EnB10号 目次
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大物狙いだけでは続かない

■REPORT
TGE、上海LNGピークシェービングターミナルを完成
受注減少にあえぐプラント業界-2009年3月期の決算状況

■GLOBAL Report
2008年のドイツ・プラント受注、記録更新
-長期ブームのピークは過ぎ、2009年は急落へ
ドイツケミカルエンジニアリング企業の苦難

■GLOBAL Business
・GE・Cisco、PPPのSmart Gridを受注
・Venezuela、石油サービス企業を国有化
…Foster Wheeler(FW)、OPE Holdingsの資産買収完了
…現代重工業、現代総合商事買収に失敗
…Alstom、ArevaのT&D部門買収の意向を表明
…AMEC、企業買収に5億ポンドを用意
…中国対外承包工程受注、大型案件が80%強

■TOPICS
産業機械受注、6年ぶりの減少
千代田化工、新中期計画を策定
市場低迷下の受注戦略-TEC、三菱重工の緊急対策

■NEWS Flash
・三菱重工、米国で500t/d石炭排ガスCO2回収プラント
・住友商事、下水処理サービス事業拡張を受注
・丸紅、チリ銅鉱山PJでプロファイ締結
・双日、韓国の太陽光発電SIに出資
・Hitz、バイオエタノール脱水システムを納入
・富士電機と古河電工、設備工事会社を統合
…スチールプランテック、木質バイオマス燃料化設備受注
…三菱商事、インドで鉄道車両受注
…川崎重工、蒸気タービン発電設備受注
…三菱重工、ウクライナ/南アに事務所開設
…三井造船、カンボジアにコンテナクレーン
…IHI、松尾橋梁、栗本鉄工、橋梁事業統合
…荏原製作所、燃料電池事業から撤退

■Projects News
…Aker〜Saipem、カシャガン油田開発を受注
…豪CSM-LNGが前進へ
…Aker、サハリン1の海洋構造物受注
…BG、豪州のLNGでCNOOCと合意
…英国の廃棄物処理PFIが契約
…エジプトで硫酸アンモニウム生産計画
…Exelon、Texasの原発計画を遅延or断念
…メキシコの石化増強計画で入札
…台湾Formosa、ベトナムにナイロン6プラント
…E.ON、ガスグリッド整備に4億ユーロ
…現代建設、ベトナムでポリエステルプラント
…印IOC、Paradip製油所向けで融資確保
…Jacobs、ペトロラービグからエンジサービス受注
…Sino-Kuwait石油石化計画はサイト変更へ
…三井物産、ガスプロムと幅広い協業へ
…Petronas、FLNGでJV形成
…Borouge3でPMC発注へ
…ポーランドで900MW石炭火力
…RWE、オランダの新エネに30億ユーロを投資
…韓KOPEC、ギリシャの原子力実験炉の更新を受注
…SabicとSipchem、新規特殊化学プロジェクト推進へ
…Saipem、アルジェリアで肥料プラント受注
…FW、Sasolとフレームワーク契約
…Siemens、タイで廃水処理設備受注
…中国・泰州でPVCプラント計画

■海外・国内主要プロジェクトの動向
■データ・ファイル

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 10号 表紙

 

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大物狙いだけでは続かない
昨年末の段階では、またプロジェクト市場は落ち着いていた。世界経済の急速な悪化に対しての懸念はあったが、その時点でプロジェクトの延期は限定的であり、中止案件もなかった。しかし、その後の3カ月間で急速にプロジェクト市場が冷え込んだ。クウェートのリファイナリーがキャンセルされたのは多分に政治的問題であったが、製鉄機械の発注が止まり、石油やガス関連でも延期が相次ぎ、石化プロジェクトの進捗がとまった。いずれも市場の見通しが立たず、最終製品の需要が見込めなくなったこと、それに金融市場の混乱により、プロジェクトの資金調達が困難となってきたにもかかわらず、プロジェクトの繁忙期の名残でプロセス機器の価格はなかなか下がってこない。こうしたことから、プラント市況は予想を上回って、低迷してしまった。

しかし、今後もこの状況が続くかというと、そこはやはりエネルギーとか社会インフラなど、今後も引き続き重視される市場を抱えているので、それなりに安心感はある。当面は厳しいものの、今後はプロセス機器の価格低下が目に見えてくると見られるし、世界の金融機関の負債の整理が終われば、再び資金調達も可能となってくる。現在ペンディングされているプロジェクトでも、一部では再開の動きを見せている。

だが、日本のエンジニアリング会社は「大物」狙いに走りすぎてはいないだろうか?最近、数千億円規模のプロジェクトの話が多かったせいか、200〜300億円規模のプロジェクトを小さく感じてしまう傾向にある。しかし、10年ぐらい前までは100億円を超えれば「大型案件」だったはずだ。そして最近流れている韓国の受注も数百億円規模のものが中心である。

超のつかない「大型案件」で、日本のエンジニアリング会社の受注が減ってきているような気さえする。しかし今後、有望案件はむしろ小型化する可能性もある。特殊化学、シリコン、リチウム電池などの新分野の案件もターゲットとなるなかで、こうした規模の案件でも確実に利益を出せる形に、いかに会社の動きを変革できるか。大規模プロジェクトで利益を出せる会社、というだけでは続かない。
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編集後記
○…豚インフルエンザ、日本中が大騒ぎしている。ようやく騒ぎが(インフルエンザではない)終息してきたようだ。後述のOpenブログのコメントに「『オオカミが来たぞー』って騒ぎまくってたけど、実は『しつけのなってない犬でしたー』ってオチですよね」とあった。言い得て妙だ。

だがほとんど最初から弱毒性のインフルエンザウィルスだとほぼ断定されていたのだから、政府の判断と対策、マスコミの大騒ぎにはおそれいる。いまさらテレビで首相がでてきて「政府からのお知らせです。・・・・・・冷静な対応をお願いします」。おいおい、冷静に考えれば無理・無駄であるのに、水際阻止だの一斉休校など、パニックを振りまいたのは政府だろう。

この種の問題は選挙目当ての政治家が関与すると碌なことがない。専門家による医療衛生行政機関がリードすべきなのだ。欧米には疾病センターが機能を果たしている。だが厚生労働省など日本の専門家は失敗を極度におそれて、今回のような判断を容認する。テレビでまともな発言をした専門家は元WHO出向の人だけだった。必要なのはインフルエンザ一般の対策・知識なのだ。
豚インフルエンザの正しい情報と合理的判断を探しては見つけたのが
Openブログ http://openblog.meblog.biz/、インフルエンザを特集しているので、ぜひ訪問されたい。

○…土日の高速利用料金1千円の誘惑にも負けないで、「ETC」をつけていない。土日に乗用車で高速道路を利用して遠出するほどの優雅な生活をおくっていない。料金低減で一斉に行楽に繰り出し、激しい渋滞を紹介する報道を見ていると、よくもまあ、耐えられるなぁと思ってしまう。それでなくとも、「ETC」の必要性は全く感じていなかった。そこにきて猫も杓子も「ETC」となれば、生来のへそ曲がり、絶対に今後も搭載しないとなってしまう。大体、ETC搭載者に限る割引というのが気にくわない。あの一連の補助・促進策を見ていると、裏に何かあると勘ぐりたくもなる。

もし、景気刺激策、経済対策であるというならば、平日に、しかもETC搭載の如何に関わらず貨物輸送車全てを対象にするべきである。物流コストに苦しむ事業者は多い。これのほうが余程、経済効果が高いような気がするが・・・、素人考えであろうか。

そしてもう一つ。わが家のテレビはもう10年以上同じものを使っている。しかし、よく映っている。そこにきて、あの「地デジ」である。2011年7月にはアナログ放送をやめるという。デジタルになればチャンネル数が格段に増えるという。わからないでもないが、全国民に強制すべきことなのか。大体、くだらない放送が多いテレビ、これ以上チャンネルを増やしてどうする。
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