○…新内閣が発足した。暗愚の宰相と灰色の幹事長のコンビから交代したことだけで、内閣支持率が急反転した。強い経済・強い財政・強い社会保障という至極まっとうな目標を掲げているが、同時に達成するのは極めて困難な課題に取り組むことになる。
官排除でなく政官協力、マニフェストの修正など、前内閣のやみくもな政治主導・マニフェストのごり押しは軌道修正するようだ。また閣僚の人選もマクロ経済を理解している閣僚や若手の有能な代議士が副大臣級で参画、あるいは留任閣僚の多くが国政の現実を学習したことなど、自民党内閣なみの陣容となり、実質的に民主党内閣はようやくスタートラインに立ったといえる。
問題は首相の経済思想。大阪大学小野教授の第3の道を信奉している。不況期に増税してその税収で政府が直に雇用を創出することで、消費・資金の流れを良くする。好況期には官が事業から撤退するという考え。首相は増税しても使い方を間違わなければ景気が良くなると言っており、医療介護などを使うべき分野と考えているようだ。
しかし不況期の増税は困難だ。医療介護は波及効果の少ない分野で官や非営利法人の世界だ。官が直に雇用を創出するのなら、インフラ分野が最適で、それを税金でなく民間資金で賄うPFIやPPP方式を採用すれば、第3の道の目的を達成できることになる。
○…何を隠そう、私はこれまで何十年も税金を多く払ってきた喫煙者である。私がこれまで支払った税金の額は半端じゃない。けれど、誰にも感謝されることなく、最近は煙たがれること、この上もない。喫茶店、食堂に入っても周りの客の顔色をうかがい、通常どこの会社でも社内では禁煙だ。
その上、今年10月1日からまたまた値上げである。これまですっていたたばこが300円から410円と大幅に値上げされる。前鳩山政権は今回の増税は「健康目的の為に喫煙者を減らす」目的で実施するという。大きなお世話である。いわば増税は、みせしめ、懲罰というニュアンスをこめているようだ。受動喫煙を考えると、大きな声で反論はできないが…。でも、煙も出ない、火も出ないたばこが売リ出されたので、今度試してみようか。
たばこにかかる税金をご存知だろうか。国税の国たばこ税、たばこ特別税、そして地方自治体の都道府県たばこ税、市町村たばこ税である。1箱300円のたばこには、これらたばこ税と消費税あわせて約190円の税金がかけられる。この約10年で今回4度目の値上げだ。現在毎月6千円弱の納税をしている。かつて旧国鉄の債務返済にも使われたが感謝された覚えもない。かえって迷惑がられているだけだ。10月以降も納税を続けようかどうか迷っている。
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