○…沢昭裕氏(通産のエネルギー関係の要職を経て現在シンクタンク)の「精神論ぬきの電力入門」によると、エネルギー政策の基本は3つのE、すなわち①エネルギー安全保障(EnergySecuruty):エネルギー供給の対外依存度、供給先の不安定性の低減、②経済性(Economy):エネルギー価格の低減 ③環境性(Envirobment):環境汚染の最小化、温室効果ガス排出削減(地球温暖化問題への対応)とする。
オイルショックの起きた1970年代までは①が最優先、1980-90年代は②が叫ばれ、2000年代には地球温暖化により③に重点と推移した。原発は3Eを満たすものと評価する。
そして現在は①つづいて②とする。原発の安全性を問題視した現在の政府などが安全性をエネルギー政策の基軸にしようとしているのは誤りとする。安全性は選択の対象ではなく、必ず守るべきものだからという。
氏のこの立論はおかしい。必ず守るべきものであるからこそ、安全性がエネルギー政策の基本なのだ。環境性は公害対策が基本で、これは必ず守るべきものだ。社会の安全性を損なうのが公害であり、今回の事故は放射性物質の拡散をもたらし、巨大な被害をもたらした公害だ。原発は環境性を満たすというのは地球環境問題に矮小化し、「安全神話」のもとでのまやかしであることを今回の福島事故は明らかにしている。
○…300世帯以上が居住する我がマンションでは、毎年「餅つき大会」を実施している。30年近くのあいだ、毎年「餅つき」を行っているのも自治会行事の中で一番人気だからである。当日は朝早くから三つのかまどで火をおこし、せいろでもち米を蒸す。そして二つの臼でもちをつく。居住者に配布するもちの種類は「あんこもち」、「きな粉もち」、「からみもち」、「ネギもち」が定番。一番人気は大人、特に酒飲みに好評な「ネギもち」だ。このほか、「お雑煮」と「お汁粉」を集会所で食して貰う。
問題は「お雑煮」である。作成するのは女性役員と女性班長さんである。しかし、その方々の出身地によって毎年「だし汁」、「具」が違うのである。丸餅か角餅も違う。特に年配の方々にはこだわりがある。関東地方の削り節を使ったすまし汁で、鶏肉と小松菜などを使ったシンプルなお雑煮の頻度が高いが、関西、九州、北海道などの出身者も多く、その土地の「お雑煮」を味わうことになる。味噌味としょうゆ味、丸餅と角餅などの東西のお雑煮の違いはばかりでなく、小豆〔あずき〕汁、納豆汁の地方もある。いままで一番印象に残ったのは福岡近隣食べられる「博多雑煮(アゴだしとブリが特徴)」だ。全国各地の雑煮が食べることができる「餅つき」が今から楽しみだ。 |