EnB 9号 目次
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LNGハブとなれるのか

■REPORT
40兆円海洋資源開発市場を狙え

電力システム改革とプラントビジネス 第3回
電力小売り全面自由化の背景にあるIoTとサービス
ENCORED マーケティング本部長/ジャーナリスト 本橋恵一氏

■GLOBAL Business
・HalliburtonとBakerの合併が白紙に
・AkerとABB、サブシー分野で協力
・GE Oil&Gas、イラク石油省とパートナーシップ
・GE Oil & Gas、オフショア新技術を発表
・Total、カタールのソーラーに投資

■TOPICS
東亜建設、大水深工事に対応

■Projects News
…伊藤忠、トルクメニスタン第2GTLを受注
…Air Liquide、バイオガス精製能力を増強
…AkzoNobel、インドでMCAのJV
…AFW、アゼルバイジャン製油所でFEED受注
…バングラBPC、製油所拡張計画でEILに発注
…Denham、1年で1.1億ドルを受注
…Eni、エジプトでガスプラント建設へ
…Nova、カナダのPEプラント建設を中止
…GE Oil&Gas、StatoilとサブシーでMSA
…GE、DEWAの太陽光発電向けインバーター受注
…GE、中国の石炭化学向け排水処理設備受注
…印IOC、BHPC、HPCが6,000万t/y製油所を計画
…イラン、南アからGTL技術を導入
…Jacobs、TVAからCM業務受注
…KUFPEC、パキスタンで油田開発
…Linde、バングラデシュでASU建設へ
…PGE、メタノールプラント建設
…オマーン、原油貯蔵ターミナル
…Oxychem、冷媒製造能力を拡大
…ADNOC、Penspenにエンジ業務発注
…Praxair、1億ドルでCO生産設備を拡大
…サウジアラビア、1,000q運河建設を検討
…Schlumberger、Sonatrachから油井運営監理受注
…Subsea7、ApacheからEPICを受注
…韓国企業、イランでプラント受注へ

■NEWS Flash
・丸紅、豪州のトラム延伸PPP事業権獲得
・MHPS、メキシコのGTCC向けGT/ST受注
・川崎重工、インドネシアで150MWST受注
・月島機械、B-DASHプロジェクトで汚泥再利用技術
・住重、国内最大のバイオマス発電設備受注
・5社がトンネル用シールド事業統合で合意
…日立製作、風力保守トレーニングセンタ開設
…BWSC、英バイオマス発電を竣工
…神鋼環境、カンボジアで浄水場を納入
…米三菱重工、本社をヒューストンに移転
…神戸製鋼、放射性廃棄物処理の新会社設立
…Hitz、パイプ肉盛自動溶接装置を開発
…NSENGIの免震/耐震技術が拡大

■Procurement
・TLV、ドレン回収システムパッケージに5種類追加
・東芝、自立型水素エネルギー供給システムの車載モデル
・TLV、蒸気式温水製造ユニット

■Environmental
・JFEエンジ、鈴鹿市清掃センター改修対策事業受注
・タクマ、宮津与謝組合からごみ処理施設整備運営事業
・町田市、新ごみ資源化施設整備事業を入札公告

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 9号 表紙

 

EYE
●LNGハブとなれるのか

 北九州で行われたG7エネルギー大臣会合で日本は「LNG市場戦略」を発表、2020年代に日本をLNGハブとしていくことを目指すという。
 日本は世界のLNG需要の3分の1を占める世界最大の需要国でありながら、LNG価格にはアジアプレミアムが付与されて高値の引き取りが余儀なくされていた。また、原油価格リンクでの取引が大勢であるため、価格が下落している現在は良いが、原油が高騰するとLNG価格も大幅に跳ね上がることになる。さらにその契約も長期契約が殆どでスポット取引は限定的。しかも仕向地条項がついているため転売もできず硬直的な取引形態が続いている。
 こうした硬直性は国内要因もある。まずは天然ガスパイプラインが他国に比べて未発達であること。天然ガス輸入がLNGしかない。LNG貯蔵設備やガスパイプラインへの第三者アクセスが確立していない。そして先物取引市場が機能していない。
(以下略)

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EDITORAL
●編集後記

○…友人たちと遊ぶトランプゲームで大人気なのはナポレオンと大富豪(大貧民)だそうである。ゲームと関係はないが、アメリカの大富豪トランプ氏が世界中の注目を集めているようだ。
 過激な発言で世界中を驚かせたトランプ氏がどうやら共和党の大統領候補に確定したらしい。不人気?のヒラリー・クリントンを抑えて米国大統領に就任することも現実味を帯びてきた。
 それにしても分らないのが、膨大なエネルギーを費やして実施されている予備選挙という大統領選出のプロセスだ。お祭り騒ぎの民衆に囲まれて喚き散らして支持者獲得に精を出す。アメリカはこれが本当に民主的なプロセスと信じているのだろうか。もちろん最終的には、アメリカ全国民がかかわっていくのであろうが、予備選の「お祭り」さわぎが理解できない。
 だが、トランプ旋風が起きているのにはそれなりの理由があるのであろう。もしかすると、過激な暴言をまき散らして民衆の心をつかむ彼の戦術は、優れているのかもしれない。実は只者ではないのかもしれないのだ。
 今回のことで一つわかった。大多数の貧民は大富豪が好きなのだ。彼をここまで持ち上げるアメリカという国がますます理解しがたい国であるということ。

○…法律を守るというのは、必要なことではあるが、法律がいい加減だったり、むしろ法律の方が間違っている場合もある。それでも従わなければならないという意味で使われているのが「悪法も法なり」というソクラテスの言葉だ。しかし、ソクラテス自身は「悪法だって法なんだから守らなければならない」なんてことは全く言ってない。彼は「(法ではなく)自らの哲学に殉じよう」と言って死んだとされている。
 そのため日本以外の先進国では「悪法も法なり。だが、法だからといって従うべきではない」と教えているという。悪法も法としての強制力を持つのだから、悪法を野放しにしてはいけないのである。むしろそれこそ正義というものだ。
 「働かざるもの食うべからず」と言う言葉では、労働をしない(=怠けてる)人は食事をする権利が無いように言われている。最近はこれがさらに暴走して障害や病気、環境などで「働けないもの」も「食うべからず」というように使われだしている。しかしこの言葉は聖書では「働こうとしないものは…」と記されており、「働けないもの」は除外されている。またこの言葉を広めたレーニンは「働かないもの」とは「労働をしないもの」すなわち「資本家」のことを指している。言葉の本義にもう一度立ち返ってみるべきだ。

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