EnB20号 目次
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■EYE詳細へ
新しい視点で原子力推進を

■Report
日本は海外水ビジネスを拡大できるか?

IHI、省エネ省資源・保守運用を拡大

■GLOBAL Report
中国エンジニアリング業界、EPC・CMの新興に注力
栄光の60年の成果と目指す輝ける将来

■TOPICS
水処理関連市場、急拡大へ

リチウムイオン電池への参入相次ぐ

原子力拡大へメーカーが活発化

■NEWS Flash
・Toyo-India、リファイナリー3件連続受注
・IHI、真空オゾン滅菌装置受注
・新日鉄エンジ、新情報供給システムを運用開始
・INCHEM TOKYO 2009開催
…日アラブ経済フォーラム開催
…丸紅、立体野菜工場を販売へ
…「TPM Conference 2009」開催

■Projects News
…三星エンジ、アブダビで肥料プラント受注
…アゼルバイジャンでメタノールコンプレックス
…EscravosガスPJの開発が前進
…ポーランドに800MW火力発電計画
…韓火建設、ヨルダンからGT発電プラント受注
…Linde、印Tata製鉄所に大規模ASU建設
…Petrofac、Ruwais製油所入札から脱退
…RWE、トルコにGTCC発電プラント
…Sabic、有機金属プラントでJV
…サハラ太陽熱発電計画でJV設立
…アルジェリア、El Merk油田で輸送ライン発注
…クウェートパイプライン計画、来年2月に入札
…韓国企業、相次ぎ大型案件受注
…Alstom、独でボイラ発電プラント
…イラク・ルメイラ油田を拡張へ
…Shell/Exxon、イラクで権益確保
…イラク、ズベイル油田で仮署名
…CB&I、ハイドロトリーター受注
…中国、石炭化学プロジェクトを中止
…東海島の石油・石化計画でMOU
…DOE、地熱開発をサポート
…E.ONとRWE、英原発への投資決定
…エジプト、DamiettaLNG2系列は延期
…PNGLNG、FEED完了
…Fluor、オランダでガス貯蔵施設受注
…FW、サウジで廃水処理設備受注
…陝西延長石油、Ineosプロセスを採用

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ

■エンジニアリングダイジェスト

■Editorial 詳細へ

EnB 20号 表紙

 

ここに代替テキストを入れて下さい
新しい視点で原子力推進を

 世界的な原子力発電の拡大傾向がいよいよ明確になってきた。中東およびアジアでの導入へ向けた具体的な話が進んできている。当然、世界有数の原子力製作能力、エンジニアリング能力を持つ日本にとっても、チャンスが大きく拡大してきている。

 しかし、日本国内で原子力はトーンダウンしている。実質的に電力需要の伸びが見込めないうえ、需要変動対応力に限界のある原子力では、ピーク需要の先鋭化に対応するのは難しい。また依然として国民の間に原子力への不信感がぬぐいきれていないため、各地で反対運動が起こってしまう。高レベル放射性廃棄物の最終処分地がまだ決まっていないというのも、原子力拡大の足かせになっていることも否めない。

 特に最終処分地に関しては、世界的にも地層処分が最適とされているものの、欧州では漏水などの問題も発生。それを長期にわたって公表してこなかったため、国民の不信を募らせてしまうという悪い結果となった。米国で期待されたユッカ・マウンテンも計画は中止。再開のメドは立っていない。

 改めて、本当に地層処分は正しいのだろうか?という疑問が生じる。300m以上の深度で地下埋設するといっても、1〜2km掘って温泉が出るこの国では、漏水の問題は常に伴う。地下水の流れがないから拡散せず環境への影響はない、という話も、実際に掘ってみたらどうなるか分からない。見えない場所、アクセスしにくい場所でトラブルが起こる可能性は高い。であれば逆に、地上で管理したほうが、よっぽど安全で確実ではないだろうか?放射線の遮蔽は岩盤で、熱の除去は自然循環で対応すれば、従来のように「地下だから大丈夫」ではなく「地上だから大丈夫」と視点を変えてみてもよさそうに思う。

 また新しい技術の面から原子力を考えると、例えば小型の高温ガス炉を用いたコージェネシステムや、核熱利用水素製造のプラントを、日本の各コンビナートに配置するのも、新たなニーズとなりうる。さらに、海外での原子力発電でのCDMを認めさせることができれば、日本の温暖化ガス削減に大きく貢献することとなるだろう。

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EDITORAL
編集後記

○…「崩れる既得権、膨張する利権」、これは某大手経済誌の特集タイトルだが、現在の民主党政権の状況を言い得て妙だ。
 その特集の構図は、公共事業カットによる国土交通省・建設業界、農家への直接補助金による農協、自民とべったりだった経団連(民主党の一部に反ビジネスの傾向もある)、医師会、租税特別措置などが既得権崩壊、崩れないのは民主党の福祉重視による厚生労働省、テレビ局、特殊法人、労働組合・正社員など、利権を拡大するのはエコブームと環境省、政権の中枢を押さえ郵政・政策投資銀行への力も復活した財務省というものだ。
 業界・経済界にとって、とくに崩壊する既得権は逆風となる。二番底という不況の深化など現実の厳しさに直面するとともに転換しないと、政権は持たない。
 民主党は英国にならって、大量の政治家を政府に送り込んで、政治家が行政を主導しようとしている。この政治家主導がうまく機能するかというと、すでに英国で大きな問題が生じている。政府に入った政治家が目先のメリットをもとめ、官僚がお土産を与えることになってしまったという。
 民主党の新人議員は地元密着を教育されている。つまり地元利害の代弁者となることだ。これでは民主党政権でも利権政治の構造が変わる可能性はほとんどなさそうだ。

○・・・もはや、高齢者といわれる年代に達してしまったが、これまでのめり込んだスポーツが3つある。学校時代に運動会でもビリから二番になったことがない運動音痴のはじめてのスポーツ体験は「登山」だ。駆けっこは遅くとも歩けるだろうという単純な動機だ。登山にもルール、マナーがある。ルールを守らなければ即、命にかかわることもある。
 次いでチャレンジしたのが「ゴルフ」だ。これはビジネスの関係で初めは仕方なく行った。もとより運動音痴、上手くなろう筈がない。けれど、途中からはまった。ゴルフ関連の指導書をあさり、上達を試みたが、断念。全く上手くならないからだ。しかし、歴史にのこる名ゴルファーの名場面集、金言集は面白かった。ルールにはうるさいが、審判員は自己だから人間性が極端に出る。考えてみれば、登山にも通常、審判員はいない。
 今のめり込んでいるスポーツが、ある「球技」だ。もちろん、プレイヤーではない。審判員としてだ。あらゆる球技がそうだろうが、ルールが細かくある。あらゆるルールには、その成立の理由がある。フェアネス、安全確保等々だが、試合を面白くするためでもある。審判はルールを熟知し、直ちに反応しなければならない。時には選手・観客のブーイングにも耐えなければならない。俺は間違いっていないと思わないとやってられない。

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