EnB03号 目次
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硬直的なPETリサイクル

■REPORT
熱帯びる原子力市場、日本も「やる気」に

■GLOBAL Report
Siemens、Arevaとの合弁企業から撤退

■GLOBAL Business
・中国海外コントラクトの30年、国際市場で一大勢力に
…AMEC、石油ガスコンサルタントPIを買収
…Perini、Keating Buildingを買収

■TOPICS
浜松市清掃工場・水泳場PFIが完成-三井造船などが建設・運営

東芝、環境展を開催

三菱重工、GEと蒸気タービンを共同開発

■NEWS Flash
・三菱重工、ベトナム肥料工場にCO2回収技術
・日立製作所、中国から列車制御システムを受注
・エムテック、画像式異物除去装置を受注
・IHI、国内最大規模の河川ゲートを受注
・神鋼環境ソリューション、海外初の事務所開設
・東芝、PCB汚染土壌浄化事業拡大へ
・川崎重工、ガスエンジンで世界最高効率
…神鋼環境ソリューション、リサイクルセンター受注
…日立プラント、シンガポールの水関連企業を買収
…三菱重工、米ルミナントと合弁設立
…川崎重工、M7型GTで累計100台達成

■Projects News
…アブダビポリマー団地、60の工場が立地へ
…アラムコ、原油パイプライン拡張計画
…印ONGC、CBMでArrowとMOU
…FERC、LNGターミナルを認可
…三星重工、FLNGトップサイドを発注
…Total、Arzewの石化PJを2年先送り
…西豪州、LNGハブのサイトを決定
…GDF SuezとIberdrolaが共同で英原子力に参加
…アラムコとTotal、Jubail製油所計画を再確認
…ConocoPhillips、石炭ガス化でサイト決定
…Petrobras、新規肥料プラント計画
…Technip、エジプトからディレイドコーカー
…住友商事、Ras al-zourで優先権失効?

■フォーラム

■海外・国内主要プロジェクトの動向

■最近のプロジェクト受注・契約状況

■連載
しらないでは済まされない
海外プロジェクト建設法律のミソ

■エンジニアリングダイジェスト

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EnB 03号 表紙

 

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硬直的なPETリサイクル
廃PETの価格下落は当然、予想ができていたが、昨年4月ではトンあたり4万5,000円で売れていたものが、現在ではお金を付けなければ引き取ってもらえないのが現状のようだ。だが、これは当初のリサイクルの形に戻っただけである。  問題なのは廃PETが国外に流出している間に、国内のリサイクル業者が自事業をやめてしまったことだ。帝人のPETボトル→PETボトルリサイクルも廃業している。

廃PETが再び国内に還流したとしても、今度はリサイクル業者の能力が足りなくなってしまう。世界景気が回復すれば、再び国外へ流出するのだから、止めてしまった設備を再稼働させる選択は難しい。

景気が良かろうと悪かろうと、自治体の廃PET処理に関する費用負担は変わらない。なぜなら、容器リサイクル協会に「無償で」提供しなければならないからだ。利益が出たら自治体に還元するといっても、容リ協の取り分もあるから、還元されてもスズメの涙だ。それよりは高くかってくれる中国のブローカーに渡したほうがよっぽどよい。 ブローカーがいなくなった今、結局は容器リサイクル協会に「無償で」供給しなければならなくなっただけのことであり、再び買取りされるようになれば、またそっちに流れる。

プラスチックゴミのなかでは、PETだけがまともにリサイクル可能な資源ごみであり、他のプラスチックゴミは焼却するのが最適な処理方法だ。そのPETですら、まともにハンドリングできない今のリサイクル制度は、いい加減見直すべきだろう。

具体的には、リサイクルのなかで、容器リサイクル協会の存在意義がわからない。リサイクルの中間にわざわざ、国の機関を置いていることで、リサイクルに無駄な税金がかけられているのが理解できない。自治体と民間リサイクル事業者との直接取引をベースにして、より柔軟な形でやっていくほうが良いと思う。

たとえば、廃PETボトルをベール化するにもわざわざ、専門の会社に委託し、余計なコストをかけているが、これも本当に必要なのかどうか?ベール化するか否かは本来、リサイクル業者の判断で良いはずだ。
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編集後記
○…今回の不況の進展は従来に比べて急激だ。経済学の常識によればこれは調整が急速に進んでいることを示し、景気回復も意外に速いとの観測がある。しかし、これは希望的観測にすぎない。

米国サブプライムローンがスタートであることに象徴されるように、今回の不況の特徴として、米国の過剰消費体制が崩壊し、投資銀行・投資ファンドが機能不全に陥ったことが挙げられる。これらは世界経済の成長を支えてきたキイファクターだ。前者はここ何十年の間、最大の市場として、先進国・中進国・新興国・途上国と世界各国の経済を支え、発展の原動力となってきた。後者は富豪などの遊休資金・産油国などの資金にみならず機関投資資金などを集め、投資或は投機を実行してきたシステムだ。すなわち今回の不況は構造不況だ。

状況は悪化しており、米国の過剰消費・投資銀行機能、双方とも復活は困難な状況になっている。すなわち、世界経済の回復には米国にかわる新たな市場の創造と、新たな投資システムの整備が必要となる。
中国・インドなど新興国の市場は期待できるが、米国に代わるものではない。EUは圏内需要、日本は内需の振興で手一杯だ。産油国資金は石油価格低落で急増は望めない。かくして、不況の長期化は避けえない。

○・・・日を追うごとに暗いニュースが積み重なる。今後、3月期決算に向けて、さらに企業業績悪化の情報が目白押しとなるだろう。少しばかりの赤字計上と、人員削減策などリストラ情報には驚かなくなっている。文字通り百年に一度の危機かも知れない。一部企業は、この時とばかり一気にマイナス要因を吐き出してしまおうとしているのではないか、と勘ぐりたくなる。これは下司の勘ぐりかもしれないが、少々の業績悪化は目立たなくなっているのも事実だ。民間設備投資など民間事業の先行きも暗い見通しで、建設業界も元気が出ない。

そんな中、大手ゼネコンはあらためてPFIに本腰を入れようとしているようだ。2009年度に国の案件が続々と具体化すると見られていることもこの傾向に拍車をかけている。国土交通省の出先の各地方整備局で地方合同庁舎がPFIで整備されようとしているほか、関東地方整備局による東京国税局など4つの案件が動き出す。また、近畿地方整備局の大阪府警察学校もPFIで整備される。

元気のでない大手ゼネコンは、再度大型のPFIに期待して受注機会をうかがっている。当然、PFI事業の位置づけもアップしてくるはずだ。その分、競争が熾烈になるのは避けられないが・・・。
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