EnB15号 目次
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海外志向を高めよう

■INTERVIEW
強い会社に向けて、社内のタガを締め直す
より高度な仕事を目指し、人材教育も拡充
日揮代表取締役社長兼COO 八重樫 正彦氏

■Report
エンジニアリング大手の“人財開発”
「T型人材」を育成する千代田化工建設

低飛行続くプラント業界の第一四半期

■GLOBAL Report
世界デザインファーム、不況を生き抜く新戦略
2008年の世界エンジニアリング企業の動向(1)−
デザインファーム編

■GLOBAL Business
・SNC-Lavalin、ロシア企業48%株を取得
・RWE、American Water売却で水事業撤退完了へ
・Veolia、ノンコア事業売却が進展

■TOPICS
FloatingLNG、未だコストに課題

山武、FA計装をオープン化

■NEWS Flash
・日揮、ラービグPJ第2期でPMC受注
・三菱重工等、ZeroGenからIGCC・CCSのFS受注
・ENAA、世界最大の海流発電システム開発へ
・IHI/JFEエンジ、シールド掘進機を統合
…カタールGTLサイトをオランダ外務大臣が訪問
…三菱重工、E.ONのCCS実証試験Pre-FEED
…IHI、米PWR向けに原子炉格納容器受注
…タクマ、浜松南部製造工場改修工事受注
…双日、韓KICと製鉄関連設備の国内販売代理店契約

■Projects News
…Aramco/Total、アロマコンプレックスのEPC発注へ
…米Aquatech、印で造水プラント受注
…豪州でバイオリファイナリー計画
…Boroge3、PMCにBechtel
…神華、7つの石炭化学を建設へ
…大林産業、イランからLNG
…PNG LNG、Early works開始
…Neste Oil、バイオマス液化で実証試験開始
…インドネシアDongiLNG、国内消費優先に?
…Total、CCS試験計画で認可取得
…Pemex、リインジェクション設備のメンテで入札へ
…Pemex、石化コンプレックスでスペインに発注
…PetroChina、製油所を拡張
…Petronas、デボトルネックでLNG増強
…Qafco、新尿素プラントを計画
…Qapco、LDPEをUhdeに発注
…GladstoneLNG、重要PJに指定
…Sibur、プロジェクト延期
…Toyo−Thai、宇部興産から受注
…FutureGenが復活、イリノイでプラント建設
…ABB、Sonatrachからコンプレッサーなど受注
…米Dupont、セルロース系バイオエタノール生産へ
…Sinopec、広西壮族自治区の製油所計画を復活
…台湾CPC、ルーブベースオイルプラント検討
…韓国S-Oil、アロマを建設

■海外・国内主要プロジェクトの動向
■データ・ファイル
■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 15号 表紙

 

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海外志向を高めよう
第一四半期決算では、専業大手が海外大型案件で受注増加しているものの、他の大半の企業は受注が減少している。売上に関しても、受注の低迷を受けて、殆どの企業が減少となった。

面白いのは、ゼネコンで売上が増加している会社があること。これらの会社の増収要因を見てみると、国内の公共工事の増加によるものである。昨年の世界的な金融危機以後、日本政府は景気回復のために公共工事を上積み。ゼネコンではどうやらその効果が出ているようだ。しかしやはり民間向けの受注の減少の幅は大きく、全体でみれば下支え出来たとは言い難い。どれだけ公共事業を積み上げても、その効果は限定的であり、もはや景気回復の切り札とはなり得なくなっているようだ。

しかしそれも当然と言えば当然。国内建設市場は、もはや民間で支えられている。公共事業で必要な投資など、限定されているのだ。しかも日本国内の市場はさほど増加してはいないが、海外では中東やアジアの新興国での成長は全く止まっていない。海外民間市場は大きく拡大している。もはや税金で建設業の業績を支え、雇用を増やすというのは時代遅れの政策となっているのだ。

以前、某シンクタンクで聞いた話だが、日本には土木・建設業で50万社もあるという。従事者が50万人ではない。これほど土木・建設に偏った産業構造は世界的にも珍しい。これを改められなければ、日本の借金の増加を止めることはできない。そのためにも、国内ではなく、海外に市場を求めていく海外志向を建設業者がより強く持たなければならない時に来ている。

先進国の建設業は、国内市場だけでなく、海外での受注活動も活発に展開している。日本はむしろ遅れているといえるだろう。

プラントの世界でも日本で本格的なスクラップ&ビルドが始まらない限り、電力を除いて大規模案件はあまりない。しかし海外にはまだ多くのチャンスがある。中国人が秋葉原に買い物に押し寄せているが、いずれ秋葉原の店だって、中国進出を考え始めるだろう。海外志向を高めていくには良い時期だ。
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編集後記
○…民主党の選挙目当ての政策の実現性が問題となってきた。交通関連として「高速道路無料化」「自動車税の暫定税率廃止」が重要政策として掲げている。前者は民営化して受益者の高速道路料金で債務を返還しようというのに、無料化して国が代わって返済しようということになるし、後者の減税も含めて、財源に対して大きな負担となる政策だ。
これらによって、新たな需要が発生し経済が活性化する、また国民全体への便益向上ともなるとの考えがあるようだ。しかし現政府により実施された休日の高速道路1000円乗り放題の結果は、地方活性化・消費の底上げが表面的には見られるものの、鉄道やフェリーなど他の交通機関への深刻な悪影響、渋滞、観光地間の格差などを考えると、経済効果としてはどれほどのプラスがあったか疑問だ。休日だけでなく全日にしたらプラスが増えるものでもない。物流も対象となることから、物流業者は歓迎しているが、運賃低下が一時的にはともかく、長期的に物流業者・労働者のメリットになりそうにない。
さらに自動車交通の増加は、環境面でのマイナス、他の交通機関とくに公共交通への悪影響などを考えると、「高速道路無料化」「暫定税率廃止」は採るべきでない政策だ、政権をとった段階で、改めて一から総合的な観点で交通政策を構築してほしい。

○…第45回衆議院議員選挙の結果は2005年の前回衆議院選挙における自民党大勝とは全く逆の結果となった。
なぜこうなったのか。
支持政党によって考え方、見方が違うかもしれない。郵政民営化を眼目とした「構造改革路線」が上手く機能しなかった。総選挙で信任を得ずしての首相たらい回しにあきれた。いや米国発の世界同時不況が政権を直撃した。等々、様々な要因があろう。
これまでの選挙で今回ほど、マニフェストが注目されたことはなかったのではなかろうか。マニフェストというと何か耳新しいが、要するに選挙公約であろう。選挙が終れば公約など全く忘れ去れるのがこれまでの常。公約違反と追及され、「公約の一つや二つ守れないからといってどうっていうことはない」と開き直ったた首相もいた。今回も、これまで何もしてこなかったのにいろいろ公約する政党もあれば、画に描いた餅とも思える公約を並べる政党もあった。個人的には、「政治家とは、驚くべき詭弁を弄する種族である」と認識している。
ぜひとも新政権に、この認識が誤りであったことを教えてほしいと思う。
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