○…超円高と株安、日本経済が緊急事態に直面しているというのに、政府も日銀も具体的な策が全くない。経済界をはじめとして、国民のいらだちは大きい。首相の関心は、9月の民主党代表選、全力を尽くして再選・首相の地位を守ろうという姿勢だ。
日本の円高は日本経済が優れているからではない。各国が自国通貨を切り下げて輸出振興を図っていることがある。さらに欧米とも景気は回復せず、二番底のリスクをかかえ、最も安全な円が高騰したことが大きい。この円高は国際協調で抑え込むことはできず、日本一国で抑えなければならないものだ。日本の政策当局の抱える任務は極めて重く、深刻なものだ。自分の権力維持を優先するのはとんでもないことだ。
民主党代表選に前幹事長が出馬することで、どちらが勝っても与党内の混乱が予想されている。二大政党制は安定政権につながるというが、ここ数年、自民党・民主党の短期政権が続き、混乱が続き、政治不信が増大している。選挙のため野合したとしか思えない二大政党の弊害ははっきりしている。具体的・実行可能な政策を掲げた政党や政治家に期待する声も多い。今回の与党内の混乱が政界再編にまでつながるか、予想できないが、まともな政治リーダー・政治体制出現にはこうした混乱が必要かも知れない。
○…今年の7月、8月は猛暑が続いた。9月に入ってどの程度暑さが続くのか予想もつかないが、気象庁の3ヵ月予報によると、残暑は厳しいという。とすると、今年特に目立った熱中症さわぎはまだまだ続くのかも知れない。暑さが続くと、関連する家電製品が飛ぶように売れると言われてる。ところが、今年はそれに加えて、「熱中症対策グッズ」が大はやりのようだ。斯く言う私も、スポーツドリンク、塩あめ、塩キャラメル、水につけて首に巻くもの(名前は知らない)等々にだいぶお世話になった。いずれも、野外活動で利用した。炎天下で仕事せざるを得ない方々は、それこそ苦行の連続であるに違いない。
ところで、どうにもガマンのしようがない暑さがある。ビル街に囲まれた歩道を歩くときの暑さだ。ヒートアイランド現象である。もし、この暑さが毎年日本の各地で続くようであったらたまらない。暑ければ暑いほど製品が売れ、産業界は活況を呈するのかも知れないが、その恩恵を享受できない人も多いのだ。ヒートアイランド現象などは行政が対応しなければならない問題ではなかろうか。
それにしても、熱帯、亜熱帯で暮らす人々は熱中症対策をどうしているのだろうか。慣れるより仕方がないのだろうか。
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