EnB 11号 目次
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■EYE詳細へ
「自慢できない日本」の価値

■REPORT
インフラ輸出拡大へ柔軟な取り組み

■GLOBAL REPORT
米国コントラクター、不況の教訓を受け入れ続ける
2014年の米国のエンジニアリング企業の動向(2)−コントラクター編

■TOPICS
中露ガス契約で注目高まる天然ガスパイプライン

日立製作所、統合型EMSでビッグデータ活用

■NEWS Flash
・IHI、FRSU向けでSPBタンクを初受注
・MHPS、相次ぎ発電設備受注
・NSENGI、タイNS BlueScopeのCGLを受注
・国内外で鉄道関連の受注続く
…三井物産、マレーシアの大型石炭火力事業に参画
…丸紅、カンボジアで電力事業に参画
…海外ごみ焼却設備、相次ぎ受注
…富士古河E&C、海外受注拡大へ
…Midrex、石炭ガス化技術会社と提携で中国市場開拓
…東芝プラント、ベトナム現地法人設立
…神戸製鋼、電力事業企画推進本部設立
…ダッソー「3DXCITE」を発表

■Projects News
…Kahramaaの次期IWPPで4グループが応札
…Sabic〜三菱レイヨンのMMA、CTCIとTRの争い
…クウェートで再エネパーク計画
…旭化成、アラバマ州で樹脂コンパウンド
…Celanese、東南アジアでVAEプラントを計画
…ナイジェリアの鉄道建設を中国が受注
…米EPA、ExxonとDowのエチレンPJでGHG認可
…FW、カザフスタンにスチームリフォーマー供給
…KBR、Gulf LNGのFEED業務を受注
…Pertamina、Plaju製油所近代化でAxensにFS
…INEOS、EPSカタールにプロセス供与
…Jacobs、二酸化塩素プラントのエンジ業務受注
…KBR、Gazpromから原油処理設備のPMC受注
…AM Agrigen、ルイジアナ州で尿素プラント
…マレーシア、来年にも高速鉄道で入札へ
…ナイジェリアで大規模ガス化学コンプレックス
…OxyChemのエチレンPJ、環境認可取得
…TR、ペルーの製油所建設を受注
…PhosAgro、新規アンモニアプラント建設へ
…TransCanada、ガスパイプライン建設へ
…CB&I、加GoldBoro LNGのFEEDを受注
…GS建設、UAEで原油処理プラント受注
…現代建設、イラクのKarbala製油所を受注
…サウジ〜バーレーン原油パイプラインが入札へ
…丸紅〜Siemens、ワンノイ4複合火力を引き渡し
…Sinopec〜Sibur、上海で人工ゴム合弁
…ベネズエラ初のシェールガス開発PJ
…Technip、中国でLNGプラント受注

■Procurement
・日立とヤンマー、中小規模向け分散型エネシステム
・クレアフォーム、配管設備の劣化や保全を測定評価
・オムロン、太陽光発電システム用パワコン

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■エンジニアリングダイジェスト

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■Editorial 詳細へ

EnB 11号 表紙

 

EYE
「自慢できない日本」の価値

これでもかと言うばかりに「日本は良い国」という宣伝を繰り返す地上波TV。別に悪い国だとも思わないが、わざわざ外国人にインタビューして日本を褒めてもらったり、日本の良い所を羅列したりしているのを見ていると、自己満足もここに極まれり、とも言いたくなる。こうした自慰番組が増えているのも、日本の右傾化の象徴と言えるのだが、それよりも問題なのは、こうした風潮に晒されて日本人そのものが井の中の蛙となっていくのではないか?という懸念である。
 インフラシステム輸出の話の中では、都市インフラの輸出という話がある。日本はある意味、課題先進国であり、日本での都市や社会制度の取り組みは今後世界各国で事例として扱われるというのは解かる。環境問題など日本の都市化でどんな問題が起こってきて、それに如何に対応してきており、さらに今後どうしていくかという話は今後発展を迎える国の都市づくりには多いに活かしていくべきだ。
 だが、例えば東京のように複雑な形状に発展した地下鉄などの公共交通が果たして利便性が高いかというと、そうでもない。計画的に発展させてきたものではなく場当たり的に整備してきたため、地下鉄は3次元的に絡み合っており、人の動線も意外なほど上下移動を多く強いられる。筆者も経験があるが、足の弱い人には実に使いにくい交通機関であり、バスの方がよっぽど楽である。そのためか、最近では各自治体がそれぞれミニバス路線を走らせており、利便性を高めている。
 実は日本の都市というのは、海外に自慢できるほどのものではないのかも知れない、という視点もあってしかるべきだ。特に都市インフラのメンテナンスや改修に関しては、日本はまだまだ発展途上である。老朽化対策技術でも日本は欧州などに遅れを取っている。待機児童の解消もままならない育児環境の悪さも問題だ。特に、都市づくりをいかにマネジメントすべきか、というノウハウの体系的な整理すらできていない。むしろ自慢できない部分の情報こそ、重要なのではないか。

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EDITORAL
編集後記

○…某ラジオ局で野田市の特産品(枝豆)がプレゼントとなる番組を聞いた。その中で近辺の東葛地区(野田・柏・流山・松戸・市川など)の方言「いしゃ」「にしゃ」の意味を問うていた。実は編集子、東京大空襲を避け、松戸の在に疎開、そのまま大学卒までこの地区に住んでいた。田園地帯から本格的に東京のベッドタウン化する直前まで住んでいた。いまでこそ共通語の世界だが、編集子の小中学時代は方言が跋扈していたので、上記2つは判る。「いしは」「にしは」で「いし」「にし」は二人称の代名詞。東日本一体の方言で万葉時代から東国方言とされているものだ。東葛地区でもベッドタウン化が少ない地区に残っているのは感慨深いことだ。
 「いし」「にし」は中央語の「うし大人」「ぬし主」に対応する言葉だ。「うし」や「ぬし」から派生した、二人称代名詞も古語や方言にある。ところでこの「うし」と「ぬし」、別の漢字が当てられているので別語のように見えるが、本来同一語で言語学でいうdoublet二重語だろう。鼻母音[~u]がう・ぬにわかれたものと見るべきだ。古日本語に鼻母音があったことは主流の意見ではないが、漢字を受け入れるとき,[ng]で終わる漢字の語尾を「う」「い」で受け入れているが、本当は鼻母音の「う〜u」「い〜i]であったと考えると理解ができる。

○…最近、映画を多く見る機会が多い。月に2回は必ず鑑賞する。10人ほどで順番に推薦した映画を大画面でみるのだ。もちろん映画館でではない。DVDをレンタルしてくる。そういえば、映画館に行かなくなってどのくらい経ったか記憶にないが、学生時代以来だろう。学生時代にみた映画の数はかなりのものだと思う。それこそ玉石混交だった。名画も多くみたが、3本立てのキワモノ的なものも多くみた。
 記憶に残っている事柄がある。評判が高く、期待が大きかった映画でがっかりした反面、噂にもならない併設映画がやけに面白かったことが数度ある。そういう映画は多分、今でいうB級の映画であったろう。
 「B級映画」とは何か?定義はいろいろあるらしい。必須事項はまず制作費が低廉であることだろう。従って撮影日数も少ない。予算が少ないため、売れている俳優はあまり起用しない。配給会社は宣伝にも金をかけず、当初上映館も限られる、等々…。第1作がB級映画であったにもかかわらず大ヒット、第2作以降に超大作・A級映画並みの予算を費やしてシリーズ化した映画に「007シリーズ」、「ターミネーターシリーズ」などがあるそうだ。
 最近、B級の中から「これは面白い」という映画を探すのが趣味になった。仲間がどう評価するのかも、楽しみである。

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