EnB 15号 目次
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■EYE詳細へ
求められるエンジニアリング教育

■REPORT
学生の関心を高めるエンジ講座
横浜国立大学最終講義レポート

■GLOBAL Business
・Fluor、Global体制を再編
・韓国造船で損失発生、リストラ&契約方式見直しへ
・Honeywell、MelroseのElster部門を買収

■TOPICS
原油価格等で市場に変化 2015年度1Q受注状況

3日からPMシンポジウム2015

■Projects News
…AFW、SonatorachからHassi R'Melのコンサル受注
…AFW、Upper ZakumのPMC業務を延長
…BASF/YARA、米Freeportアンモニアプラント着工
…オマーンOrpic、EPC入札を前進
…Casale、印・露の肥料プラントエンジ業務を受注
…CB&I、露Afipsky製油所向け設備を受注
…中国XLX肥料、新疆の新プラントを完成
…DONG Energy、英Hornsea風力権益を獲得
…EGAS、BWと第2LNGターミナルで契約
…Emerson、BPと10年間の供給契約
…Jacobs、ExxonMobilテキサス製油所拡張PJ受注
…Gazprom/Nipigaz、アムールGPPで協業
…印IOC、Barauni製油所拡張へ
…印企業、イランで尿素コンプレックス
…Jacobs、マレーシアJimah発電所のBOPを受注
…KBR、加オイルサンドPJを受注
…Al Zour製油所で韓国勢が受注へ
…Neste Jacobs、アブダビのPE近代化を受注
…North Dakota州政府、肥料プロジェクトを認可
…オマーンSohar製油所を近代化
…PTTGC、POおよびポリオールで豊田通商と協業
…Sabic、アクリロニトリルプラントを棚上げ
…ロッテ化学、マレーのナフサ分解炉増強
…Technip、Midorの製油所近代化を受注へ
…WGK、WoodsideからFLNGのFEED業務受注
…ABB、Nasr油田向け電気・通信機器

■NEWS Flash
・神鋼環境、ベトナム製紙工場向け嫌気性処理設備受注
・三井物産、印DMC軌道敷設工事受注
・IHIインフラシステム、インドで鋼橋建設を受注
・東電〜三菱等、福島にIGCC建設へ
・東芝、国内外で発電設備納入
・高校生が洋上風力開発に挑戦-NSENGI等が企画
…Primetals、製鉄設備相次ぎ受注
…JFEエンジ、JAPEXのパイプライン工事受注
…神戸製鋼、加古川脱りん炉新設へ
…千代田化工等、500m直流超伝導送電試験に成功
…IHI、ヒト細胞大量培養技術開発を加速
…鹿島、洋上風力用海上作業構台を開発
…重工、スリランカの高速道路管制システムを完成
…東芝プラント、JFE千葉向けGTCCを竣工
…三井造船、大分事業所でメガソーラー建設

■Procurement
・SPX-コープスバルカン、高信頼性のタービンバイパス弁
・日立、プラントの保全管理等を効率化
・IHI検査計測、溶接前処理等に非接触洗浄装置

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial 詳細へ

EnB 15号 表紙

 

EYE
●求められるエンジニアリング教育

 エンジニアリング会社が学校教育での活動を拡大している。エンジニアリング協会は、大学におけるエンジニアリング講座を行っているが、今回Reportで紹介するように、学校側や学生の反応も上々で、一定の評価を得ているだけでなく、成果も出してきている。また新日鉄住金エンジニアリングも、今年から高校生を対象としたプログラムを開始した。次世代の育成と、エンジニアリング産業への認知度の向上を狙ったもので、7か月をかけて浮体式洋上風力発電の浮体を開発させる。
 今回、これらの取材機会を得たが、その面白い点は、いずれも実践を主眼に置いていることだ。座学でエンジニアリングの中身を伝えることも重要だが、演習や具体的な課題、それも正解の示されないものを実践することで、エンジニアリングを体感してもらおうという形になっている。
 “ものづくり”を教えるのは、いろんな所でできる。つくるべき“もの”の完成形を示し、それを作るための手法、必要なツール、手順、作り方のポイントなども一つ一つ伝えればよい。それこそ学校である必要もなく、作りたいものがあればカルチャーセンターでも通えば、教えてもらえる。
 しかしエンジニアリングは、正解をあらかじめ与えらえることは無く、求められる機能を備えたモノやシステムの構築に向けて、時間やコストを意識しつつ、マイルストーンをどう設定し、その達成に何が必要で、どう作業を進めていくかを考えていくこと自体が重要なポイントとなる。
 そのようなプロセスを、実践の中で体験していくようなことを教えることが出来るのは、エンジニアリング会社しかいない。プロジェクト・マネジメントの考え方や手法を座学で学ぶことは大学でもできるが、その実践を伝えるのは、やはり現場で日々、様々な課題に取り組んできているエンジニアリング会社の経験がモノを言う。実際、演習で学生さん達は、ガヤガヤしながら、皆で楽しげに課題に取り組んでいく。エンジニアリングは、教育の世界からも求められつつあるように思う。

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EDITORAL
●編集後記

○…8月下旬に東証株価が2万円台を割った。今後、どう展開するのかド素人には予測もつかないが、中国の動向が大きく影響するのは確かなようだ。「爆買い」が日本経済に好影響をもたらすものとして大きく取り上げられていたのはつい最近のことだ。
 8月20日発表の7月の全国百貨店売上高は前年同月比3.4%増となった。訪日外国人の免税売上高が3.5倍になるなど大きく牽引している。7月のコンビニ売上高も前年同月比1.2%増である。「4-6月期のGDPとは乖離した数字だが、これを解き明かすのは7月訪日外国人が192万人と前年同月比50%以上も増加した点にある。百貨店、コンビニは外国人がよく利用する」と。訪日外国人による爆買いが「ちょうどこれらの数字を裏付けるものとなる」という解説だ。
 だが、この爆買いが今後もずっと続くとは思えない。個人消費が低迷しているなか、日本経済の活力をもう一度、取り戻すにはどうすればいいのだろうか。
 一つの案として、海外における「空前の日本食ブーム」に注目すべきだという主張がある。日本産の高付加価値野菜の需要も高まっているらしい。このトレンドをうまく生かせば、瀕死の農村部をよみがえらせることも可能となり、日本人が見落としがちな「伝統の技法」に、経済再生のヒントがあるように思えるという主張だ。

○…東野圭吾氏原作の「天空の蜂」が今月12日にロードショーとなる。原作が非常に面白かったので、映画化を期待していたので、楽しみである。舞台は錦重工業と“新陽”となっているがそのモデルは三菱重工と高速増殖炉“もんじゅ”だ。自衛隊が発注した大型ヘリコプター“ビッグB”が領収飛行直前にテロリストに奪われ、新陽の上空にホバリング。日本の全原子力発電所の廃棄を要求し、それが叶わなければ原子炉にビッグBを落とすというもの。
 重工業の防衛部門の入退出のセキュリティの描写も細かくて、相当取材しているな、と感じられる内容であり、防衛産業だけでなく、原子力発電の裏面まで掘りこんだ内容だ。川内原発が再稼働したばかりの今、原子力発電所を利用したテロを扱った作品が公開されるというも、実に絶妙なタイミングと言える。
 初版が1995年末なので、もう20年も前の作品であり、その分、時代に違和感はあるが、今読んでも十分な読み応えはある作品だった。ただ、この内容を映画でどこまで表現きるのか、特にテロリスト側の背景や内面まで踏み込んでいけるのか。「下手をすると、子供の救出作戦というというアクション作品になってしまっているかも知れない」というちょっとした不安もあるが、そういう点も含めてこの映画を楽しみにしている。

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