EnB 14号 目次
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■夏季特集号「エンジニアリング・イヤーブック2013」
主要企業のエンジニアリング戦略
エンジニアリング業界アウトルック
・海外展開・業容拡大の本気度が問われる
・専業大手‐上流展開が課題
・鉄鋼エンジ‐海外事業活動が拡大
・造船重機‐海外の機器需要に対応、大規模再編も
・重電・重電工事‐海外発電・インフラ関連好調
・計装2社‐海外事業強化へ
・ゼネコン‐国内市場は縮小傾向
・環境・水‐水処理の海外顧客対応力を強化へ
・機械・工事‐国内投資減退、海外も不調
・業容拡大が課題か?‐ユーザー系エンジ
2012年度主要プロジェクト一覧
海外エンジニアリング企業の業績

■GLOBAL Report
中国海外プロジェクト受注、1-6月期15%増

韓国の上半期海外プラント・建設受注、前年同期減

■GLOBAL Business
・Fluor、技能労働不足にチャレンジ
…Wood Group、英国のPyeroy Groupを買収
…Schlumberger、Gunshorを買収
…Aegion、Brindersonを買収
…Atwell LLP、Peak Power Engineeringを買収

■NEWS Flash
・エネルギ‐インフラFSで、日揮・重工等7件が採択
・三菱重工、相次ぎ海外発電設備受注
・IHI E&C、Gas to GasolineプラントのFEED受注
・MODEC、ガーナのTEN油田向けFPSOを受注
・横河電機、海外プラント向け制御システム
・Hitz、シンガポール向けシールド掘進機受注
・みずほ〜Hitz、太陽光・DEハイブリッドシステムでFS
・COURSE50、君津製鉄所に試験高炉建設へ
・東芝、超臨界CO2サイクル火力発電の燃焼器試験に成功
・神鋼環境ソリューション、焼却炉飛灰除染システム開発
・小型バイナリー発電、IHIと神鋼が発売
・ENAA、危機管理でアンケート
…三菱商事、ブラジルでFPSOを2隻受注
…三菱重工、マレーシアで冷凍機13台受注
…JFEエンジ、名古屋駅前でサイクルツリー受注
…IHI、原発除染・解体で米企業を買収
…三菱重工、大規模脱硝システムで性能確認
…Hitz、ゼオライト膜エレメント量産化へ
…東芝、トルコ子会社を現地法人化
…Hitz、中国でプロセス機器。水処理工場竣工
…MHIEC、シンガポールに焼却炉営業拠点
…昭和シェル、扇町にバイオマス発電所
…ENAA、ベトナムで業界セミナー開催
…METI、スマコミ事業調査委託先決定

■フォーラム

■エンジニアリングダイジェスト

■データ・ファイル
・2013年度第1四半期の重電機器受注実績
・2013年5月の環境装置・産業機械受注状況
・エンジニアリング業の2013年5月の動向

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EnB 14号 表紙

EDITORAL
編集後記

○…トヨタが4月から新体制を発足させ、自動車事業を再編した。注目されるのは「国内で年間300万台の生産を続ける」と改めて宣言したことだ。300万台維持によって、豊田市を初めとして、ひいては日本中のトヨタや関連部品会社の労働力を維持する。豊田市をデトロイドのような廃墟にしない。その意気やよし。
 当然のことながら、これは輸出を前提とした数字で、米国工場と同じ競争力を維持することが必要で、そのためにさらなる原価低減を進めるという。14年3月期の利益増の原動力は原価改善だ。
 新興国向けではトヨタはドイツVolksWagenに出遅れている。4月の新体制で新興国向けを第2トヨタとして、自前主義を捨て、ダイハツに協力を求めたという。6月にトヨタは部品会社に小型車の開発と発注を「トヨタ」仕様ではなく、「汎用仕様」に変えると宣言したという。トヨタ仕様は高品質を保証するもののコスト高の原因でもある。VWがモジュール化標準化を進めていることを見習ったものでもある。
 300万台体制を守るため、トヨタ方式を捨てても、原価低減を図るということだが、汎用方式適用はトヨタにとっても、関連会社にとっても対応するのは容易なことではない。
 グローバル企業が母国や郷土にこだわること自体に無理があるのではないか。

○…先月7月半ば過ぎ、米国デトロイト市が「財政破綻を声明し、ミシガン州の連邦地方裁判所に連邦倒産法第9章適用を申請した」と報じられた。このニュースを聞いて、「ああ遂に…」と思った。
 私の数少ない海外渡航経験では、いずれの地も強い印象が残っている。その中でも、今から約25年前に行ったことのあるデトロイトは特に強烈な印象を持った。当時、人口100万人を超える自動車の街デトロイトは、F1レースも開催される国際都市だった。しかし、高層ホテルに宿泊した私たち団体は、「決して、ホテルおよび付随するモール以外には出ないように」釘をさされた。事実、バスで自動車工場を見学する私たちの目にしたのは、ダウンタウンの廃墟だった。夜、羽を伸ばすべく仲間が向かったのは、エリー湖対岸のカナダの街ウインザーである。「T型フォード」を生み出した最先端の街の姿からはほど遠かった。
 その後、GM、クライスラーが破綻し、デトロイトの街はスラム化に拍車をかけ、街全体がゴーストタウン化する。そして、犯罪都市デトロイトの汚名がますます轟く。
 25年前のデトロイトで現在の姿は予測できなかったが、その萌芽を感じたような気がする。街の財政が破たんしても日本の場合、泥棒と強盗とゴミがただちにあふれ出すことはないだろうが、将来は分からない。

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