EnB 17号 目次
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インフラもコスト競争に

■REPORT
日揮、JCF発電事業化目指す

2014年度は受注・売上とも最高水準-ENAA白書

■GLOBAL Business
・ABB、サブシーケーブル敷設船を建造へ
・GE、CO2回収で新技術開発
・Bechtel、ISO9001再認証
・ShellとExxon、シンガポールのプラント増強
・Air LiquideとMesserが資産スワップ

■TOPICS
LNGの課題は供給力と柔軟性

エンジニアリングシンポ2015開催

■Projects News
…Fadhiliガス処理設備で入札
…FadhiliのIPPで4Grが応札へ
…アルジェリアAin Tsila開発でITB
…サウジアラビアKhurais油田拡張計画は遅延
…オマーンIWPで入札実施
…LiwaプラスチックPJで8グループが応札
…ABB、インド太陽光発電所向け設備受注
…ABB、Statoilから世界最長の電力ケーブル受注
…Alstom、ドバイのアルミ精錬所向け機器受注
…AFW、米メタノールプラントを受注
…AFW、LNGターミナル拡張工事受注
…TRとPetrofac、Aramcoからガスプラント受注
…米ガスパイプライン計画でFERCへ申請
…バングラでポリエステル繊維プラント建設へ
…Baota、寧夏のPTAプラントでBPプロセス採用
…BASF、南京のtBA生産能力を増強へ
…Bechtel、タイでパイプライン12件受注
…Wood Group、 Project Eagle Fordを受注
…韓GS、アジア最大のバイオマス発電
…GS建設、クウェートから水処理プラント
…Sempra、アーリントンの太陽光を増強
…Kentz、西Qurna原油処理設備受注
…西Qurna2でエンジ業務入札
…CelaneseのメタノールPJ、州がAir Permit
…豊田通商、ケニアの肥料プラント着工
…現代エンジ、フィリピンで地熱発電受注

■NEWS Flash
・住商、インドネシアで超臨界石炭火力受注
・東芝JSW、ハルドアガンジ石炭火力を受注
・MHPS、ガスタービン相次ぎ受注
・重工〜双日など、ベトナムのETC統合実証へ
…横河、伯バイオマス発電向けシステム受注
…東急前田豊通グループ、仙台空港で優先交渉権
…アズビル、「エネマネ事業者」でEMS受注
…Primetals、独に連続鋳造機納入
…東芝、印UEM社を連結化
…荏原、ブラジルのポンプメーカーを買収
…丸紅、静岡県小山町のメガソーラーを竣工
…三井造船、FPSO船体開発を完了

■Procurement
・三井造船、高発電効率のガスエンジンシステムを開発
・横河電機、トラフィック分析・可視化技術を開発
・東京ガス等、高性能ガス焚き簡易貫流熱媒ボイラ

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 17号 表紙

 

EYE
●インフラもコスト競争

 米国の高速鉄道計画のうち、カリフォルニア州ロサンゼルス〜ネバダ州ラスベガス間を結ぶ約370qの計画で、中国企業6社が米国で設立した会社が、米国企業と合弁会社を設立する。これを受けて米国の主要メディアは同計画は早ければ来年9月にも着工となる見通しだとしている。これまで日本が新幹線輸出に取り組んできた米国市場で、中国に一歩リードされた形となり、新幹線輸出関係者に衝撃を与えている。もっとも、米国での高速鉄道計画は、遅々として進んでいない。もともと自動車社会であり、ある程度離れた距離であれば、すぐに飛行機を使うアメリカで、高速鉄道へのニーズはあまり高くない。専用線を道路と隔離して整備する高速鉄道では、コスト面からもなかなか理解されない傾向があるので、今後の進展もあまり見通しが立たないなかで進んでいる感もある。
 しかしこの話で重要なのは、日本のインフラシステム輸出が、否応なくコスト競争に晒されてきているということだ。「中国の高速鉄道は、日本技術のバチモンだ」という、半ば勘違いによる批判の声を後目に、中国国内では着実に実績を伸ばしてきているし、安全性への不安感を払拭しつつあるのだ。何よりも日本よりコストが安いというのが導入国にとっては大きな魅力となっている。
 インフラのコストはとりわけ新興国にとっては大きな問題だ。今後世界の高速鉄道が争うことになる、マレーシア〜シンガポール間でも、コストは大きな要素となっていくだろう。 (以下略)

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EDITORAL
●編集後記

○…ハンガリーからオーストリアを目指して歩くシリア難民。その数の多さに驚愕したのは数か月前のこと。彼らは、戦乱のシリアを逃れてヨーロッパへ向かおうとする人々だ。最終的な目的地は、豊かなドイツやスウェーデンだが、そこへたどりつく中継地としてハンガリーにやってきた。EU内の取り決めとして、域外からの移入者はまず入り口の国で手続きをする必要がある。そこでOKならばシェンゲン協定にもとづいて他の国へ自由に移動できる。そこで彼らはまずハンガリーへやってきたのだが、ハンガリー政府は手続きを進めようとしないばかりか、国外への異動も認めない。そこで進退きわまった難民の一部が、歩いてオーストリアへ向かったというわけだ。
 シリアで紛争が始まって4年半。いまだ解決の見通しは立っていない。激しい戦闘はシリア全域に広がり、国を追われた人はついに400万人を越えたという。出身国別で世界最多となったシリア難民をいかに支援するか、国際社会の協力が問われている。EU諸国も分担して難民を受け入れる。腰の重かった米国も難民受け入れを表明した。
 そして日本はどうか。「これまでシリア人の難民申請は60人。そのうち3人が認められた」だけだそうである。さらに住居提供は「ゼロ」だとか?国際協力を高らかにうたう国としてこれでいいのか。

○…秋口には毎年、iPhoneの新機種が発表される。アップルショップに徹夜組が現れるなど、iPhoneなどアップル製品の人気の高さが毎回、大きな話題となるものだが、今年ほど話題に上らない年は記憶にない。
 iPhoneは2年に1度バージョンアップし、次の年はそのマイナーチェンジという形のサイクルとなっている。今年はマイナーチェンジの年だが、それでも前回のマイナーチェンジでは初の指紋認証の導入など、新技術の採用があり、それなりに注目された。今回はカメラの機能向上程度に留まっていて、デザインも殆ど変わらないということで、注目度が低かったということもある。店頭販売を事前予約制にしたことで徹夜組がいなくなったこともあるかも。
 ただ自分は昨年iPhone6にしたのだが、スマートフォンとしてこれは一つの完成形なんじゃないかと思っている。これ以上、薄くすることも軽くする必要も、画面を大きくする必要も感じない。必要な機能は殆ど全て備えており、アプリも豊富で仕事にも十分使える。通話品質も申し分ない。実のところ、これ以上のものを求める気持ちがなくなっている。つまり満足しているので、新たな製品への関心が湧かないのだ。
 もしかしたらアップル自身、今後iPhoneをどう展開するべきか悩んでいるのかも知れない。

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