○…2020年夏のオリンピック開催地が東京に決まった。けれど、成熟しきった日本経済が、高度成長の契機にはならないだろう。しかし、福島原発事故による閉塞感漂う国民に希望を与え、様々な経済効果をもたらすだろうことは予測される。意図してかどうか分らないがあまり掘り下げない国内のメディアに比べ、「汚染水問題」を海外メディアが厳しく追及していたことから、「東京はないだろう」と勝手に思っていたが、東京の圧勝だったという。これを歓迎する。
けれど、東京誘致のプレゼンテーションを聞いて唖然とした。安倍首相は「福島第一原発の港湾内0.3kmの範囲内で完全にブロックされている」と説明した。確かに、東電は海洋流出を認め、外洋への流失可能性も指摘されてはいるが、政府は大規模な海洋汚染の実態調査をしていない。従って、この発言が全くのウソとは言い切れないかもしれない。要するに知らないのだから、後になって分かっても当時は知らなかったで、国内的には済むだろう。これまでの「想定外」「収束宣言」などがいい例だ。
ところが、今回は国際的な場での公な発言だ。後で知らなかったは通用しない。ましてや「コントロールされている」とは国民の多くがそう思っていないだろう。しかし、「東京に決定」でこの発言は国際公約になった。実現するほかない。
○…我が畏友エンジニアリング会社のOBエンジニアが福島問題に関し、やるべきことを以下のように提案している(骨子の抜粋)
<基本設計の樹立>次のグループに分け策定
1.地下排水対策基本設計(プラント下流側の地下水対策は本筋か?)
2.汚染水貯蔵体制の基本設計(浮体構造も視野に入れる‐‐‐造船会社)
3.汚染水浄化・減容プロセスの基本設計
4.プラント・関連設備の廃棄プロセス
5.上記問題連携のエンジニアリング
<次のような体制で遂行>
1.Steering機能としてプロジェクトマネージメント設置(エンジニアリング会社人材)
2.上記1〜4に対し専門企業をキーマンを介して、「専門部」として位置付ける
3.上記5についてはプロジェクトグループが問題摘出し専門部へ割り振り
4.全スケジュールはCritical Path Methodに展開。常に基本設計に立ち戻り見直す
<費用清算の在り方>
1.人材派遣・各専門企業の基本設計人件費は、Cost-Plus-Feeとする。
2.装置機材調達の基本はLump Sum、開発的なものはCost-Plus-Fee扱い。
<プロジェクトマネージメントの役目骨子>
1.スケジュール設定・見直し
2.予算管理
3.資材調達の儲け主義の徹底的排除の管理 |