EnB05号 目次
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原子力部会の旧態依然

■REPORT
日露をつなぐ歴史的事業、サハリン2

FIATECHの技術カンファレンスに注目
-ISO15926インタフェースで普及拡大へ-

2008年産機受注は高水準もプラント半減

■GLOBAL Report
海外エンジニアリング大手、受注低迷鮮明に

■GLOBAL Business
・Siemens、Rosatomと原子力合弁でMOU締結
…Arevaの将来
…Balfour Beaty、RT Dooleyを買収
…Aker Solution、Wirth GnbHを完全子会社化
…Parsons、McMunn Associateを買収

■TOPICS
Fieldbus有効性の認識拡がる

2009年度産機受注は17%減に

■NEWS Flash
・三井造船、タンジュン・ジャティB工事を受注
・東芝、STP原子力を正式受注
・MODEC、ペトロブラス向けFPSOを完成
・JAPANプロジェクト国際賞にサハリン2
・新日鉄エンジ、E3ガソリン利用試験を開始
・三菱商事、世界最大の太陽光発電事業へ参画
…日揮等、イラク石油開発に参加
…カワサキプラント等、次世代農業コンソーシアム
…清水建設、バイカル湖でMHガス回収実験に成功
…三菱商事、ニッケルプロジェクトを取得
…日本無線、インドネシアで沿岸無線整備PJ受注
…日立造船、組織改革

■Projects News
…Chevron、インドネシアのガス開発PJでFEED
…GASCO、Oil&Gas増産で入札
…四川省、炭坑ガスで発電
…斗山が韓国で石炭ガス化、FWがFEED
…EDFとENELが原子力でMOU
…EuroChem、カザフにリン系肥料コンプレックス
…豪州の小規模LNGが前進
…韓国がイラクBasraの石油開発権を取得
…米NRG、500MW太陽光発電を建設へ
…深LNGターミナルのコストは10億ドル
…天津でリファイナリー計画
…エストニアの原子力発電計画が認可
…エジプトの肥料プラントでUhdeがFS
…バリクパパンでMOU
…広西壮族自治区で製油所拡張計画
…TechnmontとWorlyParsons、LNGでアライアンス
…Aramco、Karanガス田開発で設備発注
■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ
■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 05号 表紙

 

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原子力部会の旧態依然
原子力部会を傍聴した。これだけ原子力が全世界で盛り上がっているなかで、さぞかし日本の原子力政策を担う審議会も活気を帯びていることだろうという期待もあり、新たな展開への提言なども出てくるのではないかという期待もあった。だが、正直にいって落胆した。実に旧態依然とした内容だったのである。

自治体は結局、もっと補助金を、電力会社はもっと優遇措置をと「お願い」するばかり。しまいには「原子力規制のあり方も、もっと原子力を推進するという視点から規制を考えて欲しい」というフザけた意見が堂々とまかり通ってしまう。規制当局と推進者は別の組織として、別の視点から活動しなければ、原子力規制に対する国民の信頼が失われてしまう。「結局なあなあでやっている」なんて思われたら、原子力を受け入れるという選択肢そのものが消えてしまうではないか。それは決して原子力をい発展させることにはならない。こんな単純な話が理解できないということは驚きですらあった。

もうひとつ目立ったのが「マスコミがマイナス面しか伝えてくれない。もっと原子力の肯定的な報道をしてくれないものか」という、お定まりのマスコミ責任論があいも変わらず出てくる。同じ話は毎回繰り返されているのだろうか?実際のところ、一般マスコミが、広告企画でもない限り原子力発電の提灯記事なんか書く訳がない。その一方で、事故は毎年起こっている。その情報を流さなかったらマスコミとしての存在意義がない。原子力のマイナス面が伝えられやすいのは当然のことであり、それに文句をつけても全く無意味である。いい加減、目を覚ましたらどうか。

そして、今もっとも重要な原子力の国際展開に関して、委員の誰も関心を示していない。これが最大の問題点と言える。実に内向きで、おざなりの審議会だ。10年以上前と話されている内容は大差なかった。これはもはや、単なるお茶会でしかない。

米国ではユッカマウンテンの計画が中止となった。最終処分を同計画に頼る気持ちがどこかにあった、日本の原子力政策は今、岐路に立たされている。もっと真剣な討議が必要なはずだ。
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編集後記
○…西松建設政治献金疑惑が世間の最大関心事にのし上がった。突如野党党首の秘書を政治資金規制法違反で、検察が逮捕したからだ。企業献金を個人献金と偽って報告したという嫌疑だ。
 企業献金も個人献金も禁止されているわけではない。献金を受けた側が企業が元と知っていてもあくまでも形式犯だ。さらに献金を受けた側が企業が窓口だからといって、個人ではないと知ることは難しい、企業関連の個人を企業がまとめる形といわれたらそれまでだし、また当該企業のために企業関連の個人が献金することもあり得るからだ、野党党首の説明は合理的だ。
 この献金は便宜供与を目的とし、汚職に繋るものだろうか。野党党首に職務権限はないから、常識的には考えられない。献金者の目的としては、国会質問や地方政界で政治家から邪魔されないためか、情報提供期待程度だろう。この点では同じく献金を受けている与党議員の方が問題である。
 政権交代が叫ばれる今日、国策捜査と謗られても実行した目的は何か、仕掛けたのは誰か。ここ数年官僚バッシングが厳しい。そして政治主導を政界は叫び、特に野党政権実現時には大幅改革が予告されている。その急先鋒である野党党首を引きずり降ろすのが目的で、検察の背後には官界の意向を体現するトップがいるという構図だろう。

○・・・恒例の「さくら開花予想」が発表された。それによると今年もさくらの開花は平年より少し早くなるという。平均気温が例年を上回っているかららしい。個人的な感じで言うと、今年の冬は極端に寒かった。例年になく寒く感じる。その上、冷え冷えとする出来事ばかりが次から次へと起こり、余計に寒く感じた。心温まる話題はほとんどなかったので、暗〜いトンネルをいつまでも歩いていたような感じである。いや、いまもトボトボと歩きつづけている。そう感じるのは私だけであろうか?それだけにさくらの開花が待ち遠しい。早く暖かい気持ちになりたいと思う。
 さくらの季節と言えば、卒業と入学のシーズンでもある。今年も地元小中学校の卒業式、入学式に出なければならない。小学校の卒業式、入学式、中学校の入学式まではただほほえましく眺められ、明るく丈夫に育って欲しいと思うのみである。複雑なのは中学校の卒業式だ。この頃になると父母の出席もぐんと減る。晴れ晴れとした子もいれば、大泣きする子もいる。心配なのは暗い表情の子だ。希望どおりの進路に進めなかったのか、あるいは他の事情があるのか。一人一人の顔を眺めながら複雑な心境になる。少なくとも我々大人は彼等を温かく迎え、安心して過ごせる社会を築いていかねばならないのではなかろうか。
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