EnB13号 目次
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全員のグローバル化に取り組む

■REPORT
エンジニアリング大手の“人財開発”
TEC、ヒューマンスキル向上に注力

2008年度海外プラント成約、33.1%減の157.9億ドル

■GLOBAL Report
米国のCM・PM・デザインビルド、競争が激化
2008年の米国エンジニアリング企業の動向(3)
-CM・デザインビルド編-

■GLOBAL Business
・Areva、100億ユーロの資金調達計画を決定
・AMEC、相次いで企業買収の動き

■TOPICS
新日鉄エンジ、エコハンガーを完成

■NEWS Flash
・海外鉄鉱向け省エネ設備、相次ぎ受注
・都市ごみ処理関連で相次ぎ受注
・インドへの拠点設置相次ぐ
・ENAA新理事長にTEC山田社長
…千代田化工建設、サウジから重質油分解装置受注
…日揮、機構改革実施
…三菱重工、コマンチェピーク原子力でMOU
…ウェスティング・ハウス、日本法人設立
…三井造船、陽子加速器を納入

■Projects News
…UAE、原子力発電で入札実施
…ConocoのYanbu製油所で入札再開へ
…RusTanula計画を前進へ
…三星エンジ、パラキシレン受注
…浙江逸盛石化、PTAで認可申請
…Technip、銀川のLNGプラント受注
…Siemens等、世界初の浮体式風車建設へ
…Banten製油所計画に韓STXが参加へ
…イスラエル、洋上LNGターミナルで入札へ
…Pemex、Burgosガスインフラで入札へ
…Uhde、SabicのPETプラント受注
…BalonganPPプラントはUnipolプロセス
…Borouge、エタンクラッカーをLindeに発注
…中国に新規製油所建設へ
…ExxonMobil、Sipchemに高圧PEプロセス供与
…福建石油総公司、全州に新規VDU
…マレーシアのFLNGにMustangが参加
…Petrifac、オマーンガス田開発でEPC受注
…米Proplant、Qafcoのコージェネ設備受注
…Shaw、イラクの製油所でFS+FEED受託
…TecnicasReunidas、サウジで水処理プラント
…AES、中東の発電所売却で入札
…チュニジアの電力輸出計画でPQ
…ABB、世界最大のRO造水向け電気設備受注
…Taweelahのエチレンで9月にITB

■フォーラム
■海外・国内主要プロジェクトの動向
■最近のプロジェクト受注・契約状況
■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ
■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 13号 表紙

 

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全員のグローバル化に取り組む
 プラント・エンジニアリングの現場とは、多くの国の人々が集まり、協働する場だ。およそ日本の企業が関わる現場で、これほど多様な文化・言語が集まる場というのも、他にはあまり考えられない。エンジニアリングとは幅広い多様性のなかで、いかにひとつの目的を達成するかを追求し続ける仕事といえる。
 この多様な文化・言語の集合体をうまくマネジメントしていく能力。それはこれまで各個人の資質に頼る部分が大きかった。本人の意向と適正を会社側が判断し、プロジェクトマネージャーを目指すか、それともエンジニアとしてプロフェッショナルな道を進むのか。エンジニアリング会社では、そのいずれでも十分な教育の機会を与え、それぞれにより能力の高い人材を育成しようとしてきた。
 しかし、プロジェクトがより巨大化し、複雑化し、JVが増え、ランプサムターンキーからコストレインバース、コンサルティングと幅が広がり、海外のサテライトや顧客との共同作業が増えるにつれて、エンジニアも本社のなかで設計していればよい、という環境はなくなってきた。つまり、これまでPMや営業などがグローバルに対応できていればよかった、ということから、エンジニアリング会社の社員全体がグローバル化していかなくてはならなくなってきている、と感じている人も出てきている。
 そして、個々のエンジニアが夫々にグローバル化していくことが求められる時代に入ってきた、ということは、従来のように個々人の資質に頼っていたグローバル化の限界が目の前に来ているということではないだろうか?
 個々人の資質というものは確かにある。しかし、それだけで巨大、複雑で顧客とのコラボレーションの中で進めていかなくてはならないプロジェクトを「バランスよく」ハンドリングしていくことも難しくなってきているのは事実だろう。
 エンジニアリング会社のすべての人をグローバルに対応できるようにするか。そして多様な場で最大のシナジーを出していけるか。今、エンジニアリング各社はこの厳しい課題に取り組もうとしている。
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編集後記
○…日銀6月短観によると、景況感をを示すDIは大企業製造業で3月前回調査より、10ポイント上昇、2年半ぶりの改善となった。これらを受けて、日銀は景気下げ止まりが明確になったとの認識を示した。しかし、この短観では設備や雇用の過剰感は払拭されておらず、2009年度の設備投資は前年度比24.3%減と過去最大の減少が見込まれる。
今回の不況は過去にみない急速な縮小であり、急速な調整が行われたことで、景気の下げ止まり、安定化の兆候が見えたのは確かだろう。株式相場でも5・6月には世界景気の早期回復に対する楽観ムードがでていた。しかし7月に発表された日米の経済指標により一気に楽観論が後退した。日銀短観は上述の設備投資だけでなく、企業収益見通しの下方修正もある。米国雇用統計は予想より大幅に悪化、米国個人消費の回復はすぐには望めないことが明らかとなった。
この間の状況を反映して、G8首脳首脳宣言は、世界経済に安定化を示す兆候があるが大きなリスクが存在、成長の回復・金融の安定・雇用促進の必要性を確認した。
今回の不況は調整がすめば回復という循環的なものではない。米国の過剰個人消費に支えられたブーム、EUの中東欧の復興バブルの崩壊なのだ。新たな世界を支える成長市場が必要なのだ。その意味で中国のウィグル民族問題は大きな懸念材料だ。

○…「此頃都ニハヤル物、フリコメ詐欺、無差別殺人」などと言っていられない世相になってきた。他人の傷みなどを無視した事件が相次いでいる。無差別殺人事件を起こした理由が「死刑になりたいから誰でも良かった」とは…。このような事件は昔からあったという人もいるだろう。しかし、己さえ良ければ他人はどうなってもいいという、あまりにも自己中心的な世の中を我々はつくってしまったのではないだろうか。
そして、政治の世界でも国民を無視した自己中心的な言動がまかり通っている。為政者は大衆に迎合し、おもしろおかしければいいだろうと人気取りに走る。これを追いかけるテレビだけではなく、新聞も含めたマスコミの責任もある。
「此頃政治ニハヤル物、地方分権ニ公務員タタキ、ソシテ誹謗中傷」。目立ちたがり屋のワンフレーズが飛びかう。その説明も何にもない。これを受入れる我々にも責任があるかも知れない。
「キツネやたぬきに化かされないように、眉に唾をつける」ことから転じた、真偽の疑わしいものを「眉唾物」という。ずるがしこいキツネは人間の眉毛の本数を数え、相手を見て化かすという。完全に我々は眉毛の本数を読まれている。こうなったら、眉毛に唾を塗ってからテレビ、新聞などの報道に接する必要がある。
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