EnB16号 目次
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■EYE詳細へ
日米PM認知格差

■REPORT
FITで活発化する再エネ市場

■GLOBAL Business
・Sinopec、傘下のエンジニアリング事業を再編
・Technip、Stone & Webster買収が完了
・Uhde、英国Energy & Power Globalを買収
・GE、エネルギー事業の組織を簡素化
・エジプトのOCI、米国のWietzを買収

■GLOBAL REPORT
民間・海外が支えた米国環境ビジネス
2011年の米国エンジニアリング企業の動向(4)−環境企業編−

■TOPICS
改革進まぬインド電力市場-エネ研が報告

福島第一原発処理はPM会社で-アーニー・ガンダーセン博士

読者寄稿 日本の大沈没を避けるために!

■NEWS Flash
・ウラジオストックLNGで日露がMOU
・三菱重工、メキシコから地熱発電FTK受注
・横河電機、ベトナム石炭火力向け制御システム受注
・大崎クールジェン、日揮と日立製作が設備受注
・千代田化工、INPEXからメガソーラー受注
・2011年度エンジ業界受注高大幅増−ENAA統計
・PMシンポ2012盛況に開催
…東レ、UAEで海淡用RO膜連続受注
…月島機械、廃石膏ボードリサイクルプラント受注
…IHI、タイ国際空港向けに大型GT発電納入
…IHI製鉄機械でPWと合弁設立

■Projects News
…サウジLuberef拡張計画で入札
…Chemaweyaat、アロマでFEED入札実施へ
…FW、Apacheの上流オペレーション契約
…DSME、アフリカからプラットフォーム受注
…GS建設、ベトナムで都市鉄道を受注
…Jacobs、ShellとPM業務提携で合意
…Atlas Copco、イクシスLNGにターボコンプ
…FW、ペトロブラスからガス化学プラント受注
…Jacobs、インドでソーダ灰プラント
…ABB、トルコの石炭火力向けに計装設備
…CB&I、中国でPDHプラント受注
…印RCF、Thalの尿素プラントを拡張へ
…印APL、メタノールおよび酢酸設備建設へ
…Koppers、タール蒸留プラントでJV
…Mexichem、エタンクラッカーでFS開始へ
…FW、英国でCCS
…アルジェリアでリン酸肥料プラント
…Lanxess、中国に世界最大のEPDMプラント
…FW〜AMEC、AL-Zuor製油所でコンサル
…米NEXUSガスパイプライン計画で3社合意
…チリのLNGターミナルで拡張計画
…Sabine Pass、DOEから輸出許可取得
…WH、ブルガリアで原発FS受注
…TR、サウジChem-Vを受注
…Sinochem、泉州石油・石化コンプレックスで認可
…Sabic、ポリアセタルプラントでテンダー
…Uhde、SiburのPPプラントでFEED

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■Editorial 詳細へ

EnB 16号 表紙

 

EYE
日米PM認知格差

東日本大震災と福島原発事故以来、広く社会にはプロジェクト・マネジメントの重要性が認識されてきた、と言いたいが、そうはいかなさそうだ。
 福島原発事故の対応にプロジェクトマネジメントが足りない、と言うのは弊誌でも言ってきたし、プラント業界でも共通認識となっていることだろう。ところが、プロジェクト・マネジメントを事故対策に活用するということについて、一般的には、あまりピンと来ていない。例えば、原子力・安全保安院長との懇談会で、何度かプロジェクト・マネジメントについて話したが、院長にはよく理解できなかったらしい。恐らく、プロジェクト・マネジメントという言葉はご存知でも、それがどうして原発事故対応に適用できるのか、そこに考えが繋がっていかないのだろう。
 そういう訳で、経済産業省でも政府でも、プロジェクト・マネジメントの事故への応用を期待できないと思っていた。変に強弁して、プラント業界に火の粉がかぶるようなことがあっても困る。
 先日、米国の原子力工学出身のエネルギーコンサルタントであるアーニー・ガンダーセン博士の記者会見があった。博士は1年前、福島第一原発3号機で核爆発が起こった可能性を指摘し、インターネットの世界では大きな衝撃を与えた人である。今は原子力発電に反対の立場を取られているので、弊誌で紹介するのもどうかと思ったが、とりあえず話を聞きに行った。
 そこで博士が話したのは「プラントオーナーには原発事後処理のための知識もプロセスもない」「事故処理にはプロジェクト・マネジメント会社を作って、対応させるのがベストだ」ということだ。やはり、さすがは米国のエンジニアである。きちんとプロジェクト・マネジメントの有効性を認識しておられた。日本では原子力容認派でもプロジェクト・マネジメントの認識があやふやなのに。
 ただ、博士はこうも付け加えた「福島事故のクリーンアップには100年近い時間がかかる。作業員の安全を考えれば、60〜90年は線量の低下を待つべきだ」。果たして、そんな長い期間、事故処理に関する活動が可能なPM会社を作れるだろうか?

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EDITORAL
編集後記

○…9月も半ばを過ぎたが、残暑は厳しいのものがある。それよりも、もっと暑くなりそうなのが政治の世界だ。既存政党においても離合集散が活発化する気配をみせている。さらに最近旗揚げをした政党、これから旗揚げをする政党が激しい動きを見せている。政界再編は必至なのかもしれない。これら政局を新聞、テレビなどマスコミが煽る。ますます、暑苦しさがつのるばかりである。
 いずれにしても、素人には今後の政治体制の予測がまったくつかない。いわゆる“永田町の論理”とやらが跋扈する政治の世界は魑魅魍魎であるからだ。そこに、うごめく思惑は自分らを取り巻く範囲に限定される。おのれの選挙活動に有利か、おのれの政治活動に有利かなどの判断が最優先なのであろう。もちろん、政治的な主義主張は存在する。しかし、政局においてはそれらは簡単に覆される。何よりも政治家として生き残ることが優先されるからだ。選挙時における国民との約束、公約、マニフェストなどはいとも簡単に破られることを我々はみてきた。
 いま、国民の支持を集めるためには「耳触りのいいこと」を言わざるを得ないのだろう。これからこれらの言葉が色々なところで垂れ流さるるに違いない。ただ、我々というより私個人としては、これら耳触りのいい言葉を二度と信用しない。特に、芸人と見紛う政治家においてをや。

○…ワールドベースボールクラシック(WBC)参加に反対していた日本プロ野球選手会が突如妥協したところから、第3回が来春3月に開催されることになった。選手会の反対の理由は主催の米大リーグ・大リーグ選手会と日本球団・選手会の利益配分の不公平ということだが、大リーグ側の姿勢は強硬で、日本の球団側が説得したもののようだ。
 WBCは国別対抗戦、しかし欠陥だらけ、開催当初から日本選手会も含め、もっとも問題視していたのは開催時期だ。3月は各球団のキャンプ=シーズンを戦う準備期間である。来年3回目であるが、米大リーグ球団の協力はおざなりであり、契約問題や選手の立場からの出場辞退はあいつぎ、国別ベスト選手選出はできていない。ナショナリズムを鼓舞して比較的ベストチームの日韓は好成績をあげており、日本は2回ともチャンピオンとなっている。しかし、米国が本気でない世界一は空名にすぎない。
 3月開催はWBCの影響が個々の選手に現れた。松坂のWBC後の故障者入りがその一例だ。大リーグ各球団は前回以上に腰が引けている。しかし日本の球団側は統一球の導入などWBCに積極的にとり組んでいる。日本球団にとってもプラスもない、選手への悪影響もある。韓国との無駄なナショナリズム対戦も多い。参加反対を唱えた日本選手会を応援していたのに残念至極。

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