EnB02号 目次
詳細 のマークがついているものは記事の内容がご覧になれます。

 

■EYE詳細へ
官民の適切な役割分担を

■Report
実用化迫る水素/メガソーラー

■Global Report
2010年中国海外コントラクト受注、1300億ドル超
安定成長と発展方式変化の時期に

韓国の建設輸出・プラント輸出は700億ドル台に
2010年建設輸出・プラント輸出の内訳

■GLOBAL Business
・ACS、Hochtief株の31.6%を取得
・現代建設債権団、現代自動車とMOU締結
・Tutor-Perini、Fisk Electricを買収

■TOPICS
ENAA、低炭素都市で16提案

■TOPICS
水プラント市場が15.6%増-富士経済

■TOPICS
アジアで進む深海資源開発

■NEWS Flash
・ドンギ・スノロLNGがFID-日揮EPC受注
・日揮、バルザン・ガス処理設備を受注
・東芝、中国で水力発電機受注
・三菱重工、インドで環境都市つくり
・Hitz日立造船、国内外でごみ焼却炉受注
・東芝、インドから超臨界圧タービン受注
・東芝、米国で電車用電気品受注
・三菱重工、インドBTG工場稼動
・川崎重工、米鉄道車両工場を拡張
・双日〜川重、パキスタンの尿素プラント完成
…日立製作所、「海外プロファイ本部」を新設
…東芝、原子力サプラチェーンを強化
…IHI〜東芝、原子力タービン用機器製造会社を設立
…三菱重工、マスダールシティでEV運用試験
…Hitz、海外向けシールド掘進機連続受注

■Projects News
…カリフォルニアで最大級の太陽光発電計画
…AESストレージ、バッテリー貯蔵システム運転開始
…ブラジルでHPCプラント計画
…Alstom、コロンビアで水力発電
…AMSC、スマートグリッドを受注
…豪FLNG計画の上流部門プレFEED発注
…カナダでシェールガスプラント設備発注
…大宇建設、ナイジェリアで火力発電受注へ
…GSガルテックス、重油分解施設増設
…韓国初の高効率GTCC建設へ
…Hindustan Zinc、風力発電増設計画
…現代建設、バングラで火力発電受注
…現代、バルザンガスPJでオフショア受注
…Ibn Rushd、プラント拡張
…Kumho Polychem、プラント拡張
…クウェート、石化部門に150億ドルを投資
…米国で相次ぐ新規発電計画
…Petrobras、FPSOを認可
…Petrobras、Refap製油所に設備新設
…Petrofac、In Salahガス生産設備受注
…米SCE、800MW以上の太陽光発電を建設へ
…Curtis島LNGでFEED入札
…Siemens、米で風車258基受注
…Sipchem、エチルアセテートプラントを発注
…STXグループ、民間初の火力発電建設
…豪GLNGプロジェクトで投資決定
…ブラジル高速鉄道、韓国勢が優勢

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial 詳細へ

EnB 02号 表紙

 

EYE
官民の適切な役割分担を

今年はインフラ・システム輸出が本格的に展開されていくことになりそうだ。約1年前のアブダビショックを契機として、政府はインフラ・システム輸出への取り組みを強化、昨年はそのための体制つくり、関係諸国との連係強化などを図り、いくつかの事例がまとめられた。今年はそうした案件がさらに具体化に向けて進んでいくことになるだろう。
 民間側のインフラ・システム輸出に関する意識の高まりも素晴らしい。プラント業界は以前から海外が主戦場というようなものなので、インフラ・システム輸出も従来の仕事の延長線上だが、他の産業にとっては新しい分野。というよりシステム輸出に後ろ向きだった日本政府の態度が、急に輸出振興に大きく舵を取り出したのだから、ビジネスチャンスとして大きな期待をかけてきているのは当然かも知れない。
 多くの企業がシステム輸出への対応を口にしてきているが、特に日立製作所は「社会イノベーション事業のグローバル展開」と位置づけて、その強化のために「海外プロジェクトファイナンス本部」という組織まで新設してしまったのだから、その意気込みは凄い。
 ここまで民間側がシステム輸出に関心を高め、本気を出して取り組んでくると、今度は政府に対して「サポート役に徹底して欲しい」という気持ちも生じる。
 東京都が水事業で海外展開を考えているが、都水道局、あるいはその子会社が海外での水事業体のメインオペレーターとなるのはあまり適切ではないと思う。東京都の漏水率は極めて低く、その維持のための技術レベルは確かに高い。しかしそれをそのまま相手国に輸出することは現地の適正コストを無視する結果となりかねない。むしろ、自治体側は民間のプロジェクトメイキングをノウハウ面からサポートし、事業開始後は民間主導の事業体との契約でSVの派遣程度の参加レベルで宜しいのではないか?
 PFI/PPPが日本で上手く機能しなかったのは、官がやるべき仕事と民がやるべき仕事の概念設計が出来ていなかったことが要因の一つだ。それを海外で再び、再現することの無いよう、できるだけ民間主体とし、パブリックはサポートに徹して欲しい。

最新号目次へ

EDITORAL
編集後記

○…世界経済に回復の兆候が見えるのに日本経済のデフレは続いている。円高にもかかわらず、輸出産業に若干の回復の兆候が見えるのに対し、国内景気・個人消費はながらくデフレ状態が続いたままだ。なぜデフレが続くのか、どうしたら脱出できるのか、に関心を持っている諸兄に是非とも読んでほしい本がある。
 それは「デフレの正体−経済は『人口の波』で動く 藻谷浩介著 角川ONEテーマ」だ。昨年6月発行され版を重ねている本だから既にお読みの方も少なくないかも知れない。この本の要旨は「経済を動かしているのは、景気の波ではなく人口の波、つまり生産年齢人口=現役世代の数の増減だ」ということだ。デフレの根本原因は「生産年齢人口の減少と高齢者の激増」という客観的事実であり、この認識の共有が本書の動機という。その観点から、生産性上昇・経済成長・マクロ政策によるデフレ対策・技術革新・出生率上昇などの対策はいずれもピントがずれているとする。上記事実に対処する案として若者への所得移転、女性就労、ブランド商品化などを挙げている。
 政府は税・社会保障の一体改革が叫び、定年延長・年金支給年齢引上げの発言もある。高齢者を労働人口に加えるメリットもあるが、そのことが若年層のデメリットをもたらすリスクも少なくない。

○…少し時期はずれの話だが、昨年の夏はとにかく暑かった。連日の猛暑、いたるところで熱中症が話題となり、私の間近でも運動中に熱中症でダウンしてしまった知人がいた。熱中症対策の飲料、グッズが飛ぶように売れたという。斯く言う私も首まわりを冷やすグッズを購入してしまった。この暑さも、やはり地球温暖化のあらわれかと妙に納得したりした。
 ところがである。その酷暑をすぎて秋になると、寒さが急速にやってきた。過ごしやすい秋、その秋がこんなに短かっただろうかと感じるほど、瞬く間に冬がやってきた。昨年の12月から正月にかけては寒い日が続き、日本海では連日の大雪。そして温暖と思われる九州でも数十年ぶりという積雪があった地域まででてきた。この寒波は日本は言うに及ばず、世界的にみられたとそうだ。今が夏の豪州でさえ積雪があったという。
 こうなると、地球温暖化はどうなってしまったのだ、と言いたい。もしかすると、地球寒冷化の方がふさわしいのか。いずれにしても、我々一般はマスコミが集中的に流す情報に流される。地球温暖化だと言われれば、「なるほど。この現象がそうか」と思ってしまう。また、今年も地球温暖化の影響で酷暑がくるのであろうか。寒いのもあまり好きではないが、寒冷化のほうがまだいいと思ってこの寒さをガマンしよう。

最新号目次へ

Copyright (C) 2002 ENGINEERING JOURNAL CO,.LTD. All Rights Reserved.