○…このところ「釈然としない説明が相次いでいる」という感想を漏らした人がいる。確かに、元プロ野球スター選手の清原氏の公判での説明といい、釈然としない説明を繰り返す舛添東京都知事といい、さらに極めつけはコンサルタント会社への巨額の支払いを行った日本オリンピック委員会竹田会長の説明といい、釈然としない釈明、説明ばかりだ。清原は公判で罪状は認めたものの、覚せい剤の使用はプロ野球を引退してからで回数は分からない、と説明した。「回数は分らないというのはどういうことか。毎日なのか、週何回なのかは答えられるはずだ。全てをさらけ出し、真に反省し、再出発を切ろうという姿勢がみられない」という指摘があったがその通りである。
また、いま日本で一番釈然としない説明をくり返す舛添都知事は、「第三者に調査して貰う」と真相究明の引き延ばしとしか思えない対応をしている。自分の説明では収束できないと考えたのか。
さらに釈然としない説明に終始するのがJOCの竹田会長。売り込みがあり、電通に調べてもらったら実績があるからと頼んだコンサルタント会社がペーパーカンパニー。
お三方とも釈然としない説明を繰り返すほかない事情があるのだろう。説明になっていないのだ。真実はいずれあらわれるはずだ。
○…インチキ扱いされたSTAP細胞が今また注目されている。小保方さんが今年になって本を出したり、瀬戸内寂静さんと対談したりもしているが、そういうメディアへの露出が増えたということばかりではない。
大きなポイントは、ドイツのハイデルベルク大学ではガン細胞を使ったSTAP現象の再現を確認したということだ。厳密には小保方さんのレシピでは成功しなかったものの、緩衝液などの変更を加えての成功であるが「STAP細胞はありまーす」は正しかった。問題は細胞が多能化する一方、同じストレスで死んでしまう現象も確認されたので、その違いを生む要因は何かを今後探っていくとしている。一方、米国ハーバード大学附属ブリガムアンドウィメンズホスピタルは、STAP細胞の特許出願を世界各地で行っていることが報じられた。その費用には総額1,000万円程度かけているという。
その一方で日本はSTAP細胞そのものがインチキであると断定され、日本の学界では手を出せなくなってしまった。振り返ってみれば、そもそも追実験すらできていない段階で、理研があれほど大々的に発表に踏み切ったのが実に不自然だった。小保方さんの論文に問題があったのは事実だが、STAP細胞そのものを扱えなくなったのには、理研にも重大な責任がある。
|