EnB18号 目次
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本体回帰は何のため?

■Report
見直される地熱発電ビジネス

■GLOBAL Report
国際ランキング、本年も中国企業・中東企業が増加
2008年の世界エンジニアリング企業の動向(3)−その他編−
■Global Business
・ArevaのT&D事業売却、3グループが2次入札へ
・Babcock International、UKAEAを買収
・Wood Group、Baker Energyを買収

■TOPICS
産総研、土壌汚染リスク評価システム公開

■NEWS Flash
・大気社、中国で新塗装工場を受注
・川崎重工、大塚製薬のインドネシア向けコージェネ受注
・東レ、世界最大のRO淡水化プラント向けに膜受注
・IHI、CameronLNG受入基地を完成
…昭和エンジ、昭和電工に統合へ
…荏原製作所、廃棄物処理事業を再編
…丸紅〜大ガス、豪州で風力発電事業に参加
…東電、サウジの省エネ推進でコンサル
…サハリンエナジー、プロファイ契約

■Projects News
…アブダビ、Shahサワーガスプロジェクト、入札延期
…UAE、Ruwais製油所拡張PJで近く発注へ
…UAEの原子炉入札、3グループが参加
…Dow、タイのHPPO計画のアウトライン決定
…中国KPI石油・石化統合計画、来年パートナー選定
…浙江逸盛石化、第4PTAプラントを計画
…Ineos、フェノール・アセトンで再認可
…CNPC、チャドで製油所建設へ
…Tout Lui Faut製油所増設
…Gasprom、サハリンでShellと協力関係を強化
…ICA Fluor、Pemexから受注
…クウェートで製油所再入札へ
…MRPL、PPコンプレックスでNovolen技術選定へ
…Sinopec、上海製油所を拡張
…KBR、サウジShaybahNGLを受注
…SNC-Lavalin、サウジでガスプログラム受注
…Veolia Water、ペトロブラスから受注
…Repsol YPF、Mendosa製油所で品質向上投資
…Aker、GorgonプロジェクトMEGを受注
…印Hindustan建設、原子力でAMECと契約
…現代重工、米国から風車受注
…ウラジオストックにLNG液化プラント建設へ
…大宇建設、Shawとインドネシア石油開発で協力
…クウェート、造水・発電を大幅拡張
…サウジJubailEDCプラントで韓国4社が競合

■フォーラム
■海外・国内主要プロジェクトの動向
■最近のプロジェクト受注・契約状況
■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ
■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 18号 表紙

 

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本体回帰は何のため?
 川崎重工業が、カワサキプラントシステムズおよび川崎造船、カワサキプレシジョンマシナリの3社を、来年10月1日付けで川崎重工本体に再編入することを決めた。「事業の選択と集中」「事業部門の自立」の掛け声のもと、2002年に船舶および精機部門を、2005年にプラント部門を分社化した。それが来年再び本社に編入される。プラント部門に至っては、わずか5年間の分社期間であった。

今年4月には、日立造船が分社化を進めてきた子会社10社を本社に再統合した。この方針転換は「事業環境の変化と、子会社それぞれが強い体質となったことによるもの。再統合によって、共通部門を一本化し業務コストを下げるとともにリクルーティングや研究開発の面で有利になる」と説明している。

かつて利益を出しにくかった事業部門が、分社化によって体質を強化し、再び本社にもどることで、全体としての収益力が高まる、というのは無い話ではない。しかし今回の川崎重工の件では、そういう話よりも、むしろキーワードは環境問題ということのようだ。つまり今後の環境分野での取り組みを強化ししていくためには、シナジーを発揮していかなければならず、そのためには「別会社」という制約が邪魔になったため、一体化することで、技術や人材をより流動的に、有効に活用したいというのが狙いのようだ。

特に環境・エネルギーに関しては、自然再生エネルギーや天然ガス、水素、海洋関連など、各子会社で分散・重複している分野があり、これらを組織的・機能的に集約することで、価値の創造を迅速化できるということらしい。

昭和エンジニアリングもまた、親会社昭和電工への吸収が決まった。ユーザー系のエンジニアリング会社は機能分割により、外販の拡大による人件費削減という意味合いもあった。ところが外販がさほど進まず、しかも本体はより一層、省エネ、環境対応に迫られていく。そのなかで子会社が持つエンジニアリングと工務という機能をそれぞれの場面で適正に活かしたいということらしい。これも環境がキーワードである。環境問題への対処は、ものづくりだけでは難しいのか。
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編集後記
○…いま議論を呼んでいるダム、道路などを含む公共事業、この全てをムダとは誰も言わない。必要なインフラ整備は国民の生活向上に欠かせない。産業政策上、公共事業遂行が有効であるとは思う。経済対策の一環として公共事業は機能するのではあるまいか。地方活性化にも寄与する事業はある。  問題は、その事業が本当に必要な事業かどうかだ。これまで本当に必要な公共事業かどうか、疑問符がつく事業が数多くあった。誰のためのものか分からない事業、当初計画から投資額が膨大に膨れ上がった事業、長期の事業期間を経て、時代のニーズに合わなくなった事業、数え上げれば切りがない。しかし、いったん初めた国の事業は中止することは殆どない。「これまでの投資が無駄になる」とばかりやみくもに税金をつぎ込む。
このような状況が蔓延った一因に、調達、実施方式に問題があったような気がする。国土交通省は計画の立案・決定者であるとともに、事業の調達発注・管理者であった。これでは自己増殖するのは当たり前だ。これに政治家が絡む。この既得権益を手放すことはなかなかないだろう。この弊害を防ぐためには、計画立案者と調達発注・管理者を分離するべきではなかろうか。地域主権を言うなら、地域にそれら機能の一部を移すことも・・・。

○…人類の起源への関心は大人から子供まで高く、新聞に化石関連の記事が載ったり、一般科学雑誌の記事や書籍も少なくない。最近も、最古の人類ラミダス猿人(440万前)の化石から全身像の復元に成功したという記事がでた。骨盤構造から二足歩行が可能、足は樹上生活に適した構造で長期の歩行は難しい。樹上生活しながら、直立二足歩行もしていた。脳の大きさはチンパンジー以下の300−350cc、森の果実・昆虫を食べるというチンパンジーに近い食生活が想定できる。この発見は森林にいたときから二足歩行というのだから、一般に流布している人類の草原起源説を完全に否定するものだ。
人類学者が二足歩行を人類のメルクマールとして、類人猿同様の生活・知能しかもたないラミダスなど猿人を人類と呼ぶことには、筆者はとても納得できない。人類は言語・思考能力が発達それを駆使している。肉体をほとんど変えることなく、陸上の多くの環境に適応が可能となった。高度な社会生活を営む、これらの基盤になったのは、高度な脳をもったことだ。類人猿を凌駕する脳の大きさをもった時点から人類と呼ぶべきだろう。原人段階(ホモ属)150-200万年以降が人類とすべきだ。それ以前の猿人は二足歩行する類人猿であり、そのなかに人類の祖先である類人猿も含まれるということだ。専門家だからといって、騙されてはなるまい。
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