EnB 6号 目次
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回復はゆっくり

■REPORT
2030年、水素発電本格導入へ

■GLOBAL Business
・Browse中断で、FLNG事業性に疑問
・Schlumberger、サウジアラビアに新施設開設
・Siemens、モロッコで風力タービン生産へ
…GE、原油の現場分析技術を発表
…大宇造船海洋、2015年で5兆ウォンの赤字計上

■TOPICS
NEDO、省エネルギー技術開発に本格取り組み

“ゼロエミごみ収集システム” -JFEエンジと川崎市が実証開始へ

中高生が挑んだ洋上風力浮体 -NSENGI、Misson-E 第1期を完了

■Projects News
…Sonatrach、3つの製油所でFEED
…AFW、カラチ製油所近代化のFS受注
…Saudi Aramco、ガス精製設備でテンダー
…Aramo、アジアに複数の製油所建設を計画
…加CRP、ガス処理プラントを拡張
…BASF-Petronas、HR-PIBプラントに着工
…Borealis、“Linz 2020”に8.000万ユーロ
…BPTT、トリニダードのガス開発で今年投資決定へ
…CNOOCとShellのJV、コンプレックスを拡張へ
…オンタリオ州で新規バイオケミカルプラント
…EDF、Hinkley Point原発で意思決定へ
…EGPC、Assiut製油所計画で資金調達
…G2X、メタノールでエンジ業務発注
…GNFC、インドのリン酸カルシウム計画でJV設立
…Hengli、アルキレーションでDuPontプロセス
…アバディLNGは陸上で、政府方針決定
…KBR、加Woodfibre LNGのFEED業務を受注
…Meglobal、FreeportにMEGプラント建設へ
…BMM Venture、ミャンマーで肥料プラント
…Petro Vietnam、新ガス処理プラント
…SiburのAmurエチレンでプロセス選定へ
…SOCAR、Baku製油所近代化・拡張のPMを選定
…Tecnip、アゼルバイジャンのエチレン改修を受注
…Valoriza Agua、オマーンのRO造水設備受注

■NEWS Flash
・TOYO、印チャンバルの肥料コンプレックス受注
・MHPS等3社、タンザニア初のGTCC受注
・千代田化工、インドネシア銅製錬PJ受注で目標達成
・千代田、エクソダス業績悪化等で下方修正
…三菱商事、スリランカで地中送電線受注
…三菱商事、ベトナムの石炭火力受注
…MHPS、米国向けM501Gガスタービン受注
…Hitz、韓SK向けシールドを出荷
…NSPE、水素ステーション初号機を完成
…月島、鉄鋼向け石炭調湿用大型乾燥機受注
…重工メカトロ、シンガポールで次世代ERP受注
…東芝、JR東日本から“H2One”を受注
…日立製作、シンガポール水関連子会社統合
…三菱電機、伊・南アでFAセンター

■Procurement
・横河電機、インドで差圧・圧力伝送器の生産
・東芝燃料電池、発電効率55%の水素燃料電池システム
・アズビル、新世代グラフィカル調節計

■Environmental
・大阪市等環境組合、住之江工場更新で答申受ける
・新日鉄住金エンジ、北名古屋工場の事業契約

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 6号 表紙

 

EYE
●回復はゆっくり

 ようやく、原油価格が40ドル程度まで上がってきたと思ったら、アジア太平洋のLNGプロジェクトが相次ぎ中断。三菱商事、三井物産が創業以来の赤字となるなど、資源価格低迷が日本企業の業績に影響を及ぼしている。オイルメジャーや資源サービス会社も軒並み大幅に人員カットするなど、世界の石油関連企業が一様に業績の悪化に苦しめられている。かなり大勢の石油エンジニアが、今現在フリーになっているということだ。そして、日本のエンジニアリング業界でも、プロジェクトの停滞、延期、中止だけでなく、海外関連会社の業績悪化など、色々な形で影響が出てきている。(以下略)

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EDITORAL
●編集後記

○…今年もどうにか桜が満開。憤懣やるかたないことは相変わらず多いが、季節の移り変わりはかならずくる。桜の下、ほろ酔い気分で憂さをはらすほかあるまい。「さまざまなこと思い出す桜かな」
 プロ野球での賭博行為が取りざたされ、先月には読売巨人軍の若い投手が記者会見。野球賭博には犯罪組織が背後にあり、追及はされなければならない。しかし、この会見は異様だった。この種会見の恒例である弁護士の同席もなければ、会見を取り仕切るものもいない。まるで、野球界の隠ぺい体質をひとりさらし者にすることで覆い隠そうという意図があるようにも思える会見だ。考えすぎであろうか。
 犯罪といえば、ベルギーでのテロ事件が衝撃を持って報道されている。某アメリカ大統領候補はテロ国家には核の使用も辞さず、テロリストには「水拷問」が相応しいと言ったそうだ。一方でかのトーマス・ピケティは、「欧州社会におけるアラブ・イスラムに対する差別と偏見の強さ、その結果もたらされるアラブ・イスラムの絶望こそが彼らをテロに追いやる根源である」と言い、「イスラム嫌いの衝動を抑えよ」と指摘したそうだ。
 同じ事柄でも「さまざまな」受け取り方がある。蛇足ながら、ごくありふれたような冒頭の句は芭蕉である。

○…「消費増税しなければアベノミクスは失敗したことになる」と自民は言ってたが、延期となる可能性が出てきた。1月の実質賃金も27カ月連続の減少となり、消費行動がさらに制約され、国内景気の原動力が失われつつあるようだ。
 そんな折、盛山和夫 ・東京大学名誉教授の「社会保障が経済を強くする」と言う本を読み始めた。平易な文章で、とてもわかりやすい本である。盛山氏は冒頭でアベノミクスの問題点として二つを挙げている。第一に「規制・制度改革の明確な指標が無い」第二に「その規制・制度改革で持続可能な成長を実現できるのか」を指摘している。さらに、政府が考える「経済戦略」が1980年代のもので、現在では通用しないうえ、第少子高齢化の影響を小さく見ているとも指摘。そのうえで従来の経済学者や評論家が社会保障を負担としか見ていないのが間違いだとしている。
 詳細は本を読んでもらった方が良いと思うが、大きく頷けるのは、社会保障そのものが事業を生み出していることや、それによって消費行動が支えられるという基本的な利益の部分が見逃されていることだ。実際、円安誘導でも輸出増えないことや、既にGDPの6割が個人消費である、ということを考えれば、社会保障の重要性は明らかだと思われる。

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