EnB17号 目次
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柔軟性の足りない日本社会

■Report
医薬品プラントの新潮流

■GLOBAL Report
世界コントラクター、不況回復に楽観的
2008年の世界エンジニアリング企業の動向(2)−コントラクター編−

■GLOBAL Business
・Balfour Beatty、Parsons Brinkerhoffを買収
・Vinci、Cegelec買収でQatariとの提携強化
・米国EPC企業の太陽熱発電プラントでの動き
  Bechtel、440MWプラントをEPC受注
  Fluor、世界ライセンス向けに設計開発を受注
・斗山重工業、Skoda Powerを買収

■TOPICS
世界に影響を与える米国LNG事情
現実化する藻類バイオフュエル
新日鉄、大分1号高炉を稼動

■NEWS Flash
・日揮、GorgonLNGプラントを受注
・神鋼環境ソリューション、ベトナムで水処理設備受注
・日立製作〜住商、エジプトから超臨界火力STG受注
・丸紅、タイからコージェネ受注
…三菱重工、米国にガスタービン工場建設へ
…川崎重工、川越火力向けLNGタンク2基を受注
…東電、トルコの電源最適化ODA
…住商、サウジで石油・ガスプラント向け通信設備

■Projects News
…サウジRusTanuraPJの概要決定
…PetroChina、カナダのオイルサンドPJに資本参加
…FW、SnatosCSMプロジェクトのFEED受注
…ABB、Sonatrachから設備を受注
…アブダビIPIC、パキスタンの製油所に出資
…Chevron、アジア向けにLNG供給契約
…Sinochem泉州石化、Unipolを採用
…エマソン、イリノイの石炭ガス化に参加
…Petronet、PNG・LNGの権益取得へ
…INVISTA、中国にプロセス供与
…KEPCO、インドと原子力協力
…遼寧石化、1000万t/y製油所建設へ
…S-Oil、温山製油所拡張工事に着手
…三星エンジ、空気分離装置受注
…Aramco、Manifa&Shaybah開発でPM発注へ
…Shell、ロシアに潤滑油プラント
…Siemens、UAEで送電設備受注
…福建石油、製油所能力は倍増へ
…STX重工、サウジで鉄筋プラント受注
…Technip、Jubailで受注
…トルコ、原子力発電で発注へ? 
…PNG・LNG、コスト見直しへ
…中国、フェノールで認可
…現代重工、クウェートで発電プラント受注
…Mangalore石油石化PJ、発注先決定へ
…オマーンDuqm石炭火力が前進へ

■海外・国内主要プロジェクトの動向
■データ・ファイル
■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 17号 表紙

 

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柔軟性の足りない日本社会
インフルエンザワクチンの製造には鶏卵が必要となる。しかしその鶏卵はそこいらへんで買えるようなものではなく、有精卵でなければならない。大量のワクチンを製造するには、10万個規模の大量の有精卵が必要となるため、ワクチンメーカーは鶏卵農家に1年前から予約し、計画的に生産を行う。なので、今年のように新型インフルエンザが発生してしまうとワクチン不足に陥る。ワクチンの増産は出来ない相談なのだ。

しかし米国などでは、鶏卵ではなく動物細胞によるワクチン製造技術が確立しつつあり、1か月程度でもある程度の増産が可能だ。日本のワクチンメーカーはこれまで鶏卵法に集中しているため、動物細胞によるワクチン製造技術が確立していない。今、あわててその技術開発に取り組んでいるところだ。

日本という社会はおよそ新しいものに対しては、門戸を閉ざしたがる。ExxonMobilが藻類に油を作らせるという技術開発に6億ドルもの投資を行うというが、日本では同様の技術はまだ大学の実験室レベルである。科学技術立国と言いながら、その根本となる技術開発は従来技術の延長にしかお金が付かない。新機軸では、相手にされないのが日本の社会であるかのように感じることは多い。

民主党が温暖化ガスの25%削減を打ち出せば「できっこない」と頭から否定してしまう。確かに従来の政策の延長線上ではほぼ不可能である。しかし、本当に厳しい数字だろうか?そもそも、それが「真水」であるかどうかさえ、明らかにされていない。現状では主要国が枠組みに参加しなければ効力を発揮しない話でもある。まずは主要国全員参加の枠組みを如何につくるかが、温暖化対策では最大の問題なのであり、具体的な対策の中身をどうすばよいのかについても前提条件がでそろわなければ論評のしようがない。「日本から逃げいていく産業もでてくる」という意見もあまり説得力はない。日本という重要なマーケットから産業が逃げ出すということの方が考えにくい。

柔軟性が足りないというのは、日本の社会全体に言えることなのかもしれない。それが日本の技術の多くが二番煎じに終わっていることの要因だ。
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編集後記
○…民主党政権が発足した。前号で民主党のマニフェストは政権交代後、具体的実現性と影響を考慮して、再検討がなさるべきと述べたが、鳩山政権の動きをみると、現実を無視した全面的な実現をめざした拙速な動きが目立つ。
鳩山内閣は景気対策として個人消費刺激というが当面の具体策はないに等しい。景気対策には具体的な雇用を創造することが必要で、オバマ政権のように、公共事業・産業振興が必要なのだ。
公共事業では就任会見での「新規の公共事業は減らさざるを得ない」との国交相発言など公共事業をムダと捉えに懸念される。なかでも、事業が相当に進行している八ツ場ダムを強引にやめようという姿勢、ダムによらない治水を目指すという発言などダムをムダの象徴とみているようだ。利水ダムが不要というのは当然だが、治水にダム以外に有効策がないのは、脱ダム田中長野県政での経緯を精査すれば分かることだ。
不況時の公共支出が景気刺激策として有効であるのは、過去も現在も将来も、世界的にも変わらない事実だ。必要だが不急のプロジェクトなど、建設コストの安い不況時に実施することは公共部門にとってもメリットがある。ところが民主党の補正予算執行見直しで、多くに事業が停止しそうだ。景気への悪影響が懸念される。

○…登山が趣味である。年に数回は泊りがけで難易度の高い山に挑戦してきた。しかし、経済的理由と体力の衰えから年々登山回数が減り、より安全と思われる山へ行くのを心がけている。
そんな中、衝撃的だったのが今年7月の北海道大雪山系トムラウシ山での本州からのツアー客、ガイド等9名が死亡した大量遭難事故だ。夏山でこのような大量遭難はまれだろう。悪天候が予想される中、予定を強行して風と雨に打たれて低体温症となり、凍死した。雨と風にさらされると、100mで1度体感温度が下がるという。2000m級の山では、実に20度体感温度が下がることになる。トムラウシでは7年前の同じく7月に台風による暴風雨でツアー客を含む女性2名が凍死等で亡くなっている。その時のガイドは裁判で刑が確定している。
地元の人が「トムラウシ山へ本州から来る登山客をみると、遭難予備軍と思われる人が非常に多い」と書いているのを読んだことがある。悪天候もなんのその、装備も不十分で強行日程で登るというのだ。ツアーの場合は、スケジュール消化が最優先される。ツアー参加者も「折角大金をはたいてきたので、安全策をとり引き返すなどとんでもない」と考える人が多いのかも。「引き返す勇気を出す」は言うは易く、行うは難しだ。特に山の場合は生命にかかわる。
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