○…食品偽装に関するニュースは毎年のように起こる。生産地を偽る産地偽装、原材料を偽って表示する原材料偽装、消費期限・賞味期限の偽装など食品に関わる偽装はバリエーションが多々ある。これまでも高級料亭、レストランなどにおける食材偽装、産地偽装などが何度か報道された。けれども高級料亭などへは絶対に行く機会はないし、松坂牛などもまず食べることはないので、食品偽装は自分にはそれほど関連がないと思っていた。わずかに可能性があるとすれば消費期限の偽装だろう。
ところが今回、自分に大いに関係してくると思われる問題がおきた。産廃処理業者が廃棄を依頼された「冷凍ビーフカツ」を賞味期限にもかかわらず購入した食品卸業による転売事件だ。本来廃棄すべきものを「40円で仕入れたブローカーは卸業者に50円で転売。その卸業者から地元の食品スーパーに流れ、スーパーでは100円で販売されていた」というのだ。その卸業者の倉庫には、消費・賞味期限切れの商品が多数保管されていたという。
1円でも安いものを探している我が家の女性にとっては100円のビーフカツなどはたからものだ。それが、廃棄食品だったとは青天の霹靂。これからは理由もなく安いものはまず疑い、理由を十分に納得して購入するしか自衛策はないのだろうか。
○…最近、毎日原油価格と日経平均株価をチェックする癖がついてしまった。原油価格は30$前後を行ったり来たりしているだけだが、日経平均は結構な値動きがあるので、チャートを見てるだけでもなかなか面白い。
日経平均株価が下がる局面では、午後2時以後に急速に値上がりすることがある。その日の底値で株を買って、すこしでも値上がりさせて利益を出したいという心理のようなものが垣間見える瞬間だ。もちろん、上がるにはある程度の材料が必要なので、ほんの少し原油が上がったとか、上海株が若干持ち直したというようなものでも、買いが先行するようだ。それに加えて最近では年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金運用で株式市場での運用比率が上げられ、機関投資家の一つとなっている。
株価が上がっている時は、GPIFの運用はさほど問題にならないが、株価は必ず下がる。従って、年金資金は今、株価下落によって大きく減損している。その規模は数兆円とも20兆円とも言われている。
これを補てんするため、あるいは批判を免れるため、GPIFとしては株価を買い支える方向に動く。2時以後の動きにはそれも反映されているかもしれない。日本の株式相場は今や「官製相場」となっていて、モラルを失いつつあるように思う。 |