○…少子高齢化の加速が言われてから何十年経つだろう。この間、政府が少子化対策に本気で取り組んできたとはとても思えない。唐突に出てきた「1億総活躍社会」。この実現の大きな柱の一つとして出生率をあげるために「夢をつむぐ子育て支援」が謳われているが、例によって掛け声だけで具体的な政策に乏しいとしか思えない。
ところで、10月初めに厚生労働省が発表した「2014年度の児童虐待件数」は衝撃的な数値である。全国の児童相談所が対応した件数は、1990年度に集計を始めて以来はじめて8万件を突破し8万8931件になったという。前年度は7万3千件であったことからすると急激な増え方だ。過去の統計をみると1990年度の1,101件から2,000件を超えるまでに5年間を要している。その後、年々増加にあるが1万件を超えたのは1999年度から。ここ数年は5千件程度の伸びであったが、14年度は前年度から1万5千件も増加したのだ。
「児童の虐待に関する法律」によって18歳未満が対象とされており全国207ヵ所の児童相談所が相談や通報によって対応した数値である。「経済格差や複雑な家族関係、都市化による家庭の孤立など虐待を生む環境が広がっていることが増加の背景にある」との指摘もある。根本にある原因に対応しなければ今後も虐待は減少しないだろう。「産めよふやせよ」だけでは…。
○…アマゾンの電子書籍リーダーであるキンドル・ファイヤーが先ごろ新製品を発表した。その価格は何と約9,000円。しかもアマゾン・プライム会員(年会費3,900円)になればそれがさらに4,000円引きとなるというので、心がときめいた。
ただの電子書籍リーダーではない。普通のタブレットとしても使えるうえ、ミニSDカードスロットも備えていて拡張性も良い。画像はそれなりだが、ユーザーによるとさほど問題はないらしい。何と言ってもプライム会員になることで、提供している動画は見放題。キンドル本も毎月1本が無料で読めるというのも魅力である。またプライム会員は通常の買い物での送料無料サービスもある。
けれど、良く考えてみると動画は普段からインターネットで無料で見ている。キンドル本も今一つ読みたいものがあまりない。送料無料になるというが、普段アマゾンで買い物をする限り、プライム会員でなくとも送料無料のものを選べば買い物は出来る。
最初魅力的だったポイントも、一歩引いてみるとさほど魅力的ではなさそうに思えてきた。それに加えてキンドルはグーグルのアプリが使えないので、仕事ではさほど役に立ちそうもないな…と迷っているうちに4,000円割引セールも終了してしまった。根っからの貧乏性である。 |