「3D」といえば、世間では映画「アバター」である。3Dシネマということで評判だが、どうもあのキャラクターに違和感があり、見に行く気になれない。米国では「アバター欝」が話題になるほどのめり込む観客がいるという話だが、とても信じられない。従って話題の3Dシネマを体験できていない。
ところで、このアバターという映画には、プラント建設でも使われている3Dスキャナーの技術が使われているという。3Dスキャナーが形状と色だけでなく、表面の艶とか反射率なども正確に描写できるようになり、俳優の表情の動きもリアルに再現できるように進化してきたことによるものらしい。全く技術というのは、どこでどう繋がっていくのか、予測もできないものであるものよ、とつくづく思う。
ここで全く話が変わるのだが「スマートグリッド」という技術(?)が未だに良く理解できない。展示会でグリッド用の蓄電池を展示していた某社の説明員に、何気なくそう漏らしたところ「日本と米国、欧州で考えられているものが、それぞれ違うからですよ」と言われた。確かにそうかも知れない。米国では単にスマートメーター取り付けて、需給調整をするのがスマートグリッドだというが、日本の送電グリッドではそれだけではあまり意味がない。需給調整は基本、供給側でやっていて、しかも日本は電力の質が高いし、送電網も十分な余裕をもって作られているので、スマートメーターつけただけではあまり意味がなさそうだ。それで経済産業省もわざわざ「日本型」と枕詞をつけているのか、と納得。それでもそのイメージするところは何なのかわからない。「AI(人工知能)をつけて新エネの電力予測して電力需給すると何となく“良いもの”ができそう」という程度か。とはいえ、「良い物ができそうじゃん?」っていうモチベーションも結構重要だったりするからバカにはできないのだが。などと色々考えているうち、ふと思ったことがある。「スマートグリッドとプラント計装は似てるのではないか?」ということだ。各箇所の必要電力、熱などを把握し、DCSでコントロールする。なんだかプラントの技術が役に立ちそうじゃん?って気がする。
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