EnB 16号 目次
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どの矢も外れ

■GLOBAL Business
・三星エンジニアリング、三星重工業が吸収合併
・ARCADIS、海外デザインファーム買収に邁進
…SNC Lavalin、Kentz買収完了
…Louis Berger、Leidosの水部門を買収
…Sinopec、油田サービス企業の株式上場を準備
…韓国ポスコプランテック、事業再編
…Kleinfelder、カナダのHood Group買収

■GLOBAL REPORT
2013年米国環境ビジネス、下降から回復へ
2013年の米国エンジニアリング企業の動向(4)−環境企業編−

■TOPICS
METI、水素、再エネ熱利用で要求増額

日立製作、RBWRで協同研究

NEDO、IGCC実証で冷ガス効率82%を達成

協業で社会変革、課題に対応を-PMシンポ2014

■NEWS Flash
・IHIと東芝、マレーシアの大型超々臨界圧石炭火力を受注
・三菱商事、トルクメニスタンから肥料プラント
・伊藤忠〜ササクラ、サウジの海淡リハビリ工事を受注
・川崎重工、トルクメニスタンのGTG設備を受注
・日立パワー、アンモニア性窒素分解装置を開発
・Hitz、天津向けごみ焼却発電プラント完工
…千代田化工建設、RAPID計画を正式受注
…三造、米分解炉を正式受注
…ランディス・ギアが仏でスマートメーター受注
…タクマ、バイオマス発電設備受注
…JFEエンジ、館林向け都市環境プラント受注
…豊田通商、FCV向け水素ステーションに着工
…三菱重工、グローバルイノベーション部新設
…三井造船、ベトナムのプロセス機器合弁を稼働
…神鋼環境、ユーグレナの本格培養を開始
…東芝、JR九州新型車両向け駆動システム受注

■Projects News
…Appalachian Resins、PEプラントの用地取得
…BayerとSCAC、廃食塩水再利用で協業
…ブラジルの水力発電PJで環境認可
…UOP、英FPSOに天然ガス精製技術を供与
…CB&I、神華寧夏石炭の石化PJ向けにプロセス受注
…CH2M HILL等、西豪州の水プラントを受注
…コロンビアCGT、ガスパイプライン建設
…Hamon Korea、Nghi Son向け排ガス浄化設備受注
…コスタリカの地熱発電3基で日本が融資へ
…Dakota Gold Transfer、原油ターミナル建設へ
…米マーシャル郡にガス火力計画
…Energy Northwest、使用済核燃料貯蔵設備
…Atlantic Coast PipelineでJV構築
…Duke Energy、送電網をアップグレードへ
…EnLink、ガス処理設備を拡張
…フィンランド第5原発、さらに先送り
…Haldor、トルクメニスタンのアンモニアで設計業務
…Axens、ハンガリーの製油所近代化受注
…KBR、オクラホマの尿素プラント受注
…Lyondell Basell、PO/TBAプラントを計画
…MarkWest、NGL設備を追設へ
…Morgan Stanley、CNG輸出ターミナルを計画
…ONGC、Damanプロジェクト2016年半ばに生産開始
…Petrovietnam、Exxonと100億ドルのガスPJ推進へ
…PKN Orlen、プロピレンプラント建設
…タイPTT、ベトナムに石油・石化コンプレックス
…三星、シンガポールでLNGターミナル受注
…SK建設、カナダでオイルサンドプラント受注

■Procurement
・アルファ・ラバル、新開発のタンタル熱交換器
・三菱化学アナリテック、小型・軽量の水分計
・ソリッドワークス、SOLIDWORKS アプリケーション

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■最近のプロジェクト受注・契約状況

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EnB 16号 表紙

 

EYE
●どの矢も外れ

 円安状況は定着しているものの、輸出額は一向に伸びていない。円安進行させれば、輸出が伸びてGDPを押し上げる、と政府は説明していたが、輸出が伸びない以上、円安誘導による景気回復というのは絵に描いた餅で終わりそうだ。
 安倍政権発足時から、政府も経済評論家(?)もこぞって同じ話を繰り返してきたが、日本の製造業が海外展開を進めてきている状況のなかで、そんなシンプルな話で景気が回復する訳はない。GDPで最も大きなシェアを占める個人消費が伸びなければどうしようもないというのは10年ほど前からの常識のようなものだと思っていたが、世間的にはそうでもなかったようだ。とりわけ、政府の決定を左右する立場に居る経済学者がこれほど日本の経済状況を理解していないとは思いもよらなかった。
 “3本の矢”と称する政府の経済政策も悉く実を結んでいない。「皆さんの給料が上がります」とした首相の言葉もむなしく、7月の実質賃金は前年比マイナスとなっている。それも13カ月連続のマイナスである。
 また消費税増税後の4〜6月。TVではしきりに影響は限定的と報じていたが、実態は全く異なっている。内閣府の発表でもこの期の実質GDPは前期比で1.8%の減少であり、年率に換算すると7.1%減という恐ろしい数字となった。東日本大震災の時以上の落ち込みであり、リーマンショックに次ぐ規模のマイナスなのだ。
 じゃあ、雇用はどうか?と見ると、総務省が発表した完全失業率も7月までに2カ月連続で悪化しているのだ。厚生労働省の統計では有効求人倍率は1.1倍となっているが、ハローワークの求人はとかく質が悪く、しかも実際には求人をしていないカラ求人が多いということで有名である。
 政府や経済評論家(?)は7〜9月期は持ち直すと見ているが、こうした現状を真剣に見つめているのだろうか?「来年の10%への消費増税は予定通りやるべき」という声が相次いでいるが、不安はいや増すばかりなり、だ。

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EDITORAL
編集後記

○…ウクライナ内戦がやっと終息に向かいつつある。鎮圧しようとしたウクライナ政府軍が事実上敗北したたことが背景にある。ウクライナはロシア軍が侵入と欧米に訴えているが、実は親ロ派民兵に敗北したのでありNATOも認めているという。もっともロシアから義勇兵が頻繁に入っているのは事実で、現役ロシア兵もいるが、ウクライナにゆかりの人も多く、士気が高いようだ。
 そもそも歴史的に見てウクライナがロシアとは全く別の民族というのは無理がある。ウクライナはそもそもロシアの元祖の地であり、現在でも混住の地なのだ。ドイツの週刊誌Spiegelは、ウクライナはこうした自らのアイデンティティと西側の価値観ととの間で引き裂かれていた。そこへウクライナの国益もロシアの国益も考えずに、干渉を行ったことが今回の紛争の原因とする。 そしてドイツの政治家や外務省に次の3つの具体的提案をしている。①西側はロシアによるクリミア併合は既成の事実と認める。②ロシアはウクライナのEUへの接近を妨害しない。ただしウクライナはNATOに加盟しない。③ロシアとヨーロッパは、米国の参加しない、新たな安全保障機構を共同で創設する。米国はウクライナに無縁の国だが、欧州とくにドイツにとっては国益・安全保障に大きく関わる。欧州が主導権をもって解決しなければならない。

○…地元のサークルで唄を歌っている。どちらかといえば、歌謡曲、ポップスなどはあまり歌わない。日本の名曲、唱歌、童謡などを合唱している。外国曲も歌うが、やはり古いものが多い。年に一度、地元の集会所で「うたごえサロン」(観客も一緒に歌う)を行うことにしているが、参加者は少なく、若い人はほとんどいない。
 ひと月ほど前にその会を行い、はじめて歌う曲の紹介など進行を仰せつかった。22曲を取り上げたのだが、あらためて歌の背景、作詞・作曲者の人となりなどを調べて、興味深い点が多いことに驚いた。歌の合間に長くて2分ぐらいで話すのだが、話し足りないことが沢山ある。
 「卯の花の匂う垣根に、時鳥早も来鳴きて…」という出だしの「夏は来ぬ」は佐佐木信綱の作詞である。その会では、同じく佐佐木信綱が作詞した「秋の夜半(よわ)」も歌った。どこかで聞いた名前だと思ったが、岩波文庫『新訓 万葉集』、『新古今和歌集』等の編者だった。国文学者で歌人である。その佐佐木信綱がNHKの連続テレビ小説「花子とアン」で再注目されている柳原白蓮の歌の先生だったのだ。情熱の歌人と呼ばれた白蓮らしい歌が、つい最近神奈川県で発見されている。この記事を読んで、佐佐木信綱ならその恋の歌をどう評価するか、興味を覚えた。唱歌を調べた余波である。

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