入
…HZI、独ETOGASの資産買収でPtG世界トップに
…月島機械、日本最大級の汚泥消化ガスホルダ受注
…川崎重工、PHE ONWJ向けGT発電設備納入
…IHI、海洋PJで業績下方修正。
…東芝プラント、比小学校に太陽光発電寄贈

■Procurement
・新日鉄住金エンジ、バイナリー発電技術の商品化
・神鋼、新型オイルフリー式汎用空気圧縮機
・横河電機、プラント設備の早期異常発見に

■Environmental
・日立造船、杉並清掃工場で制御技術の高度化研究
・糸魚川市、DBOで実施のごみ処理施設の実施方針公表
・内閣府、自治体のコンセッション調査を全額補助 
・高砂市、第7回事業者選定委員会で価格提案書開封

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial 詳細へ

EnB 19号 表紙

 

EYE
●あらゆる技術に可能性

 パリ協定の発効を前に、エネルギー技術の話が活発化している。それも、これまでは夢物語のような話でしかなかったものが、現実に近づいているのが感じられて、少々驚いている。
 先日行われたエンジニアリングシンポジウムでも、宇宙太陽光発電が紹介されていた。自分が子供のころは、宇宙エレベータと並ぶSF世界の夢想的な技術でしかなかったものだ。既にマイクロ波無線送電実験も実施され、成功している。ここまでくれば、あとは送電容量の大規模化と宇宙での太陽光発電設備の設置(?)だけである。しかし、ロケットでの太陽光パネルの打ち上げと、宇宙空間でのシステム構築だけでもハードルは極めて高い。打ち上げコストが高いため、地上で使うよりより高密度・高出力のパネルも必要だし、そもそも宇宙空間での工事など、それこそガンダムでも作らないといけないかもしれない。
 今回、紹介する凝縮系核反応もかつては常温核融合と呼ばれ、国家プロジェクトとしては失敗に終わっている。当時の役人にとってはそれこそトラウマであったようで、当時の通産省の人に常温核融合の話をして、嫌な顔をされたことがある。それが今や、再び脚光を浴びようとしているのだ。
 こうした、ある意味夢物語であった技術が実現に近づく中で特に感じるのが、今まで夢に過ぎなかったものが具体化するにつれて、より強く拒否反応がでてくること。技術は進化しても、既存技術の範囲で利益を得ている人からは、収益を持っていかれるという危機感からか、より強く「夢物語に過ぎない」という反応も出てくる。だが、気候変動は、そうした既得権益者の感傷にはまるっきり構ってくれない。
 これらの夢の技術を実用化するには、どうしてもエンジニアリング力が求められるようになっていく。従って、エンジニアリング業界としては今、あらゆる分野の技術開発に目を配っていく必要がある。それが将来の利益につながるかどうかの保証はないが、入り口で技術をオミットすることは、全く利益にはならない。

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EDITORAL
●編集後記

○…安倍政権のもと「すべての女性が輝く社会づくり」が2014年から進められてきたはずだが、まったく成果があがっていなかったのではないかと思われる数値が出た。
 10月26日に、ダボス会議で知られるスイスの「世界経済フォーラム(WEF)」が、2016年版「男女格差報告」を発表した。日本は調査対象となった144カ国中111位で、前年より順位を10下げ、先進7カ国(G7)中で最下位だったという。世界全体で見ても下から33番目の底辺レベルと言わざるを得ない惨憺たる有様。
 報告書では、日本は分野別で健康(40位)や教育(76位)では中位以上だったが、政治(103位)と経済(118位)で女性の進出が遅れ、男性との格差があるとされた。女性の議員数の少なさや、女性首相を出していないこともマイナス要因となった。
 首位は8年連続でアイスランド。2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデンと北欧諸国が続く。トップテンにはアジアから唯一フィリピンが7位に入った。日本は87位のインド、99位の中国をはじめ、マレーシアやネパール、スワジランド、パラグアイ、ウルグアイ、タジキスタン、ブルネイなどよりも下で、カンボジアよりも1つ上という位置付け。「一億総活躍」など、日本は掛け声だけは勇ましいが…、とぼやきたくなる今日この頃だ。

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