EnB 16号 目次
詳細 のマークがついているものは記事の内容がご覧になれます。

 

■EYE詳細へ
人材を活かす会社に

■INTERVIEW
「ヒルティの特徴は人材育成への情熱」
直販体制で緻密なサービスを提供
ヒルティ コーポレーション会長 Pius Baschera氏

■GLOBAL Business
・大宇造船海洋、リストラ実施
・Emarson、サウジに新規製造施設
・P+F、企業買収で業容拡大へ
…大林、米LubrizolにPIB技術を供与

■TOPICS
千代化、サブシー体制を確立へ

火力発電システム世界市場の将来-富士経済

エネルギー関連の要求が拡大−経産省概算要求

大型に特化するプラント成約、海外調達比率も増加傾向

■Projects News
…Saudi Aramco、Hasbah II入札を延期
…Saudi Aramco、新工業都市を検討
…PTTGC、米石化でデュアルFEED実施
…インドで石炭化学プロジェクト
…Air Liquide、米メタノールPJでエンジサービス
…Akzo Nobel、英国で新規塗料パイロットプラント
…アラスカ、56億ドルの水力発電計画を再開へ
…Dung Quat製油所拡張計画のFEEDをAFWが受注
…AFW、Maersk Oilからサービス契約
…BP、PTAプロセスをオマーンに供与
…CB&I、低温タンク4基を受注
…CB&I、LACCエタンクラッカー初期業務受注
…ChemChina、ロシアFepco計画の権益を獲得
…E.ON、米で大規模太陽光発電実施へ
…エジプト、製油所拡張計画でUOPを採用
…Eni、エジプト沖地中海で大規模ガス田
…Eurochem、ロシアでアンモニアプラント
…Formosa、ルイジアナPJでクラッカー2基
…印IOCL、イランで30億ドルの石化プラント建設へ
…クウェートAl-Zour製油所、発注先決定
…Borouge、RuwaisのPE近代化でFEED発注
…Orpic、フレアガス回収PJで入札
…米TVA、ガス火力を増設

■NEWS Flash
・千代田化工、GMPベクター製造施設のEPC受注
・Primetals、欧州向けEco Slide Discサイドガイド納入
・三菱とシンガポールPUB、下水処理新技術を実証へ
・鹿島、最先端遮水機能を持つ最終処分場建設
・NSENGI、東南アジア拠点を拡充
・MHPS、南ア向けボイラー初号機を引き渡し
…NEC、マレーシアSKR1Mを受注
…富士電機、ガラパゴス諸島の太陽光発電受注
…日立製作、サウジ送電会社と技術協力
…日立製作、英国の鉄道車両工場を開所
…丸紅〜東芝、タイパープルライン向け車両初出荷
…三菱、トリニダードのメタノールでFID
…京浜臨海部「低炭素水素」実証PJで検討開始
…重工、空中浮体式風力発電設備(BAT)開発を支援

■Procurement
・富士電機、アジア向け空調用インバータ
・アズビル、プラント計装機器の異常予兆
・島津製作所、ポータブルガス濃度測定装置

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■Editorial 詳細へ

EnB 16号 表紙

 

EYE
●人材を活かす会社に

 「エンジニアリング産業は人材こそが資産」とよく言われるし、弊誌でも再三言ってきた事の一つだが、人材が資産であるのは何もエンジニアリング会社だけでなく、メーカーでも同じだ、ということを改めて感じさせられたのが、ヒルティのバスケラ会長のインタビューだ。メーカーのトップインタビューであるので、製品やサービスの紹介、それに世界や日本市場での戦略を聞けば良いかな、といつも通りに考えていたが、バスケラ会長はそういう話よりも、如何にヒルティという会社が人材育成に力を入れているか、ということについて熱心に語られた。そして「人材育成に熱意を持って取り組んでいるということこそが、ヒルティを特徴づけている」と断言する。こうした姿勢は、人が財産であるエンジニアリング会社でもこうした考えには共感できるのではないか。
 PMシンポジウム2015でも、二つの基調講演のキモはいずれも人材がキーポイントとなっていたように思う。日揮の竹内敬介相談役は、エンジニアリング産業がどのような役割を社会から期待されているか、という話を展開しつつ、日本のエンジニアリング産業を支える日本人の特性について言及。サウジアラビアの子会社設立の際に、日本の文化と習慣を伝えて欲しいと言われたという話を引きあいに、日本の人材が如何に世界で評価されているかという話をされた。ただ、意思決定のスピードや交渉力など面での弱みも指摘。こうした面を改善する「人造り」の必要性も説かれた。
 また慶応義塾大学大学院の前野隆司教授のイノベーションと幸福論の話では「イノベーションと幸福の条件は同じ」とし「イノベーションの雰囲気を作ることが経営には必要」と述べた。これなどは、企業の人材が活発に活動し、より高い成果を挙げることができるような環境をどうつくるか、という企業の課題にヒントを与える内容であったと言えるだろう。能力ある人材を外に求める企業が多い世の中だが、今そこに居る人材が、より闊達に活躍できるよう会社のあり方を考える必要がありそうだ。

最新号目次へ

 

EDITORAL
●編集後記

○…原稿はパソコンで打ち、不明な点があればネットで検索という日常が定着してから何年が経ったろうか。これらツールは便利なことこの上なく、業務には欠かせない。だが、弊害もある。まず、漢字は読めるが書くとなればなかなか思い出せない。そして何よりも辞書を引く回数が激減したことだ。これは、どなたも経験していることではなかろうか。その辞典だが、たまには語句を調べるために利用する。いまやネット上で各種辞典を検索できるが、年のせいであろうかやはり現物を引きたい。
 つい最近、国語辞典のことで思い出したことがある。今から15年ほど前の出版であろうか、赤瀬川原平の「新解さんの謎」という本。三省堂「新明解国語辞典」第4版を取り上げている。小型国語辞典としては日本で最も売れているらしいが、この辞典は「変」というか、とにかく用例がユニークなのだ。この辞典を擬人化して?「新解さん」として謎を追っている。辞典も面白いがこの本も面白い。
 新解さんの用例をあげる。[恋愛]-特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、できるなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられなくて、ひどく心を苦しめる(まれにかなえられて歓喜する)状態-。同辞典は現在第7版だが、ぜひ読んでみたい。

○…企業には色というものがある。各社独特の雰囲気のようなもののことだが、これが結構、大事なものらしい。某業界トップメーカーには、昔から独特の色を感じていた。逆に同じ業界でありながら、全く色を感じさせない会社もあった。色を感じさせない方は、業界では小さい企業であったが、そのうちにみるみると色が付いてきた時期があり、それとともにその会社は業績を挙げていったのを目の当たりにした。
 いろいろ考えてみたのだが、この色が付く、ということは従業員に明確な方向性を示すことでもあるらしい。以前、某社の社長が従業員に言ったのは「信じる者と書いて儲けると読む。だから私を信じろ」という話をしたことがある。この話を聞いた瞬間、笑いそうになったのだが、むしろ真実なのかも知れない。
 今、エンジニアリング会社やプラントメーカーを見ても「やはり色のある会社は強いな」と思う事が多い。しかも以前より色のついた会社が増えているようにも思える。肌感覚としては、この業界は全体的により良くなっているのかも知れない。その一方、色に染まれない人も増えているのかも知れない。そういう人が自分に合った色の職場を見つけてもらいたいと思う。
 そのためにも、エンジ業界はよりカラフルな業界であって欲しい。

最新号目次へ

Copyright (C) 2002 ENGINEERING JOURNAL CO,.LTD. All Rights Reserved.