EnB19号 目次
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■EYE詳細へ
「温暖化ガス25%削減」は国益だ

■Report
廃棄物処理施設整備・運営でDBO方式が席巻

「未来を拓くエンジニアリングの力」
エンジニアリングシンポジウム2009開催へ

■GLOBAL Report
韓国プラント・建設輸出、3四半期で急回復

いぜん好調な中国エンジニアリング企業

■Global Business
・Fluor、500職をカット
・Siemens、ソーラー分野を強化
…現代重工業、現代綜合商事買収の優先交渉者に
…大宇建設売却、海外資本の可能性

■TOPICS
インターグラフ、ユーザー会を開催

CO2排出、ピークアウトも可能に

■NEWS Flash
・丸紅、ベラルーシで繊維プラント受注
・三菱重工、GTCC長期保守契約を連続受注
・Jパワー、乾式排脱で米に技術供与
・川重〜双日、APECサミット会場向けGT発電設備
・三菱重工、タイでGT高温部品補修会社設立
・JBIC、UAEシュワイハットIWPPでプロファイ
…プラント関連企業で上半期業績下方修正
…伊藤忠、米最大のバイオマス発電所を開発
…日清エンジ、高純度炭化物ナノ粒子の大量生産に成功
・新日鉄エンジ、新業務担当役員

■Projects News
…カタールガス、長期メンテナンスで入札
…Sonatrach、Tairet製油所計画でFEED
…Shell、FLNGでサイトワークをスタート
…CB&I、GorgonLNGのタンク部門を受注
…BASF、アジア太平洋地域で29億ドル投資
…Petrobras、第3LNGターミナル建設へ
…CNPCとChevron、川東北ガス田を2010年生産開始
…ExxonMobilとSabicのPJ、コストは50億ドルに
…Saipem〜現代建設、カタールで肥料プラント受注
…IPIC、Long Son製油所に参加か
…Jacobs、Borouge3でFEEDを受注
…KBR、サウジで肥料プラント改修工事を受注
…Duqm石油・石化PJでIPICが参加
…Petrobras、FLNGで入札へ
…Pertamina、BantenBayで製油所を計画
…カナダのCCSプロジェクトが前進
…Sofregaz、アルジェリアからFEED受注
…Shawと大宇、インドネシア石油開発でMOU
…Al-zour製油所、再開へ
…現代建設、Chevron向けにLNG設備
…ADNOC、Shahガス田開発で入札へ
…Tacaamol計画で来年にもFEED開始へ
…GE、GorgonLNGに冷凍機コンプユニット
…GS建設、イランでガスプラント受注
…印TATA、新製鉄所用地を確保へ
…Kogas、JubailでDMEプラント
…韓STX、ルーマニア向け風車受注

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 19号 表紙

 

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「温暖化ガス25%削減」は国益だ

 2020年までに1990年比25%の温暖化ガスの削減という、民主党政権の「約束」に対する風当たりは依然として強いようだ。本心では誰もが「そんなことはできない」「国民の多大な負担が生じる」と考えている。しかも、25%の中身はまだ何も決まっていない。新たに計算をしなおすというが、経済モデル、技術導入シナリオそのものは現実的に変えることは難しい。そのため、出てくる結果としては、これまでと大差ないものが出てくるはずである。したがって現実的には経済を犠牲にしなければ、この目標を達成することは不可能である。

 だがこうした批判は、結局のところ従来型の思考形態から脱却できていないのかも知れない。そもそも、世界の最先端の科学者が集まり、政治の影響を受けずに出した結論が「先進国は25〜40%の温暖化ガス削減が必要」というものなのだ。これは科学から政治に対して投げかけられた要求なのである。この科学からの要求を無視すれば、結局は経済そのものが破綻する可能性が高いということを、もっと真剣に考慮する必要がある。経済発展を犠牲にするのではなく、経済活動の維持継続のために、この科学からの要求にこたえていかなければならない、という観点が必要だ。

 そして民主党政権は世界に先駆けて、この科学からの要求に応えよう、と最初の一歩を踏み出した。そしてこの行動は日本の国益にとっても実に大きな意味がある。日本が初めて世界をリードして、世界的な枠組みを作ろうというのだ。機運は高まってきている。日本の一歩は世界の一歩となりうる。そして枠組みが作られた後、世界をリードする日本は、そのルール作りにも大きな影響力を発揮できる。日本が責任を果たしつつ、不公平とならないルール作りを先導できる。今、25%の中身がないことを批判するのは容易いが、ルール作りを控えた、今の段階で削減方法の中身を明確にするのはむしろ交渉を不利にすると見るのが正しい。

 技術進展が現状よりさらに進めば、2030年にもCO2排出量はピークアウトするとエネルギー経済研究所は報告した。そして、そのソリューションを提供するのがエンジニアリング産業の役割となる。

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EDITORAL
編集後記

○・・・民主党政権の迷走ぶりが目立っている。本日の新聞記事をみても八ツ場ダム再検証表明、日航再建国土相作業チーム再建案銀行団不同意、行政刷新会議予算査定メンバーに1年生議員参加に党が異議、防衛相普天間基地現行案容認などなど。これらはいずれも入り口から間違っていたとしかいいようがない。子供手当ての一方で、案の情特定扶養控除縮小検討と民主党政権下での増税路線が明らかとなった。
 選挙のためにはなりふりかまわぬ姿勢もはっきりしてきた。個人的私怨を晴らすかのような郵政民営化の逆転の容認、医師会をはじめとする業界団体の切り崩し。労組に加えて、支持団体は自民党より格段に広がる可能性がある。既得権は温存される。
 雇用情勢は失業率5%台から6%台の懸念もあるという危機的状態。政府の雇用対策は、財政措置なしというもので、介護資格助成、公共事業の削減で雇用が減る建設業から農林業への就業促進と環境分野の人材育成など実効性がない空論に過ぎない。
 公共事業は最大の雇用創出策として世界的に実施されており、中国・韓国などこれをつなぎとして景気が回復している。介護・農業が事業として成立つ基盤がないのは明らかだ。環境例えば太陽電池分野の育成は結局は国民の負担になる。鳩山政権下の景気の二番底は避けられそうもない。

○・・・はや11月、すぐに師走だ。「兎に角、時の経つのが早い」と、言い古された言葉を最近頻発するようになった。多分、それだけ歳をとったせいだろう。ただ、今年の年末はいつものそれと様相を異にしている。新政権による初めての新年度予算の骨格が明らかになるからだ。新体制を是とする、否とするかの立場を超えて注目されるだろう。今後のわが国の行末が、それによってあらためて見えてくるだろうから・・・。
 それにしても、最近の報道機関は劣化が著しいと感じるのは私だけであろうか。特にテレビの報道ぶりには目を疑いたくなる。新首相が国会において初の所信表明を行った当日、覚せい剤取締法違反罪に問われたタレントの初公判も開かれた。当日夜のテレビのニュース番組のどれもが、タレントの初公判一色だった。NHKでさえ比重を初公判においている様相。翌日のテレビのワイドショーも、公判の傍聴券獲得に何人並んだからはじまって、供述内容を繰り返し報道して、識者といわれる人がコメントする。
 首相のはじめての所信表明演説の内容、是非はさておいて、タレントの初公判がそれほど国民の生活に影響するものなのか。これが芸能専門局であれば理解できる。各局が一斉に公共電波を使って特番。異常としか思えない。

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