EnB 7号 目次
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成立しにくくなったLNG

■INTERVIEW
多様化のなかで価値を提供していく
シナジー活かし新規分野にも挑戦
千代田システムテクノロジーズ 代表取締役社長 中曽根 裕幸氏

■GLOBAL Business
・RosneftとSiemensがパートナーシップ
・AFW、中国CNECCと高温ガス炉を共同開発
・SHellとUhde、新肥料プロセスを開発
…現代重工、GEとCOGES技術開発でMOU
…GE Oil & Gas、Dammamの施設に着工
…Clough、Woodsideのエンジパートナーに選定

■TOPICS
海外のコージェネ動向

世界の原子炉、2015年に3基増加

■Projects News
…中国企業がミャンマーで製油所建設へ
…Aker、半潜水プラットフォーム改良工事受注
…印Brahmaputra、肥料プラントでJV模索
…米CPC、PAO生産能力を増強
…CH-W、Eagle LNGでオーナーエンジ
…Dodsal、タンザニアのガス田は2.7tcf
…Honeywell UOP、SOCARの製油所にライセンス
…Inovyn、クロルアルカリを膜技術に転換
…Jacobs、インドのCPVCプラントを完成
…KBR、エジプトにアンモニアをライセンス
…KBR、中国向けにMaxofin技術受注
…Kemira、新規塩素酸ナトリウム設備建設へ
…Keppel FELS、MODECからFPSOプロジェクト受注
…SRF、冷媒ガスパイロットプラント建設へ
…印Nuberg、クロルアルカリプラント受注
…OOC、Khazzanガス開発などで10億ドル調達へ
…Ormat、エネルギー貯蔵システム建設へ
…PCS、Jurong島にナフサ輸入設備
…Total、イランの石化コンプレックスでMOU
…Siemens、イラクのエネルギー政策をサポート
…アルゼンチンでリチウムプロジェクト
…独Wintershall、Shuwaihatで長期生産契約交渉
…Wood Group、Shellからサービス業務受注
…韓国、フィジーの発電事業を獲得

■NEWS Flash
・日揮、インドネシアでガス処理プラント
・バンコクレッドライン建設PJを受注
・JFEエンジ、食料コンビナート受注
・Primetals、宝山鋼鉄のDC炉近代化を受注
・MHPS、トルクメニスタン向けGT3基を受注
・CO2フリー水素サプライチェーン推進機構を設立
…日立製作、英国向けAT-300車両を受注
…インド市場に向かう総合電機
…MHPS、インドネシアで火力発電サービス
…IHI、香港国際空港受け新交通システムを完成
…川崎市のDR実証事業が成功
…三菱重工、燃焼排ガスCO2回収装置で大河内賞
…三井住友建設、浮屋根タンクにウルトラドーム

■Procurement
・ガス3社とヤンマー、小型ガスコージェネシステム
・MHPS環境、脱硫装置国内アフターサービス事業等
・ニクニ、湿式粉砕機「サンカッタ」生産・販売

■Environmental
・太田市ほか3町、焼却施設整備の概要を公表
・日立造船、水戸市新清掃工場整備・運営事業を受注
・荏原、ごみ焼却施設の長期包括運営業務4件受注

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 7号 表紙

 

EYE
●成立しにくくなったLNG

 米国からのシェールガスベースのLNG輸出が始まる一方で、マレーシアのPetronasはフローティングLNGプラントの建設プロジェクトを延期すると発表した。またオーストラリアでは、Woodsideが計画していたブラウズ・ガス開発の中断を表明、フローティングLNG建造が白紙化している状況にある。さらにはINPEXがインドネシアで計画していたアバディLNGプロジェクトも、インドネシア政府によって、フローティングで計画していたものが、陸上LNGに変更されたことで、事実上中断を余儀なくされている。
 日本が購入しているLNGスポット価格は、経済産業省の調査によると、2014年8月に100万Btuあたり18.3$であったが、その後価格は下落を続けており、今年2月には同6.5$まで下がっている(いずれも契約ベース)。およそ65%の下落だ。原油価格とのリンクが大半を占めているため、LNG価格は原油価格の下落に連動して大幅な値下がりを見せている。そのうえ、豪州でのLNG増産、アメリカからのヘンリーハブ価格リンクのLNGの輸出開始と、LNG価格下落要因は出揃っている。
 そうした状況のなか、特にアジアでのフローティングLNGは陸上プラントに比べてコストが高い。日揮と三星重工が2014年に受注していたPFLNGは、150万t/yで、およそ2,000億円の受注額と言われている。生産能力からみれば、LNGプラントとしてはやはり価格は高くなる。原油価格がある程度の価格を維持しているか、LNGの需給がひっ迫した状態であれば、採算性は見込めるとしても、現状は原油価格が低迷、しかもLNG需給は緩和している。世界最大のLNG輸入国である日本でのスポット価格でさえ、高い時期のの3分の1程度にまで下がっているような状況では、プロジェクトの採算性を確保するのは難しい。フローティングだけでなく、LNGプロジェクト全体が、成立しにくくなっているのかもしれない。とはいえ、プロジェクトを受注している側にとって、進行中のプロジェクト中断はたまったものではないのだが。

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EDITORAL
●編集後記

○…最近は、「逆鱗に触れる」という状況をあまり目にしないし、耳にすることもない。そもそも「逆鱗をおこす」主体は上司、目上の人に限られるはずだ。目下のものが逆鱗するというのは、用語の使い方としてあり得ない。部下が上司の逆鱗に触れて恐れおののく、な?んていう事態は、ごく希にしか起こらない時代になったようだ。
 用語の由来を調べると、逆鱗(げきりん)とは、伝説上の「竜」の81枚の鱗(うろこ)のうち、あごの下に1枚だけ逆さに生えるとされる鱗のことをいう、とある。
 「竜」は、元来人間に危害を与えることはないが、喉元の「逆鱗」に触れられることを非常に嫌うため、これに触られた場合には激昂し、触れた者を即座に殺すとされた。このため、「逆鱗」は触れてはならないものを表現する言葉となり、帝王(主君)の激怒を呼ぶような行為を指して、「逆鱗に嬰(ふ)れる」と比喩表現された。韓非子にあるこの故事をもとに、現代では、「逆鱗に触れる」として広く目上の人物の激怒を買う行為を指すようになり、また「逆鱗」が目上の人物の怒りそのものを指す言葉として用いられることもある。
 となると、竜=上司は普段はおとなしく(背中にも乗せてくれる)、だが触れてならないことをすると激怒する。けれど部下はその境目が分らなくなっているのだろうか?

○…タブレットPCブームもそろそろピークを超えてきたようで、新製品発表の数が減ってきた。
 タブレットは通常のパソコンに比べて立ち上がりが早い(というより立ちあがりっぱなし)ことや、ネットの閲覧や動画鑑賞、電子本の閲覧には最適で、写真も撮れる。観光地に行くと、カメラではなくタブレットで撮影している観光客も良く見かけるようになった。そうして撮影した写真をSNSにアップするのも簡単にできる。
 しかし、良く考えて見ると、タブレットはそうした使い方しかない。基本は閲覧用のデバイスなのだ。しかもこれらの用途は全て、スマートフォンで出来るものばかり。平たくいうとタブレットは、電話の出来ない(インターネット通話は可能)、大きな画面のスマホであり、画面が大きくて見やすい、以上の事は無い。持ち歩きが便利なので仕事で使おうと考えやすいが、仕事で使うようにするには、色々なアプリをダウンロードしたり、別途キーボードを買ったりしなければならない。最近では、ノートパソコンをタブレット化したような製品が出てきており、仕事で使うならそっちを選んだほうがいいのだが、なにしろお値段が高い。「結局、タブレットってどう使えばいい?」という基本的な問題に対して、なかなか答えを見い出せないままだ。

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