EnB17号 目次
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イマジネーション

■INTERVIEW
国内外でP2Mの適用拡大を図る
居心地良いコミュニティで会員満足を
日本プロジェクトマネジメント協会 光藤昭男理事長

■GLOBAL Report
EC企業、化学工業設備投資を報告
アジア・中東だけでなく、シェールブームの米国でも

天然ガス資源分野などでギガプロジェクトが出現
超大型プロジェクトは新たなリスクを伴う

■Report
2010年度エンジ業界受注高、過去最低を更新
ENAA、平成23年度版エンジニアリング白書発行

■TOPICS
「ENAAシンポ2011」10月に開催

福島事故の反省踏まえ、制度に反映−深野弘行 原子力安全・保安院長

■Report
潰えた中国民活導入構想の深層④
−香港国際空港の未来拓くのはキャセイか−

■NEWS Flash
・新日鉄エンジ、中国でCDQ2基受注
・川崎重工、FLNG向けボイラ7缶受注
・アンサルドT&D、ローマでスマートグリッド受注
・ドバイメトロ・グリーンラインが開業
…JGCガルフ、バーレーンでガス圧縮設備受注
…IHIインフラ等、イズミット湾横断橋を受注
…住友重機械、小型バイオマス発電を受注
…電業社機械製作所、印Jyoti社と協業
…東芝、ロシアと電力用変圧器で合弁契約
…三菱重工、F形GT最新機種を商用化

■Projects News
…KNPC、Al-Zour製油所PJでPM選定へ
…DEWA、Hassyan1事業権入札を延期
…Williams、Geismarのオレフィン生産能力を増強
…Alstom、米国の太陽熱発電で蒸気タービン受注
…Alstom、マレーシアでガスタービンのLTSA
…Axens、イラクMaissan製油所の基本設計受注
…Bakuのガスコンプレックスを推進
…大林産業、サウジでプラント受注
…DOE、AlamosaのPV計画に9,060万ドル
…蘭SunConnex、フィリピンで太陽光発電所
…加Enbridge、アルバータ原油パイプラインを計画
…Fluor、サウジでポリマープラント
…FW、南アSasolからEPCm受注
…GE日立とFluor、ポーランド原子力発電で協業
…UOP、中国にプロセス供与
…ICL、インドで肥料プラント拡張
…BPCL、Kochiで石化プラント計画
…印JBF、ベルギーに石化プラント
…Pertamina、東ナツナ・ガスブロックを開発へ
…SABIC、中国で第二のPCプラント建設へ
…イラク、5つの製油所を建設
…Jacobs、Ras Tanura製油所を受注
…韓国西電力、ロシアでコージェネ建設へ
…Petronas、ブルネイで石化コンプレックス
…Siemens、中国からコンプレッサートレイン受注
…SK建設、エジプト/パナマで受注
…SOCAR、リグ建設へ
…Technip、UAEでオフショア設備受注
…FW/UOP、オマーン製油所拡張工事を受注
…三星物産、UAEで複合火力受注

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 17号 表紙

 

EYE
イマジネーション

 −「災害イマジネーションは重要だ」−今年のPMシンポジウムで、目黒公郎・東京大学教授の基調講演で、そう述べた。災害で一体どういうことが起こるのか、それがイメージできなければ、災害に強い都市づくりなど、できようはずがない。だが、実際に我々は災害イマジネーションができているだろうか?自分のことを考えて見ても「大丈夫でしょ?」という甘い見通しの中で日々の生活を送っている。行政にしたって、災害対策に力を入れる、と言いつつ、予算を獲得できる範囲内でのことに限られ、単年度予算が基本なので、結局は五月雨式にしか対策を施すことができない。結果的に、何のためにやっているのかわからない工事を発注することだけで終わってしまい、それ以上のことは「今年は起こらないだろう」と自分を納得させるのが担当者の心情かと想像する。
 本来は災害全体のイメージをまとめ、それに対してどういう対策が有効であり、どういう形でコストをかけていくか、というプロジェクトあるいはプログラムマネジメントの手法でリスクマネジメントしていかなくてはならない。そのことに改めて気付かされた基調講演であった。
 福島原子力発電の事故は、イマジネーションの欠如の連鎖が、被害を大きくした、ということが出来る。地震動に対しては十分な強度を持っていても、外部電源が喪失した時点でプロセスは暴走を始めてしまう。しかも以前からその危険性を指摘されていたにも関わらず、対策は講じられなかったのである。「大丈夫だろう」という「だろう運転」は自動車教習所で教わることだが、残念ながらF1原発には適用されなかった。
 ただ重要なのは、イマジネーションのためにも、正しい情報・データが必要不可欠だということ。何がどういう順序で発生していくかを正確に知ることで、最も費用対効果の高い対策を講じていくことができる。
 日本は地震活動期に入ったという。これからのインフラ整備には、必要なデータをもとに、最大限のイマジネーションを活用して、巨大地震を前提としたプロジェクト・プログラムマネジメントで対応していくことが求められていくだろう。

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EDITORAL
編集後記

○…日本にはいくつか、競争がない市場が存在する。その最たるものが電力だ。大口需要家に対しては競争市場が一応はあるものの、一般需要家は言値で買わされている。東京電力なんか大キライだ、と言っても東電管内にいる以上、東京電力からしか電気を買うことが出来ない。しかも、電力会社がLNGを大量に購入しているので、価格交渉など熱心にやるわけもない。交渉しようにも、交渉の材料がないのも事実である。そのため、日本は欧米に比べて2割ほど割高なLNGを購入している。
 韓国も同じような状況でやはり割高なLNGを買わされている。しかし韓国は日本に比べて遥かに戦略的だ。とっくに国内幹線ガスパイプライン網を整備している。これは海外からのパイプラインガス輸入を前提としたものだ。そして今、今年、ロシアから北朝鮮を経由してパイプラインでガスを輸入するという話が浮上してきた。もちろん、北朝鮮という厄介な国を通すということで、これがすぐに実現するわけではないが、東シベリアのガス資源の販売先が無くなってきているロシアにとっては魅力的であるのは間違いない。
 ここに至っては、パイプラインによるガス輸入のチャンスがありながら、検討すらまともにして来なかった日本のエネルギー政策当局が少々、間抜けにすら見えてしまう。

○…プロ野球、クライマックス制導入以来、終盤に入っても混戦が続くが、本年は計画停電対応による開幕の遅れがあって、9月末現在、両リーグとも大混戦となっている。
 今年は使用球を大リーグの使用球に近い統一球にしたことにより、打はホームランが大きく減少だけでなく打球の飛距離が短くなり、投手の防御率が大幅に向上した。今年の混戦の大きな要因となっている。
 終盤の混戦の最中、なんとも不可解な人事があいついで発表された。両リーグで上位争い中の監督退任が相次いで発表、さらに球団経営で成功、球団成績も昨年日本一の球団社長・本部長の辞任である。
 これらの背景にあるものは、球団経営の苦しさだ。選手給与など球団経費増に対し、観客数の伸び悩み・テレビ収入の減少・オーナー企業の負担の限界など大幅な収入増は見込めない。数年前から売却が既定路線と見られている球団もあり、ここ数年内の球団再編は避けられないようだ。
 本当に黒字球団は球場と一体の関西鉄道系球団のみという。新聞社系球団は事実上新聞経営と一体で、日本のプロ野球を支配してきたが、どこまで永続できるか。もう一つ某地方球団、高額選手は放出、健全経営という。地元密着型で金満球団以外は目指すのはこれだが、金満球団の支配する球界での展望は開けていない。

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