EnB 2号 目次
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■EYE詳細へ
資源獲得のチャンス

■REPORT
注目されるカナダの資源開発

■GLOBAL Report
海外エンジ会社のM&Aが活発化

■GLOBAL Business
・Schlumberger、4Q赤字で1万人削減
…Schlumberger、GolarLNGと提携
・ロスアトム、国際展開会社名を変更
・Jacobs、BASFとパートナーシップ
…PUB等、淡水化技術を実証へ
…Rosneftと印企業、資源開発でMOU

■TOPICS
イラン、動き出す300億$市場

■Projects News
…Technip、Air Productsの水素プラントでEPC
…AFW、Bruce Powerの戦略サプライヤーに
…AFW、サウジの医薬品プラント受注
…AFW、米国のメタノールプラント受注
…Axiallとロッテ、Lake Charlesで30億ドルを投資
…印BPCL、Kochi計画でAir Luqidから技術導入
…CB&I、中国でPPプラント受注
…ClariantとCB&I、脱水素プラント設計を中国で受注
…印CCI、合成ゴムで認可取得
…Dominiaon、2020年までに95億ドル投資
…Sidi Kerirエチレン、2019年運転開始へ
…ICA Fluor、PEMEXから製油所建設業務を受注
…Linde、Amurガス処理プラントに技術供与
…印Visakh製油所拡張で政府が認可
…HPCL/Gailで石化コンプレックスも
…PetroVietnam、Ca Mauガス設備でUOP等を採用
…Aramco、発電能力を拡大へ
…SBM Offshore、FPSOのFEEDを受注
…Shell、アブダビBabガス開発計画から撤退
…Siemens、メキシコからGTCC受注
…米Westar Energy向け風力発電機受注
…LyondellBasell、La PorteのPEで環境認可
…Topsoe、Fairway Methanolにライセンス
…バルチラ、セネガルに発電プラント供給
…Westlake、ケンタッキーのエチレン増強へ
…Wood Group、Prerude FLNGでコンサル受注

■NEWS Flash
・千代化、シミックHDから医薬品プラント受注
・MHPS、インドネシア向けGTCCを受注
・Primetals、中国からスラブ連鋳機2基受注
・日立、英原発受注に向けて新会社
・タクマ、バイオマス発電2件を連続受注
・川崎重工、インド向けに圧縮モジュールを受注
…MHPS、香港向けGTCCを受注
…川崎重工、韓国向けSTG受注
…横河電機、カタールの淡水化発電向けシステム受注
…JFEエンジ、ティワラ向けジャケット桟橋受注
…NAC、中国から輸送用キャスクを受注
…住商、バングラデシュの空港向け航空保安設備受注
…MHIEC、いわき市から基幹的設備改良工事受注
…富士電機、独N2telligence社を買収
…Hitz、スイス向けごみ焼却発電プラントを完成

■Procurement
・JFEエンジ、ボイラークリーニングシステム
・アズビル、プラントの安全性維持と保全の効率化
・日本サーモエナー、高効率比例制御ガス焚貫流ボイラ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 2号 表紙

 

EYE
●資源獲得のチャンス

 原油価格は依然として30$/bblあたりで推移している。年明け早々、サウジアラビアとイランの断交の問題で一部には「原油価格を吊り上げるための演出」といった陰謀論じみた話もあったが、結局ほとんど油価には影響しなかった。むしろ、両国の関係修復が進まないうちに、欧米がイランへの核関連の制裁を解除したことで、イランの原油が市場に出てくるということでやや下がった。こうした流れを見ていると、原油価格は今や本当に、地政学的リスクがほとんど反映されず、ほぼ需給バランスだけで決まっている。一時期原油価格を急速に押し上げた投機筋は、もういなくなり、米国が世界最大の石油産出国となり、輸出も解禁されたことで、地政学的リスクが影響しなくなった、ということだろう。
 こうした状況の中で、エネルギー資源への投資は停滞している。だが、原油価格が低いということは、資産価値も下がっているということ。従って、エネルギー資源の獲得という面では、大きなチャンスともいえる。カナダでは、オイルサンドやシェール関連開発が進められており、プロジェクトへの投資を積極的に呼びかけている。イランもまた、制裁解除が原油価格が低迷している時期に重なったこともあるし、これまでの制裁による資金不足から、海外からの投資を呼び込もうとしている。
 一般的な見方としては、今後石油価格は再び上昇することになる。従って最も安い今、エネルギー資源に投資することは、将来の利益を約束するはず。
 そもそも、日本は資源獲得に積極的ではなかった。しかしそのことで原油価格が急上昇した際には大きな痛手を受けた。またイランではアザデガン油田の権益を手離してしまったという苦い経験もある。日本の資源の権益獲得の必要性が指摘されて、かなりの時間がたっているが、資源価格が高騰していたこともあり、権益獲得はさほど進んでいないのが実情だ。今は日本が資源を獲得するまたとないチャンスであり、それによる資源関連エンジニアリングの拡大も期待される。この時期に資源を取れず、いつ獲得することができるのだろうか。

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EDITORAL
●編集後記

○…食品偽装に関するニュースは毎年のように起こる。生産地を偽る産地偽装、原材料を偽って表示する原材料偽装、消費期限・賞味期限の偽装など食品に関わる偽装はバリエーションが多々ある。これまでも高級料亭、レストランなどにおける食材偽装、産地偽装などが何度か報道された。けれども高級料亭などへは絶対に行く機会はないし、松坂牛などもまず食べることはないので、食品偽装は自分にはそれほど関連がないと思っていた。わずかに可能性があるとすれば消費期限の偽装だろう。
 ところが今回、自分に大いに関係してくると思われる問題がおきた。産廃処理業者が廃棄を依頼された「冷凍ビーフカツ」を賞味期限にもかかわらず購入した食品卸業による転売事件だ。本来廃棄すべきものを「40円で仕入れたブローカーは卸業者に50円で転売。その卸業者から地元の食品スーパーに流れ、スーパーでは100円で販売されていた」というのだ。その卸業者の倉庫には、消費・賞味期限切れの商品が多数保管されていたという。
 1円でも安いものを探している我が家の女性にとっては100円のビーフカツなどはたからものだ。それが、廃棄食品だったとは青天の霹靂。これからは理由もなく安いものはまず疑い、理由を十分に納得して購入するしか自衛策はないのだろうか。

○…最近、毎日原油価格と日経平均株価をチェックする癖がついてしまった。原油価格は30$前後を行ったり来たりしているだけだが、日経平均は結構な値動きがあるので、チャートを見てるだけでもなかなか面白い。
 日経平均株価が下がる局面では、午後2時以後に急速に値上がりすることがある。その日の底値で株を買って、すこしでも値上がりさせて利益を出したいという心理のようなものが垣間見える瞬間だ。もちろん、上がるにはある程度の材料が必要なので、ほんの少し原油が上がったとか、上海株が若干持ち直したというようなものでも、買いが先行するようだ。それに加えて最近では年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金運用で株式市場での運用比率が上げられ、機関投資家の一つとなっている。
 株価が上がっている時は、GPIFの運用はさほど問題にならないが、株価は必ず下がる。従って、年金資金は今、株価下落によって大きく減損している。その規模は数兆円とも20兆円とも言われている。
 これを補てんするため、あるいは批判を免れるため、GPIFとしては株価を買い支える方向に動く。2時以後の動きにはそれも反映されているかもしれない。日本の株式相場は今や「官製相場」となっていて、モラルを失いつつあるように思う。

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