EnB 02号 目次
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■EYE詳細へ
再エネのために改革を

■GLOBAL Report
AMEC、FWと32億ドル買収で仮合意

高水準の2013年韓国プラント輸出・建設輸出

中国海外ジェクト受注、1700億ドル超
2013年対外承包工程受注9.6%増

■GLOBAL Business
・Thyssen Krupp、プラントエンジニアリング部門統合
・中国建築工程の米子会社、Plaza Constructionを買収
・中国中鉄股分公司、中鉄国際集団を設立

■REPORT
天然ガスパイプライン輸入構想、再び

■TOPICS
重工、石炭火力CO2回収の実用化にメド

分離できないトリチウム水

■NEWS Flash
・日揮、加Kitimat LNGを受注
・伊藤忠、海外向け車両受注続く
・東芝、英NuGenの60%取得、AP1000建設へ
…千代田化工、モザンビークのエンジニア育成でMOU
…日立パワーシステムズ、米向け脱硝装置受注
…横河電機、Yamal LNG向け制御システム受注
…川重冷熱、インドネシアで太陽熱利用空調を実証へ
…JFEエンジ、国内水・環境関連で受注続く
…IHI小型バイナリー発電を連続受注
…丸紅、国内火力発電事業に参入
…Hitz、再エネ貯蔵・輸送技術開発で受託
…三菱重工、トルコ原子力IPP推進室を設置

■Projects News
…Aramco、シェールガス開発でFEED入札
…Aramco、Jizanガス化発電で再入札
…イラク、ナシリヤ油田入札が遅延
…フィリピンでLNG計画
…韓国重工、イラクKarbala製油所受注
…クウェートCFPで、3グループが優先権
…Alaska LNGでHOA
…Alstom、印BHELに石炭火力ボイラー供給
…FW、サウジFadhiliガスプログラム受注
…米Magnolia LNG、EPCコントラクター選定へ
…ChemaWEyaatとIndorama、アブダビのアロマでJV
…Formosa、ルイジアナ州にエチレンプラント
…FW、トルコSTARの新規製油所でPMC
…GE日立、英ABWRの認可プロセス進展
…Kinder Morgan、NGLパイプライン建設へ
…Honeywell、Al-Zour製油所の制御・安全計装受注
…サウジMa'aden、EPC選定
…マレーシアでアジア初のリン酸コンプレックス
…Pemex、メキシコ初の固形硫黄プラント建設へ
…Rosneft、アルメニアにSBR
…SK建設、Ain Sokna石化コンプレックス受注
…STX重工、イラクからガス処理プラント受注
…台湾企業が福建省に石化コンプレックス
…Technip、CNOOCのエチレンに技術供与
…EagleFordで分留装置新設計画
…Sabicと三菱レイヨン、EPC入札延期

■Procurement
…高砂熱学、配管表面から内部の流体を測定
…横河メータ、電力測定器の新製品
…オムロン、太陽光発電システムのカラー表示器

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 02号 表紙

 

EYE
再エネのために改革を

 何かと批判を浴びる再生可能エネルギー固定価格買取制度だが、その成果は順調に上がっている。昨年10月末時点で、制度導入以来585万2,000kWの再生可能電源が導入されている。それ以前の導入量が2,060万kWであることからすれば、その成長は著しい。太陽光に偏重しすぎているという批判もあるが、再生可能エネルギーにはリードタイムの違いがかなりあり、地熱などは開発に10年以上かかる。制度導入間もない現時点で、最も導入しやすい太陽光に集中するのは当然。しかも風力発電は今まで陸上しか対象となっておらず、今後の主力と期待される洋上風力は調達価格が設定されていなかった。つまり、「太陽光に集中している」というのはそもそも批判の対象とすることが間違いなのである。
 また、自然エネルギーだから変動が大きく、使いにくいという批判も、視点を変えればそうでもない。自然エネルギーである以上、変動は当然であるが、日本のように地形が複雑である場合はその変動にも地域差が大きいので、各ポイントでの変動を他のポイントの変動が相殺することになる。要するに送電網(グリッド)が十分に大きければ、自然エネルギーの変動は全体として緩やかになるのだ。すなわち、本来批判されなければならないのは、送電網が地域で分断されている現状なのだ。欧州で自然エネルギー比率が高いのは国境をまたぐグリッドが形成されている面もある。もちろん周波数を安定化させる(アンシラリー)ために必要な電源の確保は当然だが、それ以上に日本では地域独占が再生可能エネルギー普及の妨げになっている。
 原子力発電と云えども輸入資源であるのに対して、純国産エネルギーである再生可能エネルギーは、日本のエネルギー問題解決、エネルギーセキュリティ向上のための重要な選択肢である。これを最大限普及させるには発送電分離を伴う市場の自由化とグリッドの統合が必須条件である。澱みなく改革を進めることが将来世代への責務だ。

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EDITORAL
編集後記

○…このところ寒さが厳しく、外出も億劫になっている。そうすると、ただでさえ運動不足気味なのにますます体全体を動かす機会がめっきり減っている。当然、体のあちらこちらにガタがきているような感じが増してくる。寒さのせいばかりとも言えまい。歳をとるにしたがって、動きが鈍くなっているのは確かだ。しかし、これまでは暖かい春の到来とともに運動不足が解消されてきた。
 それにしても、若い頃よりは寒さにめっきり弱くなった。暖かいところへ行きたいが到底無理だ。生活地点を変えられない身としては、悪者になっている「温暖化」にせめて期待する他ない。それにしても温暖化はどうしたのだろうか。世界各地で寒波到来のニュースは聞かれるはするが、温暖化の進展はあまり聞かなくなった。
 2013年9月26日に国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が「第5次評価報告書」を発表した。大手新聞社は社説で「温暖化対策」の緊急性を訴えた。「しかし、報告書には問題が多く、事実から目を背けた部分や、第1〜4次より劣化した部分もある」とする説もある。事実、1998年以降の16〜17年間は、権威ある数機関が発表する地上気温も、1979年以来の衛星観測気温も、横ばいのまま推移しているらしい。いわば「CO2は増えているのに温暖化は停止している」そうだ。やはりコタツで丸くなる他ない。

○…昨年発覚した食材表示偽装に関して消費者庁がガイドラインを作った上に監視業務を実施するという。大した被害があったとも思えない、提供者のブランドの問題で官でなく民間レベルで解決すべきだろう。
 世の中にはもっとひどいウソ、危険なウソが蔓延している。生物学者の池田清彦が「この世はウソでできといる」という本を書いているが、取り上げている項目のほとんどに賛成だ。エネルギー環境関連では原発、ダイオキシン、地球温暖化、自然エネルギーなどをやり玉に挙げている。ウソが正しいとされると制度が作られ、それに依存する人が出現する。ウソとわかっても制度を廃棄できなくなる。まさにエネルギー・環境関連はその典型だ。
 生物学者の発言として相応しい項目にiPS細胞関連がある。一般向けにiPS細胞については問題点を指摘したものとして極めて有益だ。各種機関に分化以前の細胞としてのES細胞が胎児殺しという倫理問題があるのに対し、分化した本人の細胞を初期化してつくるiPS細胞には倫理問題はない。しかしiPS細胞はがん化確率が高い。がん幹細胞というのは同じく分化した細胞が活性化したものだ。iPS細胞とがん幹細胞が近い関係にあるのは間違いない。iPS細胞には未解決の問題が多く、iPS細胞を使った治療の実用化には相当時間がかかるだろうとしている。

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