EnB 17号 目次
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■EYE詳細へ
今の規模で良いのか

■REPORT
変貌続ける医薬品プラント市場

営業・遂行力が業界の課題に‐ENAA白書場

■GLOBAL Report
国際コントラクター、新事業機会を求める
2012年の世界エンジニアリング企業の動向(2)‐コントラクター編‐

昨年の中東炭化水素プロジェクト、Petrofacが1位
MEED誌のトップ炭化水素EPCコントラクター年次調査

■TOPICS
ENAAシンポジウム2013開催へ

溝埋まらないLNG-第二回LNG産消会議

■NEWS Flash
・TOYO、カナダでオイルサンド生産設備受注
・三菱重工、ウズベキスタンからGT発電設備受注
・HZI、英国で発電付き都市ごみ焼却炉受注
・BWSC、北アイルランドでバイオマス発電受注
・川崎重工、米国向け通勤電車受注
・HITZ等、豚ふん堆肥からのリン回収実証実施へ
…TOYO、インドネシアでエチレン増強PJ受注
…三井造船、トルクメニスタンの硫酸プラント受注
…新日鉄住金エンジ、中国向けCGL受注
…MIEC、長崎市から破棄物処理施設受注
…Hitz、大船渡港湾口地区防波堤工事を受注
…三菱重工、SOFC・MGT複合発電で4000時間達成
…JFEエンジ、医療/農業分野に参入

■Projects News
…Areva、米PSEGから原子力サービス受注
…アジアガスパイプライン、昇圧設備発注
…BHP、カナダのカリ生産計画で26億ドル
…Chevron、Olokola LNGから撤退
…中国、新規製油所計画の認可をサスペンド
…CNOOC、CB&I技術を採用
…Dow Chemical、湾岸地域の石化PJを確認
…FW、Statoilの製油所アップグレードFS受注
…FW、Sasolの圧縮PJを支援
…Haldor、アゼルバイジャンで肥料プラント
…HessとPVR、ガス輸送設備建設で合意
…印IOC製油所の株式をイラクに提供へ
…ベネズエラ、Cabruta製油所でRelianceと協業
…米Invista、Victoriaにアンモニアプラント検討
…イラク、原油輸出ラインでショートリスト
…Jacobs、ブラジルで二酸化塩素プラント
…Jubailで過酸化水素プラント計画
…ナイジェリアで石油・石化計画
…Shuqaiq火力でPoyryがオーナーエンジ
…Linde、サウジのCO2回収プラント受注
…Siemens、KNPCから変電設備受注
…南ア、原油ターミナル建設
…Technip、Lake CharlesLNGでFEED
…オマーンで石油ターミナル建設
…KEC、イラクのギャザリング設備で入札へ
…イラク、タンク設備で入札

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial 詳細へ

EnB 17号 表紙

 

EYE
今の規模で良いのか

 エンジニアリング協会(ENAA)がまとめた、平成25年度版「エンジニアリング産業の実態と動向」で、経営課題として「労働力・人材の確保」が前回の3位から1位となった。これまでは国内外の営業力の強化が上位の課題となっていたが、久しぶりに人的リソースの問題がトップとなった。これには、社内リソースと社外リソースの両面があり、国内外での技能労働者の確保が難しくなっている状況を反映したものとみられる。
 ただ、各社の社内の人的リソースも、手持ち案件の増加によって厳しくなっており、プロジェクトの遂行、ベテランの退職に伴う技術伝承や後継者育成の問題なども背景にある、と分析している。
 これとは別に、全く違う視点からエンジニアリング会社のリソース問題を指摘する声を聞いた。「日本の資源開発会社は日本のエンジニアリング企業に仕事を出したくても出せない。それは圧倒的にエンジニアの数が少ないからだ」というものである。
 海洋資源開発プロジェクトのPMやEPCに関わるには、それなりの技術やノウハウだけではダメで、人海戦術で一気に短期間に設計を終わらせるための大規模な設計部隊が必要だというのだ。「一つのプロジェクトに一気に1,000名規模のエンジニアを投入できるかどうかが、まず求められる。日本のエンジニアリング会社の設計部隊は足りない」という。そのため、プロジェクト・マネジメントのスキル面では評価できても、設計の遂行面でリジェクトされてしまうという。
 日本は「海洋国家」を標榜しつつ、海洋資源開発に関しては、海外に遅れをとってきた。いくつかの海洋コントラクターはいるものの、浅海での実績ばかりで、深海へは進出できていない。機器メーカーも同様だ。「市場が無い」ということとで、今までは海洋資源開発に関して積極的に取り組む会社はなかった。それは企業の選択としては当然だが、将来的にはにはリソースの拡大がさらに大きな課題となっていく事だろう。

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EDITORAL
編集後記

○…北海道を何度か訪れたが自然が豊かで限りなく広いところに惹かれる。一度は観光客が少ない真冬に北海道を列車でひた走る体験をしてみたいと思っていた。ところが、その夢の実現は難しい。
 今回のJR北海道によるトラブルの多発である。記者会見の場で謝罪・説明している最中にも不祥事が発生したりして、「一体どうなっているの」と多くの人が呆れているようだ。官房長官も怒りを露わにしている。だが、ちょっと待ってほしい。国の自らの統制力不足を、さて置いている。朝日新聞と連携している「ハフィントンポスト日本版」がその辺の事情を明らかにしている。
 JR北海道は形だけ民営化しているものの、実際には旧国鉄時代と何ら変わっていないというのだ。「JR北海道は基本的に自力経営とはほど遠い状況。同社の2013年3月期の鉄道事業の売上げは約780億円だが、経費はなんと1100億円。赤字額は300億円を超えてている」というのだ。なぜ倒産しないのか。「経営安定化基金からの運用益は300億円あり、4.1%もの高利回りで運用されている。このカラクリは、実質的な国庫補填にある」というのだ。「つまりJR北海道は民間企業などではなく、形を変えた国鉄であり、しかも鉄道事業としてまともに継続できる状況にはないのだ」。異常な経営体質を放置した責任は国にあるのだ。

○…プロ野球のコミッショナーが、統一球問題の責任をとり日本シリーズ開幕前までに辞任する。統一球問題が発覚した時点の辞任ならともかく、現時点の辞任は極めて無責任だ。後任選定は難航すると見られる。
 米国のコミッショナーが大リーグの最高経営者(CEO)であるのに対して、日本のコミッショナーは実権はないに等しい。このことは米国と異なって、日本のプロ野球球団がオーナー企業から自立していないことの反映である。プロ野球ビジネスだけで成立している球団はほとんどない。超優良球団といえども、事業としては親企業の広報媒体に過ぎない。球団の経営は異種事業である親会社に依存しており、プロスポーツ特有の経営力には疑問がある。
 その一つが選手の健康管理である。米国ではレギュラー選手に定休を与えるなど健康管理を重視している。この点では当面の戦力優先の現場と、長期的観点の球団経営とで利害は一致していないことも多い。
 某SL球団を事例にとると、若手エースに成長したK投手の故障発見の遅れ、希代のホームラン打者N‐昨季の故障時の出場による手術の回復が遅れ、おまけに現場の要請で回復しないままの出場など健康管理のひどさが目立つ。企業経営であれば莫大な投資をしている選手は富を生む財産であり、中長期的観点から、健康管理すべきなのだ。

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