○…事実上のウラニウム爆弾保有宣言、つづいて延坪島砲撃と北朝鮮の暴走はとどまることを知らないように見える。北朝鮮の暴走の意図は、米国に振り向かせ、直接交渉して北朝鮮国家の永続を保証させたいことだと言われる。米国はクリントン政権は6カ国協議の枠内とはいえ直接交渉したが、続くブッシュ・オバマ両政権は北朝鮮を無視し、北朝鮮問題を中国にまかせているようだ。中国との協調を進め、極東は中国に委ねるという方向性が明らかとなっている。
暴走をとめる事を期待されている中国には実際のところ、そのような力も意志もない。北朝鮮は朝鮮戦争以来の友好国であり、世界に数少ない共産主義国であり、北朝鮮の政治体制・行動はかなりデフォルメされたとはいえ、中国の体制・行動と本質的に同じなのである。北朝鮮の先軍体制ほどではないが、中国の人民軍は、政府管轄外の独立組織である。北朝鮮の3代にわたる世襲が批判されるが、中国の次代国家主席周近平は共産党幹部の子弟太子党に属する。
中国は共産主義国家体制のまま資本主義化を進めてきたが、いずれ民主化が必須とみられていた。しかし資本主義先進国が勢いを失い、中国は民主化なしで現状体制維持でさらに経済を発展できることに自信をもっている。北朝鮮にも政治体制を変えることのない資本主義化を薦めているのだ。
○…早くも師走に入った。師走の声を聞けば何かとせわしなくなるが、飲む機会も増える。しかし最近は、驚くほど安上がりに済むと感じる。若者に人気がある居酒屋チェーンがどこの街にもあるからだ。懐がいつもさびしい我々庶民にとってはありがたいことだが、気になる点がいくつかある。
一つは料金の安さだ。「飲み放題込みで3千円」なんていう店もざらだ。そこそこの料理もついてくる。果たして採算はとれるのだろうか、と余計な心配をしてしまう。そういうえば、景気がいつまでたっても好転しないからか、益々ものが安くなっているような気がする。安売りの大はやりだ。昼飯時の弁当にしても結構なものが300円以下で買えてしまう。
いずれも材料費等を考慮すると、採算ぎりぎりではあるまいか。その分しわ寄せは人件費に及んでいるのではあるまいかと思ってしまう。人件費を抑えるための措置は結果的に雇用が不安定な人を増やすばかりだ。ひいては景気の悪化が増すばかり。
もう一つは、店員の対応だ。マニュアルどおりの言葉だけは丁寧だが、全く心がこもっていない対応だ。慇懃無礼な対応が続くとすれば、かつては確実にあった「客への心のこもった」という言葉がもはや死語になっているような気がしてならない。安いから諦めもするが。 |